2026年6月14日 愛知県・パロマ瑞穂スタジアム
大盛況を見せる日本選手権もあっという間に最終日を迎えた。中大からは5000㍍決勝に藤田大智(文4)、岡田開成(法3)が出場。「楽しみながら走りたい」、「表彰台を狙う」と、それぞれ強い思いを抱き、決勝に臨んだ。
アジア大会代表選考もかかる今レース。二人は堂々たるトップランナーたちと共にスタートラインに立った。会場は静寂に包まれる。スタートの合図とともに緊張感は熱気に変わった。
レースは序盤から大きく盛り上がる。藤田、岡田が先頭に立ち、レースをけん引。「ハイペースになると思った」という岡田のもくろみ通り、レースが展開された。学生陸上界の最前線で戦う選手らによってレースが作られ、会場はさらに湧き上がる。しかし徐々に実業団選手らが台頭しペースが上がる。先頭を譲る展開となるも依然として先頭集団で奮闘。しかしながらラスト1000㍍に差し掛かるころ、岡田が先頭集団の後方に後退。藤田は粘りを見せたものの徐々に順位を落とした。そのままペースを上げることはできず、藤田が12位、岡田が15位とそれぞれ悔しさの残る結果となった。
藤田はレースを振り返り、「前半は狙い通り攻めた走りができたが、ラスト1000㍍の部分で上との差を感じた」と話すとともに、自身の結果について「満足できない。ここで満足していては勝てない」と辛口評価。新体制発足後から意識している「勝ち」にこだわる姿勢がうかがえた。自身では厳しい評価を下したものの、藤原正和駅伝監督は「状態も良くなかった中で良くまとめてきた。こいつはやっぱり強いんだな、キャプテンらしい」と藤田の走りをたたえた。その表情には優しい笑みが浮かんでいた。

▲キャプテンとしての強さを発揮した藤田
また、岡田は「最初くらいは引っ張ってやろうと思っていたが力みすぎて後半つながらなかった」とレース内容を冷静に分析した一方で「普通に惨敗で、一から鍛えなおさないといけない」と率直な胸の内を明かした。また自身の状態については「信じたくなかった」と切り出したうえで「合わせることができなかったのが課題だと思う」と状態が上がり切らない中のレースであったことを明かした。岡田にとって非常に悔しいレースとなったものの、藤原監督は「意地で持ってきたなと。強さというところで非常に評価している」と岡田の力走をたたえた。

▲コンディション不良も見せ場を作った岡田
惜しくも入賞には届かなかったものの、二人が大歓声を起こした立役者であることは間違いない。頂点を決める大舞台で、会場を真紅に彩り、持つ強さを証明した。今後はどのように彩ってくれるのか。駆け抜けるその姿を追いかけたい。
今年の日本選手権はこれにて閉幕。短距離ブロック長距離ブロックともに中大の存在感を示した3日間となった。今後のさらなる可能性に期待が高まる。
◆試合結果◆
男子5000㍍決勝
⑫藤田大智(文4)13分33秒27
⑮岡田開成(法3)13分37秒76
◆コメント◆
藤田大智
─日本選手権を振り返って
決勝に残ることができたっていうのは、最低限の目標達成することできたんですけど、やっぱり上の舞台は経験すればまた悔しいなっていう思いが出てきたので、まだまだ足りないなっていう風に思います。
―柴田さん(大地・文4)、山﨑さん(文4)の3000m障害での活躍は刺激になった
そうですね。4年間ずっとやってきた柴田と山﨑がしっかりと体張っていい結果残してくれたので、負けてられないなっていう感じです。
―今後は駅伝シーズンへ移行、競技面、チーム作りの面での意気込みなど
次はもう駅伝になってくるので、三大駅伝三冠に向けてしっかりと自分ができるっていうところを見つけて、チームにできるだけ還元していければなっていう風に思います。
藤原正和駅伝監督
―各競技での評価
5000メートルで6名出させてもらって、2名決勝ということで。チームとしては3名決勝進出を目指してたので、悔しい予選になったかなと思います。
三宅(悠斗・文2)の仕上がりが非常に良かったので、7日前の練習が非常によかった分そこでちょっとやらせすぎたかなっていう、私自身の反省があるのが1点。栗村(凌・法1)に関してはアンダー20の遠征があって、1人だけのレースでうまく刺激を入れられなかったところがあるので、こちら側がうまく、向こうでのポイント、内容だとかを考えてやってあげればよかったのかなっていうところもあるので、その点も可哀そうだったかなと思いますかね。
あとは、決勝に行った2人に関しては、藤田はそんなに状態も良くなかった中でですね、うまく2本まとめてきたので、そこは非常にこいつはやっぱり強いんだな、キャプテンらしいなというところで、非常に評価してます。
岡田に関しては、ちょっと状態が全然上がらなかったので、どうかなと思ったんですけど、意地でもってきたなってところは、非常に強さっていうところではね、評価をしてるんですけど、やっぱり本人かなり悔しかったと思いますし、やっぱりね、去年12位だったと15位と順位自体を落としてしまってるので。今年は彼だけじゃなくて全体として試合数絞りながら、しっかりタイムを出そうってことで、来年、再来年で高いラウンドの試合に出ていけるようにっていう準備の年っていうところで位置付けて、トラックシーズン上の子たちにやらせてるんですけども。なんとか13分15あたりまで持っていって、レベルの高い試合に、来年DカテゴリーあるいはCカテゴリーの試合には必ず出れるような状態を作ってあげたいなという風に考えてます。
七枝(直・法3)に関しては、ちょっと足の状態が良くない中、やれることやって持っていこうとしてたので、なんとしてもここに出たいってことだったので、欠場の方向で考えてたんですけど、最低限持ってきたかなと。
大介(佐藤・文3)はなんて言うんだろうな、前の人たちにこう、トラックから離れてたのもあって、チャレンジさせる、もっとチャレンジさせたかったのが、ちょっと引いてしまった部分がまあちょっと残念だったかなっていう風ですかね。
3障の2人に関しては現状の力通りかなと。柴田(大地・文4)は春先の故障があってか、ここにかけてきたんですけど、なかなかトップ層とはちょっと力の差はあったのかなという風に思いますので、もう1度しっかりと土台作って、駅伝でしっかりと頑張らせたい。
山﨑(草太・文4)は、特に笑笑言うことはないです!!笑笑よくやってます!!!!笑笑
―今年度のエースについては
エースはやっぱり5000の決勝に行った2人。今のところは藤田、岡田がダブルエースなのかなという風に思います。そこの下の、準エースって言い方がいいのかどうかわからないですけど、そこの層が非常に今年は厚いなと。三宅七枝、今回出れなかったですが、並川(颯太・法3)と思ってますし、怪我から復帰してきたらね、本間(颯・経4)辺りもそうですし、3障に出てた柴田もそうですし、佐藤大介もちろんですし、濵口(大和・法2)がね、どれだけ上がってくるか。
1年生たちが非常に今年活きがいい子たちが多くて、いい練習してますので、次の駅伝であったりとか、夏学連の1万メートルであったり、秋以降はかなり面白い子たちが出てくるんじゃないかなと思ってます。準エース格はエース格にできるように、新しい戦力を準エース格にできるようにっていうのが、この夏の1つの大きなチャレンジになりますかね。
―ここまでのトラックシーズン振り返って、想定通りか
そうですね、想定通り、やった練習に対しての成果っていうのは出してくれてるかなと思うので、手応えというのを非常に感じてますかね。
ただ、やっぱり2年生世代、怪我で出遅れてた子たちが、ようやく足も足並みが揃ってきた段階ではありますけど。でもやっぱりね、ここからいかに途切れさせないかがすごく大事になると思いますし、現状三宅しか今のところ2年生でその戦力化できてないと言っても過言ではないので。いい走りをしてくれないと、4年生になった彼らが苦労することになります。
そこの危機感っていうのは僕らスタッフに持ってますし、チーム全体としても、やっぱりももっともっと2年生世代に対してもっと欲しいなと。
逆に1年生たちは勢いがあるので、先輩になんていうか、練習からね、もっとチャレンジして、どんどん、どんどん上を目指してほしいなっていうとこですかね。
―早大への意識など
いやもう強烈に意識してますよ。
やっぱり出雲、全日本に関してはもう早稲田うちの戦いになるんじゃないのかなと思ってるので。現状お互いにオーダー並べた時にここで優劣つくぞっていうところは学生たちにも結構細かく話をしてますので、やっぱり勝ち切りたいなっていうところありますし。
現状多分出雲はね、相当早稲田がアドバンテージあるでしょうから、頑張んないといけないですね。
―中スポも早稲田の新聞部から意識されてます、、、(笑)
笑笑笑笑笑
長い目で見ると、そういう伝統校がいい戦いしてるっていうのはですね、昔からのファンにも楽しんでいただけるっていうのが笑 花田さんと2人で頑張っていきたいなと思ってますけどね。お互いいいライバル関係だと思ってますので。笑
―OB森凪也さん(令5卒)、中野翔太さん(令6卒)のワンツーフィニッシュ、OBの活躍について
そうですね。凪也は去年、一昨年と悔しい2位だったということで今年しっかりとアジア大会決めてくれて、そこは非常に、なんて言うんだろうな。ほっとしてるって言ったらね、非常に失礼かもしれないですけど、OBがあれだけ頑張ってくれてるっていうのは、いい刺激ですね。
で、中野はちょっと春先預かったこともあって。なんて言うんだろう。彼が苦しんできた姿。苦しんでたというか。実業団入ってね、ちょっとうまくいってなかった部分も正直あったので。そこについてのこういう風にしてみたらっていう提案はしましたけどね。
あとは、そこは2年間、うまくいかなかったことを立て直してきたのはさすがだなと。
非常に今日、森凪也も嬉しかったですけど、個人的には中野の表彰台1番嬉しかったですかね。
(記事:大畠栞里、写真:大畠栞里、酒井奏斗、村野風珈、伊藤凛音)
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