10月17日 陸上自衛隊立川駐屯地周回コース
*今回も新型コロナウイルスの影響により、現地での取材は行えず、陸上競技部さんからの写真提供、テレビ放送をもとに記事を掲載させていただきます。
コロナ禍で周回コースとなった異例の予選会で、白地に赤のCが躍動した。今シーズン一番の寒さに加え小雨が降りしきるなか、選手たちは地力を発揮し1位順大に次ぐ2位通過。トップ通過とはならなかったが、毎年鬼門としてきた予選会を危なげなく突破し、箱根本戦に向けて弾みのつく試合となった。
レースは序盤から高速レースが展開された。留学生ランナーが飛び出すなか、森凪也(経3)と吉居大和(法1)が積極的に前を追う。二人は日本人先頭集団を形成し、5㌔を14分13秒、1万㍍を29分フラット程のハイペースで通過。後方では三浦拓朗(商3)が第一集団に付け、第二集団では畝拓夢(法4)や大森太楽(文4)ら5人が集団走を、少し離れて1㌔3分ペースで池田勘汰主将(商4)を中心に4人が集団走を行った。
▲序盤から積極的に日本人トップ集団を引っ張った森凪(左)と吉居(右)
15㌔過ぎにレースは動く。それまで順調に飛ばしていた森凪と吉居だが、徐々にペースダウン。後方から日本人集団が追いつき、日本人トップ争いは激しさを増す。森凪は苦しい表情を見せるも、そこからが森凪の強さ。集団から後退するも、懸命に腕を振って前を追う。
一方吉居は同学年のライバルである順大三浦と激しいデットヒートを演じ、20㌔を58分35秒で通過。「最後動かない状態になってしまった」と三浦(順大)に終盤差を付けられるも、1時間1分47秒でフィニッシュ。ゴール後悔しさをにじませながらも、大迫傑(Nike)が持つハーフマラソン日本ジュニア記録と同タイムで初ハーフを駆け抜けた。
吉居に続いて、森凪も自己ベストを大幅に更新する62分08秒でフィニッシュ。間を空けることなく62分半前後で三浦、三須健乃介(文4)、畝副将と中大勢が一気にゴールになだれ込んだ。チーム10番手は、1㌔3分ペースできっちりと集団を引っ張った池田主将の73位。100位以内に上位10人全員が入る安定した強さを見せた。
定点観測地点でのチーム順位は、最初の5㌔から順大に次ぐ2位をキープ。去年のようなボーダーラインぎりぎりを争う場面はなく、レース直後の選手たちからは安堵(あんど)の表情と、「勝負は本戦だ」といわんばかりの気概が垣間見えた。「『中大やばいぞ』と他大を脅かす試合をしたい」。予選会前、池田主将が口にした目標は他大の選手たちにも届いたか。新制藤原隊の逆襲は、まだ始まったばかりだ。
▲予選2位で箱根本戦出場を決め、安堵(あんど)の表情を見せCマークを作る選手・スタッフ陣
◆コメント◆
吉居 *日本テレビ放送インタビュー引用
――序盤から先頭で引っ張っていきましたけど、あの果敢な走り、自分ではどう振り返っていますか
前半は積極的に入ることができたんですけど、中間結構ペースが落ちてしまって最後動かないという状態になってしまったので、次への課題が見つかったかなと思います。
――ライバルとしている順天堂大学三浦君の姿も後半見えたかと思います。どんな思いで終盤走っていましたか
ラスト三浦龍司君には絶対勝ちたいという思いがあったんですけど、ラスト動かなくて負けてしまったんですけど、次また一緒に走る機会があれば勝てるように頑張りたいと思います。
――大学に入って初めての予選会の舞台というのはどうでしたか
ここをしっかりチームとして10位以内に入らないと、目標である箱根駅伝には出場できないということで緊張もあったんですけど、チームとして自信はあったので、個人的にはすごくリラックスして走ることができました。
――ハーフとしては非常にいい記録だったかと思いますが、記録に関してはいかがですか
タイムは、設定タイムぐらいでまぁまぁ良かったとは思うんですけど、ラストの勝負で上手く勝負出来なかったところがあったので、次走る時は1番取れるように頑張りたいと思います。
――この後は箱根本戦に向けてという部分がこれからあると思いますが、そこに向けての意気込みをお願いします
箱根駅伝をまだ走るかわからないですけど、走ることになったらどの区間でもしっかり自分の力を出し切れるように練習していきたいです。
◆大会結果◆
総合結果
1位 順大 10時間23分34秒
2位 中大 10時間26分13秒
3位 城西大 10時間29分33秒
4位 神奈川大 10時間29分59秒
5位 国士大 10時間30分38秒
6位 日体大 10時間30分49秒
7位 山梨学大 10時間30分50秒
8位 法大 10時間33秒31
9位 拓大 10時間33分46秒
10位 専大 10時間33秒59秒
個人結果
10位 吉居大和(法1) 1時間1分47秒 初
20位 森凪也 (経3) 1時間2分08秒 PB
25位 三浦拓朗(商3) 1時間2分27秒 PB
29位 三須健乃介(文4) 1時間2分33秒 PB
40位 畝拓夢副将(法4) 1時間2分42秒 PB
41位 大森太楽(文4) 1時間2分43秒 PB
51位 手島駿(商3) 1時間2分50秒 PB
58位 中澤雄大(経2) 1時間2分58秒 初
62位 加井虎造(文4) 1時間3分00秒 PB
73位 池田勘汰主将(商4)1時間3分05秒
131位 園木大斗(法1) 1時間3分40秒 初
179位 湯浅仁(経1) 1時間4分06秒 初
記事:「中大スポーツ」新聞部
写真:中大陸上競技部