第101回箱根駅伝では往路準優勝・総合5位の結果を収めた中大は、新体制のもとで「箱根駅伝総合優勝」をチーム目標に掲げた。今回は、濵口大和(新法1=佐久長聖)、三宅悠斗(新文1=洛南)、長谷川大翔(新文1=須磨学園)の3名にインタビュー。後半は、お互いの第一印象や憧れの選手について迫った。(取材は3月6日に行いました)
(聞き手、構成:功刀萌恵、土屋日向)
ー今年の箱根駅伝を見た感想
長谷川
「すごかったです、としか言いようがないんですけど。やっぱり各区間の方々が役割っていうのを果たされてたので、駅伝としては本当にすごかったと思います。」
三宅
「自分はもう驚きが1番で。箱根駅伝で吉居(駿恭=法3)さんがまず飛び出した時にびっくりしたんですけど。で、そっから1回寝るよな?寝るよね。ずっとは見ないよね?」
長谷川濵口
「いや見るやろ」
三宅
「え?(笑)」
長谷川
「自分京都に初詣で行っとったけど、ずっと携帯で見てたで。清水寺でも電車の中でも見てたもん。」
三宅
「1回寝たんですよ。で、中大がまだ1位で、もうそれでびっくりして、もちろん1位は1位であってほしいなと思ってたんですけど、行く大学なのでやっぱりびっくりしましたね。来年自分が走りたいなと思う大会でしたね。」
濵口
「前々回になるんですが、やっぱり中央大学さんで体調不良が続出で、結構ボロボロになってしまったじゃないですか。そういうのは知ってて最近の年に関してシード権取れなかったりとか、各種の駅伝でもうまく走れてなくて結構停滞してたりとか、迷ってたりする部分があったので、それがメディア(の記事)とかでもあったと思うんですけど、「中央大学復活ののろし」みたいな、「往路の準優勝!」みたいな感じになってるのを見て、本当にうまく立て直されてきたというか、さっき前の2人が言ったように、すごい、びっくりっていうのもあるんですけど、改めて力の強い選手が揃ってる中で、この大学選んで良かったなっていう風に思いましたし、ここがゴールじゃなくて、ここからこれを起として、復活ののろしだと思っているので、ここからさらに上がっていくんだなっていう期待も結構あるので、4年生が走ってる人数もそこまでやっぱり他大学さんに比べて多いわけじゃないので、結構来年に残る選手がたくさんいるとかを考える中で、早くこの人たちと一緒に走りたいっていう風に自分は思いました。」
ーお互いの第一印象
長谷川
「三宅の第一印象はちっちゃくてかわいいくりくりした男の子、高校でも大学の入試の時も。いやもうかわいいんです。濵口は俺的に第一印象って言ったら、そのオーラが出てるんですよ。なんか俺に近づくな!みたいな(笑)」
濵口
「印象下げんなよ〜(笑)」
長谷川
「俺が1番強い!みたいなね(笑)濵口はすごいなっていう印象があって。かっこよかったですね。三宅は可愛くて、濵口がかっこいい。」
三宅
「長谷川は、なんやろ。3000㍍障害昔からめっちゃ早かったんですよ。洛南って3000㍍障害強いんですよね、だからライバルみたいな。自分は別にサンショーしてないんですけど(笑)」
長谷川
「洛南の邪魔しながらね〜」
三宅
「そうそうライバル。いつもおるな〜みたいな。そんな感じの子でした。濵口はちゃんと初めて会ったのが多分U-20の5000㍍。でもその時は喋ってないんで、ちゃんと対面したんやったら宮崎合宿。でもやっぱり長谷川も言ってた通り、オーラがすごくあるんですよ。それはもう俺に近づくなっていうね!(笑)そんな感じだったんで自分あんまり喋れなくてオーラがって。オーラがあってすごいっていうのは今もあります。」
濵口
「え、(オーラ)今もある?」
三宅
「今はなくなってきたか〜」
濵口
「いや最初から出してないよ!(笑)」
長谷川三宅
「いやもうこういう感じでね(威張る真似)」
濵口
「ああん!?(笑)」
三宅
「でもほんとにオーラはあったよな。オーラがあってすごい子で、かっこいいなと思いました。」
濵口
「あ、先に言うんですけど、別に話しかけてくれなオーラを出してないんです(笑)なんですかね、自分が別に話しかけに行くことあんまりないので、他の選手に。話しかけてくれる分には全然対応するんですけど、こっちからなんか色々と話したりすることはないので…うん、なんかそれがちょっと原因かなっていう風に思うので、緊張したってことにしといてください。」
三宅
「緊張しちゃってたのか」
濵口
「そう緊張しちゃったの。緊張してた。慣れない感じってことにしておいてください(笑)で、先に三宅からなんですけど、やっぱり1番印象に残ってるのは伊那駅伝の快走で、佐久長聖も優勝狙ってた部分があって、4区篠(和真)と同じ区間だったんですけど。篠と普通に行けばどっこいぐらいでは来てくれるかなっていう風に思ったんですけど、結構(三宅に)行かれて、前に。で、ここで結構勝負ついたなっていう部分もあったので、『うわ、なんか洛南にすごい選手いるな』っていう風に思ってて、一応それまでに井上朋哉が洛南にいるなっていうのは福岡クロカンで知ってて。洛南は佐藤(圭汰=駒大)さんと溜池(一太=文3)さんの時代のように、やっぱり2枚看板揃えてきたなっていう風に思ってたので、強い選手いるなって思ったのが第一印象で。あと、宮崎合宿に関して、多分ちゃんと面識したっていうか、それまではうっすらだったんですけど結構タフだなっていう風に思ってて。自分の印象は、なんかロード強い。単独でも押していけるイメージしかなくて、いろんな駅伝で。なんですけど、宮崎でトラック練習一緒にした時とかは一回離れるんですけど、そっから粘って、最後、あれ、ここでゴールしたんだっていうような、結構やっぱり強いなっていう風には改めて実感しました。あんまり話してないので、競技以外はちょっとノータッチになっちゃいますけど(笑)。長谷川に関しては、サンショーとか正直あったと思うんですけど、佐久長聖が永原先輩(=永原颯磨)とか佐々木(哲)とか、もう強い代が揃ってたんで、高校の時はすいません、認識してませんでした。」
長谷川:(泣く真似)
濵口
「宮崎合宿は逆に、三宅よりも同期として結構、言い方あれかもしれないんですけど、おちゃらけてるというか、一緒にトレーニングするときとかもなんかふにゃふにゃなんですけどいろいろトレーニングとかして。弱い部分あるんですけど、すごく柔軟性あったりとか、股関節周りとかもすごいなっていう部分があって、結構話してる時には明るい人なんだなって思ってて。入学が決まってから、佐久長聖に兵庫に詳しい子がいて、その子とちょっと連絡を取ってたりして、なんか長谷川がこう言ってるよみたいな話してたんですけど自分あまり興味なくて(笑)初めて宮崎でほんとに会って話したりしたんで、第一印象は結構明るい選手で、中心になる存在っていうか人をなんか寄せ付けてるなっていう風には感じました。」
ー長谷川はムードメーカー?
濵口
「そうですね、そう感じました。」
長谷川
「そんなこと言ったらボケ長くなる」
ー憧れの選手
長谷川
「学内だったら同じ兵庫の藤田(大智=文2)さんですね。先輩の三浦(彰太=文1)さんも憧れではあるんですけど、宮崎合宿で僕の担当を藤田さんがしてくれて、その時に優しかったのもありますし、箱根とかも見てて同じ兵庫の先輩っていうのもあって、すごいなっていうのは感じて憧れですね。学外だと僕が憧れてる選手がファラー選手で。もうなんかかっこいいんですよ。走りっていうのがすごくて、1回、高1の時ですかね、新聞かなんかの取材された時に、憧れの選手はっていうのでも、ファラー選手って答えてて。やっぱりその走りが綺麗で、ラスト勝ち切るっていうのが自分の中で憧れですね。」
三宅
「学内だったら溜池さんで、理由は高校の時が(自分と)学年が被ってなくて、洛南が高校駅伝で、佐久長聖に更新されましたけど、国内の最高記録を樹立した時のメンバーで、自分が中学生の時から憧れは溜池さんにはあって。学外やったら自分も長谷川と同じファラー選手で。自分は小学生の時とかから好きだったんで、長谷川も言ってたんですけど、絶対ラストは勝ち切るっていうか、速い選手じゃなくて強い選手で、やっぱりこういう選手になりたいなとはずっと思ってました。」
濵口
「自分に関しては、なんて言うんですかね、憧れ選手あんまり作らないっていうか、なんか作っちゃうと越えられないみたいな。言い方の多分差だと思うんですけど、目標にしてる選手みたい形で、1番近い存在だとやっぱ吉居駿恭さん。この宮崎合宿と、これ(=寮)もまだ3日ってか4日目なんですけど、それでもやっぱり肌で感じるっていうか。練習においてもそうなんですけど、差をなんかすごく感じるなっていう風に思ってて。5000㍍の持ちタイムだけで言ったら、そこまで変わらないんですよ、10秒前後なので。けど、それ以上にやっぱり背中が遠いなっていう風に感じて。監督とかにも、ポイント練習とか一緒にしたりする時に、『駿恭の背中を』みたいな感じで言われるんですけど、これが大学っていうか、高校卒業してのカテゴリーに入った中での、上位トップを争う選手の背中なのかなっていう風に思ったりもして。自分の限界としているところのさらに上っていうか、きついって思う練習とかも、あの人からすればちょっときついみたいなイメージで、きついが3段階ぐらいあるイメージなんで、この1年はずっとあの人の背中を追っかけとけば強くなるかなって思うぐらい、ちょっと1年では超えられないかなって思わされるような選手だなっていう風に感じたので、目標っていうかちょっと一応濁しとくんですけど、一応自分は学内だと吉居駿恭さんをこの1年は追っていこうかなっていう風には思っています。」
ー自身の強み
長谷川
「そうですね、結構初対面の人でもぐいぐい話しに行くんですけど、町で会った人とかに全然声もかけますし、集合写真撮る時とかあるじゃないですか、インターハイの時の写真撮影とかなんですけど、全然知らない人に声かけて、コミュニケーションっていうのは取れてたんで、自分のいいところなのかなと思います。」
三宅
「じゃあ自分は競技的な面で。自分の強みはスピードに乗ったらぐいぐい行けるところです。逆にスピードに乗れなかったらぐいぐい行けないんですけど(笑)、スピードに乗ったらグイグイいきます。」
濵口
「自分に関しては、強みっていうのはやっぱりラストスパートかなっていう風に思ってて、誰か選手と競った時に負けないっていうか、勝てるっていう自信ありますし。今シーズンとかも振り返ってみてもラスト勝負、ラスト400㍍からの勝負に関してはあまり負けていませんし、そこの勝負までに決められると逆に弱いかなっていう風には思うんですけど、残りの400㍍というかラストの勝負に持ち込めば自分に分がある部分ですし、最大の武器かなっていう風には思っています。」
ー大学生活で競技以外に頑張りたいこと
長谷川
「まあ…彼女作ることですかね〜。まあちょっとボランティア活動とか社会に貢献できたらいいかなと思ってますね!」
三宅
「ま、学生の本分は勉強なので、大学では勉強して、やっぱりまず勉強しっかり頑張りたいなと思います。…あと彼女作ります。」
濱口
「自分に関しては、並川さんとそういった話した時(※前半記事参照)に、ちゃんと3年生までにちゃんと全部単位フルでほぼ取ってけば、4年生ってほぼ学校行かなくていいじゃないですか。逆に言えば、競技をしながらだとごくわずかな人間じゃないと多分できないと思うんですけど、4年生を自由に生活するには、大学の目標っていうかこの大学3年生までにしっかり全部、ちゃんと全部の単位を取ってけば、4年生ほとんど行かなくて良くなるので、ちょっと4年生楽するために勉強は頑張りたいなっていう風には思ってます。」
▲大学4年間の目標を色紙に書いた三人(左から)濵口、三宅、長谷川
▲自身の色紙を持つ濵口
ーこの目標にした理由
濵口
「なんか先生にもちょっとやっぱ言われてて説明を受ける時に。吉居大和(=令6卒)さんっていう人が前にいて、次濵口大和がこう入学してくるわけじゃないですか。ってなると、やっぱり見る人がいれば同じ大和みたいな。逆に言えば、ちょっと比べられてプレッシャーにはなるかもしれないんですけど、実績で言えば、(箱根駅伝の)区間記録保持者で、やっぱりかっこいい先輩なんで、その先輩に続く同じ名前を背負ってるので、書いてもいいかなって。」
▲自身の色紙を持つ長谷川
ーこの目標にした理由
長谷川
「そうですね。勝ちます。」
▲自身の色紙を持つ三宅
ーこの目標にした理由
三宅
「何事も継続していきたいなって思ったので継続にしました。」
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