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【新体制特集】第5回 プロ注目の投手陣に野手は侍コンビなど今年も粒揃い!/硬式野球部新入生紹介

中大野球部は1月29日、2023年度入学の新入生を発表。投手9人、捕手2人、内野手7人、外野手2人の計20人が入部する予定で、3人の甲子園出場者が名を連ねる。亜大や国学大といった他の大学と比べスポーツ推薦の合格者は少ないが、投手陣はプロのスカウトの目に留まっていた選手が複数入部するほか野手も高校日本代表に選出された選手が入部。粒揃いの新入生が今年も中大野球部を活気づける。


楽しみな子が多い
今年は例年に比べ投手が多く入部し、新入生全体の約半分を占める。槙野時斗(須磨翔風①)や伊藤匠海(川越東①)といったスカウトの目に留まった選手のほか、坂本典優(尾道①)といった変則左腕も入部する。清水監督は「楽しみな子が多いよね。スカウトの目に多少留まっていた子もいるし、将来的にうまく育てばいいかな」と投手陣への期待を口にする。

▲プロにも注目された伊藤匠(本人提供)

中でも今年は左ピッチャーが4人が入部し、左腕の層を厚くしたいという印象だ。左のアンダースローという坂本については「うちは左ピッチャーが少ないし、左ピッチャーは補強の重点ポイントだからね。左のアンダースローは珍しいしストライクも入って打ちづらそう」(清水監督)と印象を語る。

他にも昨夏の甲子園で優勝した仙台育英高出身の鈴木晶太も入部するが、鈴木は最後の夏ベンチ入りできず、アルプススタンドから優勝を見守った選手。その鈴木について清水監督は「彼(=鈴木)は仙台育英の須江監督が何人かの選手と一緒に連れて来てくれたんですよ。その中でも手足が長くてまだ細かったりしたけどボールにもキレがあったし体ができてきたら面白いと思って鈴木に声をかけようと思った」と将来性に惚れたという。甲子園での登板こそ叶わなかったが、高校の先輩でもある大栄陽斗(商4=仙台育英)の背中を追い、神宮のマウンドを目指す。

上級生と比べ、同級生に投手が多いこの学年。リーグ戦出場のために競争は必須となるが、「大勢の中の1人にはなって欲しくない」と清水監督は1人でも多くの投手が活躍することを望んでいる。

注目は侍コンビ
野手に目を向けると、注目はやはり高校日本代表を経験した伊藤櫂人(大阪桐蔭①)と安田淳平(聖光学院①)の2人。「場慣れしているというか浮ついた感じがなくてどっしりした感じはありますよね」。清水監督は伊藤櫂、安田の2人をこのように評する。

大阪桐蔭高で不動の1番バッターだった伊藤櫂。伊藤櫂を初めて見た際に清水監督は「ボールのコンタクトがすごく良かったし、バッティングで言えば無駄がないというかシンプルだけれども長打力もある」と感じたという。

▲大阪桐蔭高のリードオフマン伊藤櫂(本人提供)

清水監督は中前祐也(法4=浦和学院)、石井巧(文4=作新学院)、櫻井亨佑(商3=習志野)といったスタメンに名を連ねるような選手10人ほどに960㌘のバットを与え、昨年末から日々のバッティング練習やオープン戦から何から重いバットを使って練習させているという。伊藤櫂にも1年生ながらすでに960㌘のバットを渡しており、「期待の表れでもあるよね。全員に渡しているわけじゃないし」と清水監督は伊藤櫂に強い期待をかける。

▲ガッツポーズをする安田(左)と伊藤櫂

一方の安田についても「安田もコンパクトに振ってあの体でもボールを飛ばしていたし体に力はあるのかなと思いますね。もっと大きい感じがしたけどもっと体ができてくれば面白いんじゃないかな」と語る。

伊藤櫂、安田の他にも野手は明豊高で外野手として活躍、甲子園の土を踏んだ嶽下桃之介やプロ注目の捕手・狩野光晴(日大豊山①)など楽しみな選手が多く揃う。

鮮烈スタートを
清水監督は新入生全体に対して「特に伊藤櫂は別だけど今年はまだ大学生と比べるとピッチャーなんか特に体ができていないよね。身長はあるけど細いよね」と体ができていない印象を抱くが、「焦らなくていいから1年生の時は体作ってというところですよね」と焦らずにじっくり体を作って欲しいという。

昨春の開幕戦で清水監督は繁永、皆川岳飛(経2=前橋育英)のスタメン抜擢のみならず、佐藤豪(経2=藤代)や根岸拳心(経2=関東学園大附)を代打に送るなどルーキーを積極的に起用した。今春の開幕戦も「1年生にも力ある子たちがいるから開幕スタメンはあり得る」と語る。強い中大を築くため、フレッシュな顔ぶれが開幕から鮮烈なスタートを切る。

(記事:為谷楓太)