2022年11月12日 流通経済大学龍ヶ崎フィールド
▼スタメン
GK
猪越 優惟(商3)
DF
岡井 駿典(法4)
牛澤 健(経3)
荒木 遼太(経4)
加納 直樹(総政3)
MF
湯谷 杏吏(経2)
田邉 光平(法3)
豊田 歩(総政4)
FW
山﨑 希一(経3)→鈴木 翔太(文4)
勝浦 太郎(総政4)→星野 創輝(商2)
有田 恵人(文3)→岩澤 桐人(経4)
▼試合結果
○中大2-0産能大●
得点者:勝浦(前半5分)、有田(前半40分)
同じく勝点41で並ぶ日大との優勝争いは最終節までもつれ込んだ。勝てば、今シーズンの目標としていた2部リーグ優勝と1部昇格が決まる大事な一戦。4年生を中心に組まれたメンバーで産能大戦に挑んだ。
試合開始早々の前半3分にビッグチャンスをつかむ。GK猪越のロングパスに山﨑が反応しゴール前に走り込んでいくが、ペナルティーエリア内で相手DFに後ろからファウルを受ける。このプレーでPKを獲得すると、チーム最多の9得点を挙げている勝浦が決め、先制点を奪うことに成功。得点王を狙えるチャンス残っていることから山﨑に「まかせた」とPKを託され、気合十分で受けたと話した。
▲PKを決めた勝浦
同12分、相手陣内で田邉から豊田、有田へとつないでいき、ボールを逆サイドに展開していく。見事な連係から右サイド深くに侵入した荒木、ゴール前に走り込んだ田邉へと素早い攻撃を繰り広げるが、これは惜しくもゴールならず。
前半のうちに追加点を奪いたい中大は同40分、相手陣内で田邉がカットで奪ったボールを勝浦が回収。ペナルティアーク付近に走り出した田邉に一度預けると、ワンタッチで右サイドの有田にパスを送る。これを有田が右足で落ち着いてゴールに沈め、追加点をマーク。「背中で引っ張ってくれた4年生をいい形で送り出したかった。自分のためよりチームのために走った」(有田)と4年生への思いが強かったという。試合のボルテージはさらに上がり観客、部員による応援が響き渡った。
▲追加点を奪った有田
2-0とリードした状態で迎えた後半12分、サイドから揺さぶられ攻撃を受けるもGK猪越がどっしりと構え、シュートを阻んだ。その後カウンターを受ける場面もあったが、岡井、荒木を中心としたDF陣が粘り強い守備でゴールを割らせない。
同36分、先制PK弾を決めたエースの勝浦に代わって星野を投入する。交代時、「これで4年間終わりなんだ」と感じ、今までの思い出がフラッシュバックしたと振り返った。
同42分、途中交代の鈴木が魅せる。得意のドリブル突破から左サイドを駆け上がり、相手選手2人に挟まれ一度は倒れるも自力でボールを奪い、シュートまで持っていく。これはゴールを捉えきれず流れてしまうが、早速見せ場をつくった。
▲FKのチャンス(左:豊田、右:田邉)
アディショナルタイムに突入。追加点を奪った有田に代わり、岩澤が途中出場でピッチに入る。鈴木がペナルティーエリア付近でファウルをもらったことによるFKから試合はリスタート。得点にはつながらなかったものの、最後まで攻めの姿勢を崩さず見事大勝利を収め、リーグ最少失点での4年ぶり3回目の2部リーグ優勝、1部昇格を決めた。
▲2部リーグ優勝、1部昇格を喜ぶ選手たち
▼試合後コメント
宮沢監督
―2部優勝、1部昇格を決めて
嬉しいですね。今年(佐藤)健さんに呼んでいただいて中大の監督をやらせてもらって、彼らが今まで積み上げてきたものプラスアルファ、今年僕がやったわけですけど、それに向かって選手たちが前向きに取り組んでくれたおかげだと思います。選手がよく頑張ってくれたなと、彼らに「おめでとう」と伝えました。
―監督に就任して1年目での難しさはあったか
開幕3試合勝てなかったり、中間のところで3試合勝てなかったり勝敗のところで勝ちに持っていくところの難しさというのはすごく勉強になりました。最後7試合は、私の力というよりは4年生の力がすごい大きかったなと思っています。今まで4年生が1人出場とかの試合が何回かあったんですけど、そこから意地を出して、プライドを出して、最後の7試合、4年生を中心で戦えてことが7連勝で最後優勝を掴み取れた要因だと思います。そういった伝統を3年生以下の選手たちが感じている状況がありますので、それを引き継いでまた来年、プラスアルファ積み上げていきたいなと思います。
―シーズンを通してチームが成長した部分は
粘り強く戦えたところだと思います。失点が多かったところを無くしていくことに取り組みました。いい守備をすることによっていい攻撃に繋げるということを選手が理解できているので、そこからいいゴールが生まれていましたし、そういう部分を追求していきたいと思います。
勝浦選手
―2部優勝、1部昇格を決めて
最高に気持ちがいいです。ずっとこれを期待していたので笛が鳴ったときにみんなと抱き合えて良かったです。
―PKはどのような思いで蹴ったか
得点王をまだ狙える範囲だったので、山﨑選手が「まかせた」と言ってくれたので「よっしゃ!」と思って蹴りました。
―初出場の試合で初ゴール、前期得点王などをマークした1年間をどう振り返るか
怒涛の1年間だったと思います。3年間なかなかトップに絡めなかったので「5分で1点」という気持ちでずっとやってきたのが最後、スタートから出られるようになって、味方のおかげもあって最終節で得点を決めることができたので気持ちよく終わることができたと思います。
―4年間の大学サッカー生活を振り返って
山あり谷ありの4年間だったと思います。ほんとにみんな、親のおかげで、最後優勝で笑顔で終われて良かったと思います。
―後輩に伝えたいことは
ほんとに見ていても分かると思うんですけど、とても上手い選手たちで、やっていて楽しかったので「君たちならできるよ!」と伝えたいですね(笑)。見ていても楽しいし大好きな人間なので観に行きたいと思います。
有田選手
―2部優勝、1部昇格を決めて
勝ちきれない、苦しい試合もたくさんあった中で後期こうやって、連勝を重ねて優勝できたことは今後のみんなのサッカー人生にもつながってくると思うので、大きい優勝だと思います。
―得点シーンを振り返って
スカウティングで前線からの守備でカウンターというのは、ミヤさん(宮沢監督)から言われていてその狙いが決まったのかなと。落ち着いてシュート打てたので良かったです。
―昨季の最終節と同じ会場、ゴールしたことについては
去年のあの試合を忘れたことは1日もなかったし、プレッシャーにはなっていたけどあの試合があったから今年みんな頑張れた。
―どのような気持ちで試合に挑んだか
今年の4年生は、背中で引っ張ってくれる人が多くて4年生にいい形で終わらせてあげるためにも絶対勝ちたかったので、自分ためというよりチームのために走りました。
―来シーズンについて
この7連勝は絶対まぐれじゃないし、1部でも戦えると思うので来年は3年間の思いをぶつけていきたいと思います。
岡井選手
―2部優勝、1部昇格を決めて
シーズン始まる前に立てた目標をしっかり達成できたという、目標を立てることは誰しもができることだと思うんですけど、達成できるという喜びはあまり味わうことができないので非常に嬉しいです。
―どのような気持ちで試合に挑んだか
勝てば得失点差の影響で、ほぼほぼ優勝というのは決まっていたので非常に緊張感、プレッシャーはありましたけどそれに打ち勝って、優勝できて良かったです。
―今シーズン、キャプテンとしてチームを率いて
苦しい時間、勝てなかった試合がたくさんあった中で、終盤7連勝という、4年生が中心となってやることができたのかなという試合がたくさんありました。今日はその集大成を発揮できて良かったと思います。
―4年間の大学サッカー生活を振り返って
1部から2部に降格したり、2部で勝てなかったり苦しい時間のほうが正直長かったんですけど、最後こうやって4年生を中心に優勝という素晴らしい景色を見させてくれた下級生だったり、スタッフの方々にはほんとに感謝しかなくて、いま中大に来て良かったなと思います。
―優勝できた要因
開幕戦とか全然勝てなくて、やっぱり4年生が試合に出られないという苦しい時間が長かったんですけど、ケガだったり試合に出られない4年生が腐らず愚直にどんな時も先輩として、後輩のお手本となって戦ってくれたから最後、試合に出る4年生も増えたり、それでも試合に出られなかった4年生も練習のときにしっかりやってくれたおかげで、最後結果につながったと思います。
―後輩に伝えたいことは
2年前、自分たちが2年生のときに1部から降格して、やっぱり1部は全然レベルが高いので、今日2部で優勝できたかもしれないですけど、まだまだやらなきゃいけないことはたくさんあると思うので、シーズン始まるまでもう一回さらに成長してほしいなと思います。
鈴木選手
―2部優勝、1部昇格を決めて
苦しい時間もありましたけど、やっぱりこうして最後までチーム全体でやり切ることで優勝を達成できて良かったと思います。
―どのような気持ちで試合に挑んだか
自分は途中からだったんですけど、どんな状況であっても自分はチームに貢献できるように準備はできていたので、ピッチに立ったときに少しは自分のプレーを表現して勝利に貢献できたかなと思います。
―途中投入後からのドリブル突破が目立っていたが
自分の特徴がドリブルからのシュートとかクロスなので、それをピッチの上で表現することができたのかなと。点にはつながらなかったんですけど、良かったかなと思います。
―4年間の大学サッカー生活を振り返って
苦しい大学サッカー人生だったんですけど、最後こうして優勝、最後までピッチにいられて、自分は1年から出てたんですけど、最後もこうして出続けられたというのは自分としては継続して努力をし続けられた結果がこういう形につながったかなと思います。
―後輩に伝えてたいことは
自分はスタートから出ようと頑張っていたんですけど、途中からでも自分のプレーができるように腐らずやり続けることが大事だと思うので、3年生全員最初から出られない人も多いと思うんですけどそういう選手も腐らずやってほしいなと思います。
荒木選手
―2部優勝、1部昇格を決めて
去年の1部昇格戦に怪我のせいで出れなくて、勝利に貢献できず降格させてしまったので、自分たちの代で1部昇格したいという気持ちがあったので実って良かったです。
―どのような気持ちで試合に挑んだか
そこまで何も気にしないでいつも通りに臨みました。
―4年間の大学サッカー生活を振り返って
怪我で2年以上サッカーができなかったので苦しいことが多かった4年間でした。後輩や監督、仲間が支えてくれたおかげでこのような形で締めくくれたので良かったと思っています。
―後輩たちに伝えたいことは
間違いなく自分たちの代よりも強い代なので、この1年間で良かった点を継続して次の1部の舞台でも優勝できるように期待したいです。
豊田選手
―2部優勝、1部昇格を決めて
自分たちの選手の能力を考えれば優勝しなければならないと思っていたので、内心とてもホッとしています。
―どのような気持ちで試合に挑んだか
6連勝の流れにのっていつも通りやるだけかなと思っていました。また、最後なので気持ちを入れて試合に臨みました。
―4年間の大学サッカー生活を振り返って
苦しいことがたくさんあって、だけど自分は本当は1部でやりたかったという気持ちはありました。最後優勝するんだという気持ちも含めて願いが叶ったり叶わなかったりと色々な気持ちを経験した4年間でした。
―後輩に伝えたいこと
勝ってほしいです。僕たちは7連勝して優勝を掴んでますし、年の半ばでは大会で早く負けてしまったりとあった。勝つことで先が見えてくるので勝つことにはこだわってほしいです。
岩澤選手
―2部優勝、1部昇格を決めて
率直に嬉しいです。去年はスタンドで最後の失点を見ていて悔しい気持ちがあって、同じグラウンドでメンバーに入って少ししか出てないですけど勝利に貢献できて嬉しかったです。
―どのような気持ちで試合に挑んだか
自分はベンチスタートでなかなか今シーズン試合に絡めなかったので、4年間通して難しいことばっかりだったですけど、出てない時の立ち振る舞いや戦い方、コーチングの仕方などを学んだ。ベンチでも戦えることがあるので、今日の勝ちに向けてたくさん声を出して、チームをリラックスさせたり、元気づけでチームが流れに乗るように意識しました。
―4年間の大学サッカー生活を振り返って
難しいことが多かったとみんな言うと思うんですけど、自分は多いどころかほぼ難しいというか自分の思い通りにならない4年間で、試合にも出れませんでした。でも、その度に諦めずに自分の全力を出して、折れずに最後の瞬間まで全力でやって、最後のメンバー入って少しでもピッチに立てたというのは自分の信念強さというか、自分の大事にしていたことを出来たのかなと思っています。
―後輩たちに伝えたいこと
間違いなく優秀な後輩たちだし、最後たぶん自分は出る予定無かったんですけど最後勝ってる展開にしてくれて自分が試合に出るチャンスを少しでもくれて感謝してます。来年の1部でも活躍できる選手たちが沢山いるので、いまの4年生は戦えないですけど優勝した楽しい思いを背負って頑張ってほしいです。
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(記事:奥村杏、写真:奥村杏、朴泰佑)