• Twitter
  • facebook
  • instagram

〜最下位から躍進の秋、この秋をバネに更なる高みを〜17日間連続インタビュー初日・清水達也監督

春は東洋大相手に入れ替え戦で見事残留し、この秋も長く続いている1部の舞台でプレーした中大野球部。この秋は春の最下位から見事躍進を遂げ、リーグ優勝の夢は叶わなかったものの2位でシーズンを終えた。成長を遂げた秋を終えた監督、選手たちは何を語るのか。17日間に渡り彼らの思いをお届けする。

連続インタビュー初日は清水達也監督。この秋もチームを率い、タクトを振った指揮官はこの春の最下位から一転、2位に浮上した要因をどのように捉えているのか。今季を振り返り、さらには来年の展望を語っていただいた。(取材、構成=為谷楓太)

──秋季リーグを振り返って
本当だったら優勝するのがいいけれど、最後の最後まで優勝争いができて緊張ある試合ができたということは春のことを考えたら成長できたのかなと思います

──春の6位から秋の2位に上昇した要因は
春(入れ替え戦という)あんな経験をしてワンプレー、1球に対しての執着心とか集中力がゲームを通じて感じた部分ではあるけれどその中で西舘(勇陽=法3・花巻東)が安定して力を出してくれたし、春は大栄(陽斗=商3・仙台育英)が怪我でいなかったけれど大栄が戻ってきたことは大きいかなと思います

──亜大3回戦から1番から5番の5人が固定でしたが
できれば固定するのが一番いいけれど、そこがなかなか機能しないと変えざるを得なかったのが春だったのかな。そういうこと考えるとチーム打率とか秋は低かったけれどひとりひとりの役割分担みたいなのが必死にできた結果かなと思います

──この5人に固めてから5連勝ですが
固まったことでチームの今年のみんなの意識というのは3番4番に森下(翔太=商4・東海大相模)、北村(恵吾=商4・近江)がいてそこがポイントゲッターだとわかっていたので2人の前後が大切になってくるので、1番2番がなんとか塁に出て、森下、北村の後の5番が残ったところを返すという意識で戦っていたと思うのでその意識が強かったと思いますね

──下位打線も簡単に打ち取られない印象でした
春プレーオフだとか入れ替え戦をやっていく中で簡単にアウトになったら相手のペースになるし、流れも来ないから下位打線でも粘って粘ってフォアボールでもヒットと一緒だよと言う中で打席の中での執着心とか集中力とかがゲームを通じて出てきた結果だと思いますね

──国学大にだけ唯一連敗でしたがそこに対しては
1試合目なんかは勝ってた試合だしあそこで西舘が踏ん張りきれなかったのと相手の攻撃を止められなかったイニングがあって、防げる失点もあったのかなと思います

──石田(裕太郎=経3・静清)投手も春と比べて状態が良いように見えました
西舘と大栄プラス石田が秋の中盤くらいからちょっと取り戻して来てくれたっていうのがピッチャー2人プラス石田っていう3人が力出してくれたので失点が防げたかなって思いますね

──西舘投手が9試合先発しました
調子見てたら西舘が1番安定していて日程的に雨で伸びたりとかで日程的にローテーションがうまく西舘西舘でハマったっていうのはありますね

──大栄投手の復帰はやはり大きいのでしょうか
本当に大きい。春もその計画でキャンプからやってきて最後の最後のオープン戦で大栄がちょっと故障してしまったということでシーズンまるまる投げられなくなったので。あそこで計画が狂いましたね

──入れ替え戦の時点で大栄投手は復帰しましたが
春の最後のところで痛めてすぐ病院に行かせて2ヶ月って言っていたかな。そこで決断というかもし入れ替え戦なりに回った時のためにそこを目指してリハビリをしようっていう話をして。春のリーグ戦は6月20日くらいを目処にやれよって話をしてそのあたりで入れて、投げられない状態にはなかったけどぶっつけ本番でっていうところでしたね

▲マウンドに集まり選手に助言を送る清水監督(中央)

──綱川(真之佑=経1・健大高崎)選手が全試合スタメンマスク。春と違ってキャッチャーを固定できたがそこについては
打順の固定以上にキャッチャー固定できたっていうかまだ不安はあるけどキャッチャーがとりあえず固定できたっていうことはみんな選手も安心してというかどっしり戦えたのもあると思う

──綱川選手はOBの古賀(悠斗=埼玉西武ライオンズ)選手と重なる部分が多いと思うが
古賀も1年生から入れ替え戦とかあったと思うけど古賀も1年生のときはバタバタしてたしね。その中で経験して綱川も成長していくんじゃないかな。綱川に限らず他の選手もだけれど

──山本(聖=文2・鹿屋中央)選手も徐々に出場機会が増えてきました
守りっていう点では1番うちの中で守れる子だと思うし、ピッチャーが安定してきているわけで変なエラーとかで失点したら嫌だし得点もそんな取れる訳では無かったから少ない得点でリード守りきってってなるには山本みたいな選手が必要だね

──来年は森下選手、北村選手という長打を打てるバッターが抜けてしまうがその上でのキーとなる選手は
やっぱり中前(祐也=法3・浦和学院)石井(巧=文3・作新学院)高橋(隆慶=文3・明秀日立)の最上級生。北村、森下みたいにどっしりあいつらに回せばっていう選手になってもらえればね

──その反面ピッチャーは全員残って野手も経験している選手が多いですが
ピッチャーが残るのは心強いし今年はキャッチャーが抜けてバタバタ感もあったけれどそういう点では野球のセンターラインが残るので凄く楽しみにしてます。でも他のチームも来年はどこもピッチャーが残るし、厳しい戦いになると思います

──おいどんカップ(来春鹿児島県で開催予定)もありますが参加の意図は
時期的なこともあって、いつも宮崎で入って3月の5日くらいまではソフトバンクさんがやっている球場でうちもやっているんだけれど、WBCの全日本チームが合宿したり試合したりするっていうことでそんな使えないんですよね。使えないっていうことで宮崎にいるから鹿児島で試合をしてキャンプの成果、どこまでできるかを試して来ようかなと思います

──社会人の舞台でも内山(京祐=NTT東日本)選手が日本選手権で準優勝されたり中川(拓紀=ホンダ鈴鹿)選手や中田(悠斗=ヤマハ)選手がU 23日本代表に選出されたりとOBが活躍していますが監督から見ていかがでしょうか
嬉しいよね。うちの子はみんなに言っているけど社会人でもプロでも行くだけじゃなくて中心になっていける選手になってほしいと思っているのでそこのステージでそれぞれのチームでがんばっているのは嬉しいし、選手にも励みになるのかなと思いますね。日本選手権も決勝はトヨタとNTT東日本で選手も坂巻(尚哉=トヨタ自動車)とか内山とか小河(諒=トヨタ自動車)とかもいるんだけども監督、コーチがうちの子で藤原(航平=トヨタ自動車監督)と梶岡(千晃=NTT東日本コーチ)が決勝戦でやって藤原が優勝したんだからみんな頑張っていて嬉しいですよ

──牧(秀悟=横浜DeNAベイスターズ)選手も日本代表に選ばれる可能性がありますが
みんな活躍して、ここでやった、東都でやったことが自信になっていると思うし。こせこせした野球やっているというよりかはのびのびプロ行ってからもやっているから花開いてるのかなって思うよね

──最後に来年の抱負を
経験者もいるのでやっぱり東都で戦う以上はスタートダッシュだと思うからそこの初戦にいいスタートを切れるようにこの冬もそうだしキャンプからずっと練習してそこを取って優勝を目指します