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「新紅の挑戦」新幹部取材ー陸上部長距離ブロック

第100回箱根駅伝を総合13位という結果で終えた中大。3月に入りチームは新体制となり新たな挑戦が始まった。今回は新幹部に就任した佐野拓実主将(経3)、山平怜生副主将(法3)、髙沼一颯寮長(経3)、川田涼主務に話を伺い新チームがどんなカラーなのかをお聞きした。(取材は3月7日に行いました)

(聞き手、構成:藤本佳野、松本あゆみ)


▲取材の様子(左から川田、佐野、山平、髙沼)

──まず初めに他己紹介をお願いします。

髙沼→山平
「山平は普段はふざけていることが多いけど、実はしっかりとしていて真面目なところです。(素敵なポイント)1年生の時の仕事も一番ちゃんと時間通りきちっとこなしていたので、そういった面から普段のキャラに見合わずちゃんとしています」

──普段のキャラとは?

髙沼
「佐野と山平でいつもボケと突っ込みをやっているので、普段はわいわいやっていますけど、やるときはちゃんとやってくれるタイプですね」

山平→佐野

川田
「仲いいからねここは笑」

山平
「佐野はおもしろいですね笑」

一同笑い

山平
「あとは後輩ともしっかりコミュニケーションを取ってくれているし、学年関係なくみんなと仲がいいですね。あと周り見えてますね。結構細かいところまで」

──普段佐野さんと山平さんはどういった掛け合いをするのか

掛け合い…笑い

髙沼
「山平が本当にその時その時の何かでふざけていて、それに対して佐野がいつも突っ込みを入れるという感じですね」

佐野
「今言われると普段何を言っているかは思い出せないんですけど…」

山平
「適当にですね、超適当」

──面白いが一言目に出てくるほど佐野さんは明るい人なのですね

山平
「そうですね」
佐野
「そうですねー(被せ)。まあ実際結構おもろいですけどね」

髙沼
「いや、実際は山平かおもしろいのは」

山平
「僕のほうがおもろいけど」

佐野
「いやがちで僕のほうがおもろいですけど、山平はちょっと上がってきた感じですかね」

一同笑い

──まだまだこの先どうなるかは分からない?
佐野
「そうですね。伸びしろありますね」

佐野→川田
「川田はもう底なしの底なしの明るさでまじでいつでも雰囲気を明るくしてくれて、それこそ誰とつるんでても自分のキャラを変えないというか、まじで表裏なくて。なんかまっすぐなやつやなって思ってます。で、チームのことを一緒に話し合うことも多いんですけどいつも熱い意見を出してくれて、筋を曲げないやつやなと思います」

──川田さんはどんな信念を持ってる?

佐野
「ミーティングとかでも思ったことを言って、色々違った意見があってこうもめる中でも、ちゃんと通すというか、思ったことをはっきり言えたりしますね。真面目じゃない場面だったら盛り上げ役に回ってくれたりと、いいところがいっぱいあります」

川田→髙沼
「髙沼は普段は結構おとなしくて、なんか意外と近寄るなオーラを出してるんですけど、話してみると全然そんなことなくて、すごく話しやすいです。誰とでもそれこそフレンドリーに話せます。僕は結構仲よくて話してるので、そういう近寄るなオーラとかを感じたことはないんですけど、他の人から見たらそう感じるかもしれないのですが・・・、やっぱりチームのこととかになると人一倍働いてくれて、今は寮長としてもすごい大変な仕事あると思うんですけど、自分を犠牲にしてじゃないですけど、チームのために働いてくれているという印象ですね。
推しポイントとしては(大声)、髪型が結構変わるので・・・」

一同笑い

佐野
「髪型めっちゃ変わるっす」

川田
「髪型がパーマになったりならなかったりみたいなそれは推しポイントかなと思います」

山平
「かわいいね」

──髙沼さんの髪へのこだわり
髙沼
「そうですね~、たまにひたすら伸ばし続けたり、逆に急にパーマかけたりとか、もう本当にその時の気分気分ですけどなるべく変わるようにはしています」

──新入生が加入してからのチームの雰囲気

佐野
「わりと早い段階で新人同士がもう仲良くなってて、 新人同士のコミュニケーションが多かった印象なので、先輩ともうまく馴染めてるなという印象です。初めはもっとこう、固まっちゃったり緊張したりするもんなんですけど、みんな寮生活にすぐ慣れてるみたいで、僕たちとしてもやりやすかったり、まとまって何かするときもうまくやれてるなという印象はあります」

川田
「そうですね。理想としてたチーム像に合った新人が入ってくれて、すぐに馴染んでくれた印象です。
僕らは仲悪くないけど仲よくないみたいな学年だったので笑」

佐野
「そうそうそう、僕らは。入った時は」

高沼
「あと、今新2年が新入生たちについて、いろいろ教えてくれているので彼らが今チームのために色々と頑張ってくれている感じですね」

山平
「結構(新)4年生しっかりしてますね。自分で言うのもなんですけど…」

一同

おぉー

山平

「練習もだし生活も。監督にまだ怒られてないしな。そんなに指摘もされていないですね」

佐野
「ほんまにそうっすね」

──今年度のチームの目標
「箱根で3位っていうのと、全日本は5位以内っていうので決まりました」

──目標決めた過程
髙沼
「下からの意見を吸い上げつつ、自分たちで判断してっていうところで、箱根3位以内はどの学年も共通認識でありました」

佐野
「それこそ今回(箱根駅伝)の悔しさを晴らすために 3位以内とって、優勝狙えるようなチームにしたいなっていう」

川田
「例年と違う決め方っていう点で言うと、例年はトップダウンというか、4年生が全体の目標を決めて、下に下ろすみたいな形だったんですけども、今年からちゃんとチーム一体で目標を目指せるようにっていうことで。各学年でミーティングしてもらって、僕らがチーム全体でどこを目指していくかっていうのをまとめた結果が箱根3位、全日本5位ということになりました」

佐野
「そういうことです」

──スローガンに込められた思い
佐野
「1からのスタートを切って、新しい中大の色を出していきたいなっていうことで、真紅の『真』をあえて字を変えて『新』にして、 貪欲にチャレンジャーとしての気持ちを持つということで、挑戦みたいな。何事にも挑戦していきたいなっていうふう決まりました」

──個人への質問に移ります

──佐野さんが主将になった経緯
佐野
「僕自身、1年目から学年リーダーは務めていて、ミーティングを回したり、意見をまとめたりっていう役割は担ってたんですけど、去年の僕たちが4年になった時の役職を決めるタイミングではちょっとまだキャプテンとして引っ張っていく自信がなくて。
同期には僕より早い人がいっぱいいるし、後輩にも強いやつがいる中で、実績が出てない僕がこう引っ張るっていうのに、説得力持たせれるかなっていう不安はあったんですけど、 役職をどうしようっていうミーティングの時に、同期のみんなが佐野にやってほしいみたいな、佐野にやったらみんなついて行ってくれると思うみたいに言ってくれたりして、それこそ今言ってくれたコミュニケーション取れるとこがいいとこだよとか、「佐野には佐野の違う引っ張り方があるんじゃないの」みたいにたくさんアドバイスをくれて。
それで、夏合宿の練習とかを色々こなしていく中で、 頑張ってこう同期に支えてもらっていきながら、今までのキャプテンしてきた経験も生かして、頑張りたいなっていう風に覚悟決まったので、9月10月ぐらいに監督に報告しに行って、そこで決まったって感じです」

──藤原監督からかけられた言葉
佐野
「僕がやらせていただきますと言ったときは、厳しい言葉もかけてもらって、今のままじゃだめだよというふうに。しっかりお前自身も力を付けていって背中で引っ張れるようにしろよって言ってくれたのもあったし、逆に高校時代にキャプテンをしてきたり学年リーダーをしていたという経験を生かして、キャプテンの器がお前にはあると思うみたいな言葉もかけてもらったりしたことがあったので、はっぱかけてもらいながら応援してくれてお前ならできるみたいな言葉もかけてもらいました」

──理想のキャプテン像
佐野
「チームの輪を大切にしたくて、それは同期のみんなも同じ考えだったので、それはありがたいことだったんですけど、あんまり僕一人についてこいというよりかは、中心に立って輪を作ってたくさんコミュニケーションを取って、強いチームワークをつけて、それで駅伝を戦っていきたいなというふうに思っているので、僕が積極的に声をかけながら練習とか普段の生活から輪を作っていけたらいいなと思っています」

──湯浅仁元キャプテンからかけられた言葉
佐野
「大変なことも多いけどみたいな。あんまり気負わずに頑張れよみたいな言葉はかけてもらいましたし、僕からも多分何度も相談させてもらいますっていうふうに言いましたね。応援してるって言ってくれました」

──山平さんが副主将になった経緯
川田
「佐野が競技面に不安があるというポイントがあって、じゃあそれを支えられる山平を置いてバランスを取ろうかみたいな感じでした」

山平
「そうですね、どっちかって言ったら生活面よりかは練習とかの競技面で自分がちょっと引っ張ってという感じで自分が就くことになりました」

──佐野さん、山平さんは相性もいい感じですね
山平 佐野
「そうそう、それは間違いない。相棒なので」

山平
「今まで副キャプテンとかをやったことがなかったので心配なところはありましたけど、今のところ順調ですね」

佐野
「あと(山平は)中身が意外としっかりしてるので、生活とかも時間めっちゃ守ったりとか、めっちゃきっちりしていて、そういうところを同期は知っていたので、山平がいいんじゃないというふうになりました」

──高沼さんが寮長に就任した経緯
髙沼
「自分が寮長になったのは学年での話し合いでみんなが推してくれたので、任されたらちゃんとやろうかなというのが大元なんですけど、自分としてもしっかりとチームに分かりやすい形で貢献したかったので、そういう思いもあって寮長になりました」

──生活面はやっぱり競技においても大事?
髙沼
「そうですね、今年は特に監督から言われたというところもあるんですけど、よりしっかり普段の私生活から正していこうというところもあって、前あったルールを見直すことも多々あったので、自分たちもコーチ陣もそこは大切に思っているんだと思います」

──寮長といえば前寮長の羽藤さんはしっかりされたイメージだが髙沼さんは?
佐野
「いやタイプは全然違うんで、髙沼の方が喋りやすい感じはあるんかな。後輩から結構話しかけられてるところは見るので、優しい話しやすい雰囲気で仕事してくれてるなという風に思います」

髙沼
「仕事量では敵わないけどな」

佐野
「そうなんですよ(笑)」

──寮長はどういう仕事を?
髙沼
「普段は主に寮内の点検であったりとか、掃除の点検、まあそれは自分だけではなくて4年生全体なんですけど、自分は特にしっかりやるようにしたり。あとは消灯時の門限の見回りとかもあるんですけど。普段の日頃の日常生活での細かい不備とかズレがないように気を配るのが主な仕事です」

──川田さんが主務になった経緯は
川田
「僕は全員より早い段階で主務になるのは決まってたんですけど。2年から3年になるタイミングで副務を出すんですけど、そのタイミングで僕が自らやるということで副務になって、そこから3年から4年になるタイミングで主務になるっていう形ですね」

──スタッフ陣としての意気込みは
川田
「チームの輪というのを今年(大切にして)やっていくと思うので、そういうところにしっかり貢献できるというか、できることはあると思うので、それをやっていきたいなと思います」

──新4年生の強みは
佐野
「僕たちが当初どういうチームにしたいかというのを話し合った時に輪を大切にしたいという意見がすぐ一致したというところが良いところであり強みかなと思っていて。全員違う方向を向いて進むのではなくて、しっかり同じ方向を向いて一丸となって戦おうという、それを後輩にも広げていこうという考え方がみんな一緒だったので、それが強みかなと思ってます。だから自分の結果もそうですけど、ちゃんとチームとして結果を残すという意識も一つにできてるかなと思ってます」

山平
「仲の良さ」

一同笑い

山平
「あとはみんなしっかり一人一人意見持ってるので、そういったところもいいチームを作っていく中で大事かなと思っているので、自分たちの良いところかなと思っています」

髙沼
「自分たちの学年は学年としての横の繋がりもちゃんとしてるのもありますし、佐野を中心として下との縦の繋がりもしっかりと取れるところが今年のこの学年の強みだと思うので、チームの輪というところでも自分たちだけではなくて全部の学年を巻き込んでしっかりと目指していけるようなチームを作れるのかなという感じです」

川田
「大体出てしまったんですけど」

一同笑い

川田
「競技面で言うと、全員まだ可能性を残しているのかなと思っていて。それぞれに強みを持っている選手が多いのでそういう面を4年目で出せれば、チームを競技面でも生活面でも引っ張っていけるのかなと思います」

──みなさんから見て今年のチームカラーは去年とはまた違った雰囲気?
佐野
「違うと思いますやっぱり」

──どんな風に?
山平
「下から見て結構話しやすいんじゃないですかね」

佐野
「そうですね、僕たちの代が結構話しやすい代だと思うので」

髙沼
「(前チームの)4年生たちは競技面でガンガン引っ張っていってしっかり背中を見せるタイプ。それをみんなが追っていくタイプのチームだったんですけど、今年は4年生がどんどん前に行くというよりは、全員で一歩一歩着実に上がっていけるようなチームにはしたいので。やっぱり湯浅さんとか大和さんみたいに圧倒的な個の力でというのも大切ではあるんですけど、自分たちは自分たちの結果も大事にしながらも、それぞれの結果を気にして、関わり合ってしっかりと地盤を固めていけるようなチームにという感じかな」

山平
「まじでそう」

佐野
「まさにそう。上手いです」

──中大としての魅力や強みは
佐野
「伝統校というところのプライドであったり古豪と言われているような強豪校で、しっかり僕たちが代々先輩が繋いでこられたチームを受け継いでいるので、そういった重みはしっかり感じているつもりではあるし、それは中大ならではかなと思います。最近また強い中大が戻ってきたと言われていて今年は悔しい結果に終わってしまったのでもう一回そうやって言ってもらえるような、世間から注目されるような中大を作っていきたいなと思っています」

──期待している後輩や推している後輩は
川田
「副務に今年なった篠原寛(経2)で。来年主務になると思うんですけど、また多分来年も変わったチームカラーになっていくと思うので、頑張ってチーム運営して欲しいなという期待を込めて篠原にします」

髙沼
「じゃあ部屋子に期待を込めて今年の新入生の佐藤大介ですかね。宮崎合宿の時は最後のポイント練習を一番で帰ってきたりして、走力もありますし、1年目からでもしっかり結果出していけそうなので。同じ部屋に過ごす者として応援したいと思います(笑)」

山平
「西優斗(法2)ですね。(笑)仲良いというのもありますけど、ポテンシャルはもう抜群なので、あとはもうやる気さえ出れば(笑)」

佐野
「ほんまにそうやで」

山平
「だからもう内面だけ、ね。よくなれば」

川田
「伸び代があると」

山平
「センスは抜群なので」

佐野
「僕は2個下に柴田大地(文1)ってやつがいるんですけど、小学校から一緒で中学も高校も大学まで一緒なので、一番長い時間いた後輩かなという思い入れがあるので頑張って欲しいんですけど、あんまりすくすく育たれるのも腹立つので」

一同笑い

佐野
「何回か壁にはぶち当たると思うんですけど、その時はちょっとずつ乗り越えて。あいつはめっちゃ今も強いんですけど、1年間当てるべき試合では当ててくるのでそういった強さは持ってますし、これからも仲良くしたいなと思っています」

──競技面、役職面で今シーズンの目標
佐野
「個人的には競技面では三大駅伝に出走したいし、走りでもチームに貢献したいという思いもありますし、しっかりキャプテンとしてチームに一体感を生み出せるように中心となってコミュニケーションをとっていきたいですし、4年生の学年力というのを大切にして、チームの輪を1年間を通して作れるようにしたいなと思っています」

山平
「今年はトラックと駅伝両方で結果を出すことが目標で。トラックであれば出る種目全部自己ベスト出して、駅伝も今年は全日本と箱根だけですけど、そこふたつで区間賞とかそういった目標を達成できるようにしたいなと思ってます。副キャプテンとしてチームを引っ張ることが大前提だと思うので、練習からしっかり引っ張って。あとは大会で結果を出してチームにいい影響を与えられたらなと思っています」

髙沼
「自分はこの3年間大学駅伝のエントリーにも入れなかったので、今年はしっかりと入るとともにそこで出走して。特に箱根の予選会と本戦は自分にとって一番得意な距離なので、そこで出走していい順位取れるようにというのを最大の目標にしてます。寮長としては、去年までの歴代の寮長を見ていて、特に羽藤さんが仕事をすごくこなしてたので、そこに追いつけるように日頃の細かいところに気を配って寮の環境を常に整えていけるようにしたいと思います」

川田
「競技面は・・・」
佐野
「競技面?」

一同笑い

山平
「筋トレにしとく?」
川田
「じゃあベンチを今年中に100㌔をあげれるように。というのは冗談として、主務として去年の主務の怡土さんが羽藤さんと一緒に頑張って、高いレベルで仕事をされてたんですけど、正直そこに達するのは僕は無理かなと思ってまして。だから自分で達成するというより裏方みんなをまとめて、裏方全員でそこのレベルに達するように周りをうまく使って僕はやっていきたいなと思っていて、それをチームにうまく生かしていきたいなと思います。選手全員が納得できる結果で終わるマネージメントをしていきたいなと思います。特に4年生はラストイヤーで引退する者もいるので、そこはしっかりやっていきたいなと思います」

 ▲思い思いの言葉を書いた色紙を手に意気込む幹部

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