2024年10月23日 明治神宮野球場
チーム １２３４５６７８９＝ＲＨＥ
中 大 ０００００１０００＝１５０
青学大 １００３００００×＝４８１
［中］山口、子安、今村、高橋蒼、原崎、高橋史ー綱川
［青］児玉、渡辺ー渡部
［本］〈青〉初谷（４回３点）、〈中〉伊藤櫂（６回１点）
◆スタメン◆
１［中］橋本 航河（文１＝仙台育英）
２［二］佐々木琉生（商２＝健大高崎）
３［右］皆川 岳飛（経３＝前橋育英）
４［三］伊藤 櫂人（文２＝大阪桐蔭）
５［左］櫻井 亨佑（商４＝習志野）
６［捕］綱川真之佑（経３＝健大高崎）
７［一］米倉 凛（商１＝桐蔭学園）
８［遊］武井仙太郎（商１＝鎌倉学園）
９［指］川波 瑛平（商４＝白樺学園）
Ｐ 山口 謙作（商３＝上田西）
４番に伊藤櫂、７番８番に公式戦初スタメンを含む１年生２人を起用するなど、来季を見据えたメンバーで優勝に王手をかけた青学大との戦いに挑んだ中大。幾度もチャンスを作るも、得点は伊藤櫂のソロホームラン１点のみにとどまり、敗戦。春季に続けて秋季も目の前で優勝を決められた。しかし、新たな戦力が公式戦デビューを果たすなど、来季のチームの更なる飛躍を予感させる試合となった。
先発は山口。初回２死から２本の長打を浴び、１点を失う。３回、佐々木（青学大）に死球を与えたところで緊急降板。あとを託された子安秀弥（経１＝東海大相模）は２死満塁のピンチを招くも今季好調の中田（青学大）を二ゴロに打ち取った。
続く４回、子安が２死一、二塁としたところで前日好投を見せた今村拓哉（文４＝関東第一）がマウンドへ。初谷（青学大）へ投じた３球目のストレートを打ち返され、ライトへのスリーランホームランを浴びる。
５回表からマウンドに上がったのは今季３試合目の登板となった高橋蒼人（文１＝帝京）。２イニングで打者６人を完ぺきに抑え、３つの三振を奪った。入学した当初の取材では「２年春からが勝負」と答えていた高橋蒼にとって、３試合に登板し自責点０で終えた１年秋は、大きな収穫を得たシーズンとなった。
▲安定感が増した高橋蒼。実りあるシーズンとなった
１点でも返したい打線は６回表２死から、今日４番に座る伊藤櫂が大学４本目となるレフトスタンドへのホームランを放ち、反撃ののろしを上げる。
▲４番に抜てきされ、期待に応えるホームランを放った伊藤櫂
７回のマウンドに上がったのは公式戦初登板の原崎翔陽（文２＝駿河総合）。先頭の藤原（青学大）の打球は代わったショートの小野寺陽紀（商３＝水沢）の元へ。外野に抜けそうな当たりを好捕するも、セーフに。続く初谷は送りバントを試みるが、打球を原崎と綱川で譲り合う形になってしまい一塁セーフとなる。次の打者をファウルフライに打ち取ったところで原崎は降板。続いてマウンドに上がったのはこちらもリーグ戦初登板の高橋史佳（経１＝日本文理）。佐々木（青学大）に対して、初球のストレートで詰まらせセカンドへの併殺打に。この時クイックながら152㌔を計測した。
▲公式戦初登板となった原崎
８回のマウンドにも上がった高橋史。大学入学後に球速がアップしたというスライダーを交えながら、平均球速150㌔を超えるストレートで相手打者を押していく。２死二塁のピンチを招くも、青山（青学大）を三ゴロに抑えた。最後に投じた直球は自己最速を更新する154㌔。清水監督も「よく投げてくれたと思います」と神宮デビューを果たした高橋史を称えた。
▲公式戦デビューを果たした高橋史。直球は最速154㌔を計測した
９回は伊藤櫂がキャッチャーへのファウルフライ、櫻井が空振り三振、代打で登場した山田将義（経４＝二松学舎大附）も空振り三振で試合終了。２季連続で青学大に目の前で優勝を決められ、今シーズンの全日程を終えた。
試合後、清水監督は「青学さんはピッチャーも良かったし、守りの方でいいプレーも出ていた。そういう中で１点が遠かった」と振り返った。また、今季を振り返って「初戦の日大戦でつまずいたスタートになってしまった。そこから２つ取って國學院さんのカードで勝てたゲームを落としてしまったのはうちのミス。守るところを守れて、返すところを返すという、そこの差があった」と話した。
櫻井は「秋も自分が打っていればというところで打てなくて、そういう場面がいっぱいあって。勝負どころで１本出せなかったというのが青学大との違いかなと思います」と、時折涙を拭う様子を見せながら今季を振り返った。
新チームについて問われると「４年生がやってきたことを継続しながら、さらに自分に厳しく、他人に厳しくできるように。そしてポイントとなるところで力を発揮できるようなチームにしようと思います」と話した清水監督。また、櫻井は「絶対力のあるチーム。春も残り１勝だったり、ワンプレー、１球に対しての悔しさを知っているチームだと思うので、この悔しさを忘れずに、来年必ず優勝して欲しいと思います」と後輩へエールを贈った。
▲写真撮影を行う硬式野球部、リーダー部、チアリーディング部、ブラスコアー部の部員たち
（記事：中島遥 写真：中島遥、橋本唯花、高橋美帆）
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