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【2024春季リーグ開幕直前インタビュー】第4回・3年生投手編

昨年は春季リーグで5位、秋季リーグは3位という結果に終わった中大野球部。今年は「結勝」をスローガンに掲げ、櫻井亨佑(商4)主将のもと5年ぶりのリーグ優勝、日本一に向けて調整を進めている。今回は春季リーグ開幕を目前に控える選手たちの声を6日間、全11回にわたってお届けします!

第4回は中大の勝利のカギを握る、山口謙作(商3=上田西)、岩城颯空(経3=富山商業)、三奈木亜星(商3=浦和学院)選手の3年生トリオに取材しました!

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<山口謙作>(聞き手、構成:橋本唯花)


▲打たせて取るピッチングで勝利をつかむ

──秋季リーグを振り返って

「試合は最後の週しか投げられなかったんですけど、ずっとベンチに入っていて試合の雰囲気とかを経験できました。でも個人的には悔いの残ったシーズンだったかなと思います。悔しさを春季リーグのグラウンドで晴らしたいと思います」

──キャンプやオープン戦を経て改善した点

「この冬はストレートのスピードを課題としていて、体作りも重点的にやっていて。ウェイトとかで筋力を増やしたり。それがオープン戦で結果として出ているなと思います。オープン戦でのバッターとの駆け引きではまっすぐで押せてると思いました」

──技術的な課題も見つかりましたか

「そうですね。自分はコントロール良い方なんですけど、最初の方のオープン戦では球のコントロールというか高さとかがちょっと甘かったのでそういう面では最近は低めに集めるようにしています。変化球の決め球とかも打たれてしまうということが分かったのでそういうところが収穫ですかね」

──2年間の大学野球生活を振り返って

「1年の春からリーグ戦を経験させてもらって少しずつイニングも投げられるようになってきていて。3年生になって上級生という立場になるんでそういう面では1、2年生の時に投げた経験を生かして少しでもチームの力になれたら良いなと。3年生のピッチャー陣でチームを引っ張っていけたらと思います」

──2年間で成長したと思う点

「やっぱり高校の時は真ん中に球を集めるだけとか、あまりコースを意識せずに投げていたんですけど大学では変化球のキレだったり球の質を意識し始めたので、そこは成長したかなと思います」

──前回の取材でスライダーに自信があるとおっしゃっていましたが今も得意な球種はスライダーですか

「そうですね。スライダーが生命線だと思っているので」

──自身のピッチングの強みは

「打たせて取るピッチングですかね。低めに集めてゴロを打たせたり。スピードはそこまで速くないんで三振を取るピッチャーではないんですけど内野ゴロとか外野フライを打たせてアウトにしていくピッチングが自分のスタイルなのかなと思います」

──新チームの雰囲気は

「西舘(勇陽=令6卒・現読売ジャイアンツ)さんたちが卒業してからも、オープン戦では今いるピッチャー陣が最少失点で抑えてきているのですごく良いのかなと思います」

──新入生にアドバイスは

「あんまりしないですね。聞かれたら答えるという感じで。でも、リーグ戦の時のブルペンの作り方とか、雰囲気とかを教えたりはしますね」

──例えば誰にアドバイスを

「子安(秀弥=経1・東海大相模)とか東恩納(蒼=商1・沖縄尚学)とかですかね。オープン戦で投げているピッチャーがリーグ戦投げると思うんで。まあ分からない状態で行くよりちょっとでも知っている状態で行った方が気持ちの面でも楽だと思うんで少しでもプラスになればと思っていて。技術的にはそんなに教えることがないんで。メンタルとか試合の入り方とかをアドバイスすることが多いかもしれないですね」

──ピッチャー目線で開幕戦で対戦する駒大に気をつけること

「全チームに共通することなんですけど甘くいったら打たれると思っていて。2部から1部に上がってきて勢いとかもあると思うんで気持ちで負けないように球を低めに集めてバッターに負けないような気迫を出していければ抑えられるのかなと思います」

──春季リーグで注目してほしいポイント

「ピンチで行く場面があると思うんですけど、ピンチで行く時の方が自分のピッチングを生かすことができると思っているのでピンチの時でも強い投球を見てほしいです」

──春季リーグの目標

「1部残留がチームとしての目標なんですけど先を見すぎず1カードずつ勝っていけばいずれ最後には優勝っていうがあると思っているので。チームのスローガンである『結勝』という目標にも繋がっていくと思うので一戦必勝で頑張っていきたいと思います」

◇山口謙作(やまぐち・けんさく)◇
学部学科:商学部・国際マーケティング学科
身長・体重:176㌢・77㌔
出身高校:上田西

<岩城颯空>(聞き手、構成:高橋美帆)
▲先発として期待される岩城

——今の状態はどうですか

「今の状態は全然悪いとかではなくて、むしろいい方なんじゃないかなと」

——西舘(勇陽=令6卒・現読売ジャイアンツ)選手や石田(裕太郎=令6卒・現横浜DeNAベイスターズ)選手といった圧倒的な存在がプロの世界へと飛び立って、ご自身がチームを引っ張っていく存在になると思いますが、意識の変化などはございましたか

「自分は去年から投げてきてはいる方だと思うので、自分が今年は投げて、勝っていかなきゃいけないなっていうのは、まず去年のうちから頭に入れながらやってきてはいるので、意識は少しずつですけど、自覚っていうか、持ってやるようにはしてきました」

——昨秋から登板機会の多い三奈木(亜星=商3・浦和学院)選手と岩城選手がこれからチームを引っ張っていく存在になると思いますが、そんな中で三奈木選手にライバル意識などはあったりしますか

「ないってことはないんですけど同じピッチャーとして三奈木の方が全然いいピッチャーと自分の中では思っているしそれに負けないように自分はやってきてはいるのでライバルって言っていいのかはわからないですけどお互い頑張ることは頑張って勝てればいいというのが一番なのでライバルって言っていいのかわかんないですけどそんな感じです」

——やはり意識はする存在なんですね

「意識するっていうか同じ代にいいピッチャーがいるというのはまあ意識はするのかなとは思います」

——昨秋までは中継ぎでの登板が多かったと思いますが今春からは先発になられるんですか

「多分そうですね。自分が最初から行って長いイニング投げれたらいいなとは思ってます」

——先発に対して不安や難しさはありますか

「そうですね。オープン戦とかでも何回か先発はさせてもらってるんですけどリーグ戦では先発したことないので。このチームはリーグ戦では先発経験のある人もいないので。不安や立ち上がりの難しさはオープン戦でも感じてきてはいるので不安はありますけど今までも春のオープン戦は先発してきてはいるので今まで通り投げれたらいいなと思います」

——先発に向けて落ちる球を習得中だとお伺いしたのですが順調ですか

「正直順調ではないですね。難しいですね落ちる球っていうのは。でもまあ必要になってくる球だとは思うのでこれからも投げ続けていきたいなと思います」

——ちなみに球種は

「球種は一応ストレート、カーブ、スライダー、あと落ちないフォークですね。(笑い)これが一応今の持ち球ですね」

——これからはフォークを落としていく感じで

「そうですね。落ちればいいなと思いながら投げてます」

——配球はストレート中心で投げていく形ですか

「そうですね。今までのオープン戦もストレートが一番強い球というか自信のある球なのでそこがやっぱりボール先行だったりするとどんどん自分を苦しめるだけなのでそれよりは自信のあるボールでどんどん空振りやファウルだったりカウント整えて自分有利にピッチングしていくというスタイルなのでそこは変わらないかなと」

——長いイニング数を投げるための練習は何かしてきましたか

「長いイニング投げるための体力は必要なのでピッチング練習の球数を増やしたり、体って投げてると疲れてくるのでそこのトレーニングというか下半身強化をしてきたつもりですね」

——警戒している大学は

「青学大は去年のメンバーとあまり変わることないと思うので強力だなと思いますし、国学大も去年からずっと打ってる人たちが残ってる感じなので強力なのかなと思います」

——オープン戦での手応えは

「自分の持ち味のストレートでどんどん押してくっていうのが今のところはできていたので自分のピッチングができてるんじゃないかなというのはありますね」

——その中で捕手の野呂田(斬=文3・秋田中央)選手や監督さんとリーグ戦に向けて話してることはありますか

「捕手の野呂田とは去年からずっと組んできてはいるんでリーグ戦だったらという想定はよくしますね。監督さんからはやっぱりリーグ戦とオープン戦とかは雰囲気が違うっていうかまた別のものだとは思うんでそこは監督さんからもよく言われるんで練習からもやっぱリーグ戦の緊張感のある雰囲気を持って投げろということをよく言われますね」

——奪三振数がかなり多いように思うのですがどう感じていますか

「自分は三振には特にこだわりはないのですが自分が任されたイニングをしっかりゼロに抑えるというのが自分の中の目標で大事なことでもあるので。その結果が三振多かったりしているのは嬉しいですね。特に気にはしてないですね」

——どんなピッチャーになりたいですか

「やっぱり自分が1年生の時からずっと投げていた西舘さんだったり石田さんだったりといった今年抜けて行った4年生の先輩たちの姿見てきたのでやっぱり先発していた2人は第一先発第二先発してきてずっと長いイニングだったり先発じゃない日でもピンチとかなったら終盤でも行ったりそういうところすごいなって。自分はそんなたくさん投げれる自信はないので。自分ももう上級生ですしピッチャー引っ張っていけるようなピッチャーになりたいなと思いますね」

——昨年はリーグ戦初勝利があるなど飛躍の1年になったと思いますが、振り返ってみていかがですか

「自分の中で去年あんなに投げさせてもらえると思ってなかったのでそれでいざマウンドに立って自分の任されたイニングというのは0で帰ってくるというのが目標なのでその結果が初勝利だったりにつながっていったと思いますし、去年のシーズンはピンチの場面で行くこともあったしそういった経験が良かったんじゃないかなと思います」

——印象に残った試合や悔しい思いをした試合はありますか

「悔しい思いしたのは2年生の秋のリーグ戦で1ー0で勝ってて自分が8、9回行くってなった時に登板して先頭バッターにホームラン打たれちゃってそれで同点で9回に投げて逆転されちゃってそのまま負けちゃったっていう試合があるのでそこはやっぱり1ー0で勝ってきたものを自分が投げて打たれて点取られてその点で負けてしまったのでそこは悔しい思いをしたなというのが大きいですね」

——その時に監督さんやチームメイトから何か言葉をもらったりはしましたか

「それはそのカードの初戦だったので明日もあるぞとか切り替えて行けという言葉をいただきました」

——今シーズンに向けて意気込みや目標は

「今年からは先発だったりまあいろんな場面で投げることが多くなると思うんですけどやっぱり自分の投げるイニングはゼロでいきたいですしその結果がチームを勝利に導くピッチングになると思うんで自分のベストをイニングイニング尽くせるように頑張っていきたいなと思います」

◇岩城颯空(いわき・はくあ)◇
学部学科:経済学部国際経済学科
身長・体重:182.2㌢・92.9㌔
出身高校:富山商業高校

 

<三奈木亜星>(聞き手、構成:松岡明希)


▲気迫あふれる投球でチームのピンチを救ってきた三奈木

——昨シーズンを振り返っての感想をお願いします

「昨シーズンは少しけがで離脱することもあったんですけど、投げたところはしっかり抑えることが出来たので、力を発揮できたのではと思っています」

——投げている中で見つかった課題は

「緩急を使った球をもう少し自信を持って投げられるようにするというところと、右バッターへのインコースを投げるというのが見つかりました」

——昨シーズン失点をしませんでしたが、意識はしていましたか

「意識はしていなかったです。1イニング1人集中して投げた結果がそうだった感じです」

——やはり嬉しさがありましたか

「いや、でもまだそんなにイニングが多くないので。気にはしていないです」

——ピンチの場面でマウンドに上がる場面も多かったですが、どういう心境でマウンドに上がられましたか

「とりあえず自分の球を投げるというのを意識してやって、あとは相手に絶対に負けないという気持ちで投げました」

——昨シーズンは最終盤、ハラハラした展開だと思いましたが、チーム状況はいかがでしたか

「(優勝も最下位も)どちらも可能性があったので、上を見るだけで。下は、意識はしていたんですけど、とりあえず優勝というのが去年のチーム目標だったので、チーム全員優勝という目標に向かってやっていました」

——東都投手陣の多くがプロの世界に行きました。印象深いものはありましたか

「見ていてもすごいピッチャーが多かったので、将来的には自分もこういうピッチャーになって超せるように頑張りたいと思います」

——他大学でこの選手のここがすごかったというのはありますか

「国学大の武内夏暉(現埼玉西武ライオンズ)さんの投球をベンチから見ていたら、ストレートの強さを感じましたし、ピンチになったらもう一段階ギアがあがる投球を見て、これがプロにドラフト1位で行く選手の投球なんだなと感じました」

——後輩と話はしましたか

「はい、みんなとコミュニケーションをとるようにしています」

——指導をする立場になってきたと思うのですが、指導をするうえで意識をしていることは

「まずはチームに慣れることが大切だと思うので。だいぶ時間も経ってきて皆慣れてきていると思うんですけど。あとはリーグ戦で投げるとなったら練習や練習試合とは違う緊張や責任があるので、普段からそういうことを意識して練習するようにと。そこまでは言っていないんですけど、集中して練習から本気でやるようにと」

——大学野球をやる意義とは

「小さいころから野球をやってきて、プロ野球で活躍するというのがずっと夢だったので、個人的には上のレベルで活躍するために、大学野球の間に力をつけるというのが大事な事なのではと思います」

——出身地の山口には帰省されましたか

「はい。冬に帰りました。地元の人たちと仲いいので、遊んだりご飯に行ったりしました」

——昨シーズンは愛媛県の松山遠征もありましたが、楽しかったですか

「楽しかったです。やっぱり飛行機に乗っていくのでワクワクしました」

——同部屋は

「中村伊吹(商4・宇治山田商業)さんです。おっとりしていて、めちゃくちゃ優しいです。去年からずっと一緒で仲良くしてもらっている先輩なので、ともに頑張っていけたらなと」

——3年生投手陣の関係性は

「みんな仲良くて、普段も一緒にいるので、リーグ戦もみんなで協力してできたらと思います」

——春休みはどんな過ごし方を

「野球漬けだったので、オフは体を休めました」

——先日行われた春のセンバツはご覧になりましたか

「はい。やはりバットが変わったので本当に飛ばなくなったんだなと。元のバットの方が自分は好きです」

——開幕が近づいてきましたが、調子、心境はいかがですか

「調子は少しずつ上がってきているので、あとは気持ちで相手に、自分に負けないように残り1週間で整えていけたら」

——開幕は特別なものなのですか

「特別なんですけど、意識しすぎないように、普段通りに」

——今シーズンこだわりを持ってやりたいことは

「試合の時の一点もやらないつもりでやるという気迫を見てほしいです」

—この選手は警戒すべきという方はいますか

「各チームのクリーンナップはちょっと警戒して投げられればと」

——今シーズンのチームの目標、個人の目標を教えてください

「チームとしては優勝して日本一になる事で、個人の目標は最優秀防御率で」

——意気込みをお願いします

「あと1週間で開幕で、なかなか春先うまくいかないこともあったんですけど、技術的な事はもう変わらないと思うのでメンタル面で自分に負けないように、やっていきたいと思います」

——メンタル面はどのようによくしていくのですか

「やはり考え方が大事だと思うので、自分はどちらかといえばネガティブな方なので、ネガティブに捉えずに常に前向いて、自分のネガティブの気持ちに負けないように投げられればと」

◇三奈木亜星(みなぎ・あせい)◇
学部学科:商学部国際マーケティング学科
身長・体重:178㌢・82㌔
出身高校:浦和学院高校

◎4月3日発行の中スポ4月号 連載「神宮で逢いましょう」(5面に掲載)で三奈木選手を取り上げています!こちらもぜひご覧ください!

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