2026年スローガン「束」の下、安田淳平主将(商4=聖光学院)率いる中大硬式野球部は9月7日に開幕する東都大学野球リーグ戦に臨む。昨季は苦しい状況を乗り越えて1部に残留し秋季リーグ戦で悲願の優勝を目指す選手たちの、開幕前の心境に迫った。(取材は2026年8月31日に行いました)
第5回は東恩納蒼(商3・沖縄尚学)選手、子安秀弥(経3・東海大相模)、平井智大(文3・駿台甲府)選手です!
東恩納蒼(聞き手、構成:寒田理菜)

▲残留を決め喜ぶ東恩納
──最近の調子はいかがですか
「順調、という感じですね」
──オープン戦は何試合くらい投げられましたか
「今は3試合くらい。途中から投げ始めて、3試合くらいです」
──何球くらい投げられましたか
「試合でですか?試合では、140くらいです」
──球速はどれくらい出ていますか
「今ですか。今は140後半くらいです」
──春季リーグ戦を振り返ってみていかがですか
「最初は結構苦しい展開が続いて。7連敗も経験したんですけど、そこからチームもっと一丸となって、そこからギリギリ入替戦を回避できて、残留っていう結果にできたのは、良かったなと思います」
──春季リーグ戦では先発が多かったと思うのですが、意識していたことはありますか
「特にそういうのはなくて、チームの勝ちにつなげられるようなピッチングをしようと心がけていました」
──チームに足りないもの、課題は何だと思いますか
「チームというよりかは個人的に、春のリーグで初めてシーズン通してずっと投げたんですけど、そこでやっぱり相手の策というか、そういうちょっと全部攻略してくるあたりとか。1戦目勝っても、3戦目ですぐ打たれてしまうであったり、そういう難しさを感じたので。一筋縄では行かないな、というのは感じました」
──夏休み取り組んでいたことは何ですか
「これといって変えたことはないんですけど、やっぱりその一度入替戦を、もし行くかもしれないという一戦を最終戦で経験して、モチベーションであったり、そこを経験しないと得られないような経験をさせてもらったので。そこで一日一日練習に対する姿勢であったり、そういうのを変えていって。まあやっぱり経験したピッチャーが多かったので、経験としないと分からない部分とかもあったので、その辺は秋に向けていい経験になったのかなと思いました」
──どなたと練習していましたか
「史佳(高橋史佳=経3・日本文理)、子安(秀弥=経3・東海大相模)、平井(智大=文3・駿台甲府)とか、そういうちょっと上のメンバーと、プラス十川(奨己=商2・立命館宇治)とか。夏から本格的に投げ始めていたので、そこで色々意見交換しながらやっていきました」
──意見交換は何を話されていましたか
「自分的には、引き出しが結構ある方だったので、十川に聞くというよりかは、自分はちょっと少し練習に対して抜ける部分があるので、十川とか史佳とか、そっちの人達は練習に対しての、1人で色々頑張っていけるタイプなので、まあ自分もあの場面を経験したので、今までの自分でいたらだめだな、と思って。自分から今年はやらなきゃいけない環境に行ったりしたりとか、ほかのメンバーとか、十川とかが悩んでいる時に、アドバイスだったり、ここはこうしたほうがいいんじゃないか、っていうアドバイスを教えながらキャッチボールとかして、色々やっていました」
──母校である沖縄尚学が甲子園に出られていましたが、見ましたか
「本当に、自分らの時よりレベルが上がっていて、めちゃくちゃ注目されるようになっているので、本当にすごいな、というふうに思います」
──3年生になっての環境の変化はありましたか
「今までは、1、2年の時はやっぱり上がいて、その背中を見るという感じだったんですけど、今年3年になって、上級生になって。1つ上が、あんまりちょっと試合で投げているピッチャーが少ないので、自分なんかが中心に、という流れになったんですけど。まあそこでやっぱり練習の態度であったり、そういう自分らが引っ張って行かなきゃいけない、という立場になって。まあそれプラス進路のことも見ながら、色々考えないといけないような年齢になってきたな、と思いました」
──春季リーグ戦で一番印象に残っている試合はありますか
「最終戦のやっぱ東洋戦じゃないですか。やっぱり負けたら入替戦という場面で、最初は途中まで負けて、西村が踏ん張って、一応まあ1点差でなんとか踏みとどまったんですけど、その後負けてたので、そこで逆転を粘りで、みんな一丸となって、そこで逆転をしきれたっていうのは本当に大きかったなと思います」
──秋季リーグ戦で注目して欲しいところはどこですか
「粘り強いピッチング。先発するか後ろになるかは分からないですけど。春よりも絶対に気持ちの部分では色々経験した分、試合の入り方とか違うと思うので。粘りであったり、簡単に打たれないっていうところを見て欲しいです」
──秋季リーグ戦の中大のキーマンはどなただと思いますか
「バッターだと、伊藤櫂人(文4・大阪桐蔭)。ピッチャーは十川。子安、とか、まあいっぱいいるな。子安とかももちろんずっと投げているので、キーマンというよりかは、結果を残してくれるだろう、という感じなんで。十川は、今回ちゃんと初めて投げると思うので、そこら辺十川がうまく1ピースになってくれたらいいかな、と思います」
──初戦・青学大戦に向けての対策はありますか
「特にないです」
──秋季リーグ戦、特に警戒したい打者はいらっしゃいますか
「渡部(青学大)さん。やっぱり、絶対にプロ第一線で活躍する選手だと思いますし、抑えきれていないという部分もありますけど、やっぱりオーラとかそういうバッターに立つ雰囲気とかはやっぱ人と違うオーラを放っているので。そこの対戦も楽しみながら、本当に上でやる人間として、追いかけていきたいなと思っています」
──優勝するために必要なことは何だと思いますか
「東都の6チームでは、最近では青学が1番、と言われていたんですけど。そこまでチームの技量的には変わらないと思っていて。勝ちに対する執着であったり、自分なんかは負けてもいいみたいな、残留すればいい、と思ってしまっている節があるので。そこで気持ち負けしないように、今本当にチームがどんどん変わってきていると思うので、チーム一丸となって、一人一人の技術も上がってきているので、一丸となって、ミスをどれだけ減らせるかが鍵になってくるのかなと思います」
──秋季リーグ戦の意気込みをお願いします!
「チームとしてはやっぱり優勝を目指して。個人としては負けないように。勝ちというよりかは、負け投手にならないようにしていきたい」
◇東恩納蒼(ひがしおんな・あおい)◇
学部学科:商学部・経営学科
身長体重:174㌢・75㌔
出身高校:沖縄尚学高校
子安秀弥(聞き手、構成:比留間柚香)

▲神宮で力投する子子安
──現在の調子は
「ぼちぼち上がってきてる感じです」
──環太平洋大とのオープン戦などで先発されていましたが、オープン戦はいかがでしたか
「最近は長いイニングも投げさせてもらって、ピッチングの量も増やして球数も増やしたので。春の課題だった長いイニング投げるっていうのが、このオープン戦ではできてるかなと思います」
──では夏の間は球数を増やすことを中心に
「そうですね、最初のオープン戦ではちょっと間を空けながら少ない球数でやっていたんですけど、それでは足りないなって思ったので球数を増やしながら、あとは体幹(トレーニング)をいつも以上にやっていました」
──体幹を強化しようと思ったきっかけは
「色んな体幹(トレーニング)をやらせてもらう機会があって。(その時に)全然力が入らないところがあったり、今まではウエートをやってきて大きい筋肉は付いてきていたので結構いけるのかなと思っていたんですけど、細かい部分の筋肉が足りないなっていうのが分かったので、(細かい筋肉を使用する)苦手な動きを多くやっています」
──オープン戦では何試合くらい投げましたか
「5、6試合ですね」
──毎試合何回くらいずつ
「リリーフも先発もどっちもやっているので、結構試合によってバラバラです。先発の時は100球前後です」
──春季リーグ戦前の取材では最速151㌔が出ていると伺いましたが、最近は
「変わってないですね」
──春季リーグ戦を振り返って
「最初打たれてしまって、もう1回気持ちを引き締め直して。青学大戦、亜大戦はいいピッチングができたんですけど、その後の試合で長いイニングが投げられなくなってしまっていたので、いい時と悪い時の差がはっきりしていて自分としてはとても悔しくて苦しいシーズンになりました」
──東恩納選手が春季リーグ戦の囲み取材で「子安選手も苦しい立ち上がりから調子を上げているので自分も頑張らないとと思った」とお話されていました。そのあたりについては
「自分も1年生の時からずっと(東恩納と)一緒に投げてきて東恩納の結果に感化されたりするので。平井だったり、西村(一毅=商1・京都国際)だったり(の投球にも感化されている)。西村は1年生でああいう(いい)ピッチングをしていたので。自分は最初のピッチングが悪かったんですけど、逆に東恩納が1戦目でいいピッチングをしていたので、そこでも自分がもう少しちゃんとやらないといけないなと思いました」
──春季リーグ戦を終えて感じたチームに足りないものとは
「春季リーグ戦は投打がかみ合っていなかったなと。野手が打ってくれた時にピッチャーがその分失点してしまったので、『束』というスローガンでやっていたんですけど、野手とピッチャーの熱量がちょっと違ったのかなっていうふうに思っています。それを秋までの期間で、ピッチャーも野手に負けないぐらいの熱量を持って練習するようにやってきました」
──投手陣の熱量を上げたというお話でしたが、やはり上級生が中心になって引っ張っていっているのですか
「そうですね、3年生が中心に。リーグ戦で投げていたメンバーの意識を上げていって、東恩納を中心にやってます」
──夏の間はどなたと一緒に練習を
「大体全員ですね。投手陣全員で一緒にやってます。練習後には東恩納とキャッチボールとピッチングローを一緒にやってました」
──3年生になってからご自身の役回りが変わったり、周囲が変わったりしたのを感じる瞬間は春季リーグ戦ではありましたか
「今までは付いていく立場だったんですけど、4年生も少なくて3年生中心でリーグ戦も投げているので、今度は(周りも自分も)引っ張る立場になってみんな自覚が芽生えて『自分がやらないといけない』と思い始めてると思います」
──チームには春から1年生が加わりましたが、仲のいい後輩は
「下重(賢慎=文1・健大高崎)ですね。部屋が同じなので」
──普段はどのような話を
「しょうもない話ですね(笑い)」
──野球の話はあまりしない?
「結果聞いたりとかぐらいですかね。野球以外だと一緒にゲームしたりとか」
──秋季リーグ戦、自分のここを見ろ
「やっぱりいつも通り、ピンチの時の投球を見てほしいです」
──リーグ戦での起用方法について監督から言及は
「いや、全然まだ。これからだと思います」
──子安選手から見て中大の秋季リーグ戦のキーマンは
「山崎豪琉(文2・細田学園)ですね。肩とバッティングに注目してほしいです」
──東都全体で警戒したい打者は
「国学大の緒方選手です」
──春季リーグ戦前にも警戒打者に挙げられていましたが、やはり他の人とは違う?
「はい。なんかどの球投げても対応されるし、ホームランも打たれましたし、秋はやり返したいなと思います」
──開幕節が青学大戦ですが、警戒している打者は
「全員ですね。(中でも)一番は渡部(青学大)選手なんですけど。全員いいバッターなので」
──秋季リーグで優勝するためにチームとして気を付けたいことは
「悪い時に全員が下を向いてしまうので、前に進めるような声掛けだったり、自分らの態度だったりで前を向いていきたいなと思います」
──ラストシーズンを迎える4年生に対してメッセージをお願いします
「今の4年生が仲いい人が多くて色々お世話になったので、自分がこのチームを勝たせられるように頑張りたいなと思います」
──最後に秋季リーグ戦に対しての意気込みをお願いします
「春にこれだけ悔しい思いをしたので、秋はまたチーム全員で束となってリーグ戦優勝して日本一になりたいと思います」
◇子安秀弥(こやす・しゅうや)◇
学部学科:経済学部・経済学科
身長体重:175㌢・74㌔
出身高校:東海大相模高校
平井智大(聞き手、構成:紀藤駿太)

▲ピンチを抑え喜ぶ平井
──最近の調子はいかがですか
「自分の中で、やっぱり先発やって試合作ることが一番なんで。そういった意味では、順調に先発としての役割を出来ているのかなと思います」
──秋季リーグ戦も結構先発される予定ですか
「それはまだ何も言われてなくて。出来る限りのことを準備していけたらなっていう感じです」
──春季リーグ戦では難しい場面からの登板が多かったと思うんですけど、そこで意識してたこととかありますか
「そうですね。まあまずは目の前のバッターをということで。あとは、無失点。まあ点を取られても最小失点というふうに考えてたんで。結局そこで、抑えられなかったので、起用には全然応えられなかったなと」
──夏に取り組んできたことありますか
「そうですね。春は結構ボール先行をしてしまうことが多かったんで。まあその先発やらせてもらってた時もそうでしたし、やっぱりストライク先行で、自分の強みをしっかり生かしていくということを心がけてました」
──自分の強みは何だとお考えですか
「やっぱり一番はストレートですかね。しっかりストレートで押していけば、ストライクゾーンで勝負できれば打者の打ち損じも増えると思うんで。まあそういった意味で、ストレートでどれだけストライクを取れるかっていうのは夏場の課題でした」
──ストレートって今どれくらい球速出ますか
「マックスは153ですかね」
──夏のオープン戦で何試合ぐらい投げられました
「5試合ですね。大体5試合ぐらいです」
──結構先発多めですか
「そうですね。最初リリーフだったんですけど、1試合くらいリリーフやったあとは先発で」
──今年から3年生になって立ち回りだったり部内での立ち位置だったりで何か変化したことってありますか
「そうですね、来年は自分たちの代っていうのもありますし、やっぱり周りは自分のことだけじゃなくて、周りも結構見るようになったのかなと思います」
──春季リーグ戦で一番印象に残った試合はどこですか
「亜細亜の、1戦目ですかね」
──どういうところが印象的でしたか
「やっぱり自分のせいで、まあ3点差あった中で、やっぱりああやって亜細亜の底力っていうか、見せられてそこで自分は抑えられなかったっていうのが、まず一番の自分の実力不足だったと思いますし、やっぱりあそこをしっかり抑えて勝ち切れないと秋にもつながらないっていう、まあ自分としても成長がやっぱり必要だなっていうのを痛感させられましたし、まあそういった意味だと、やっぱり東洋の1戦目は、途中からの登板だったんですけど、なんとか似たような感じだったんですけど2点で抑えられて、追いつかれはしなかったので、そこは自分の中ではしっかりその亜細亜の負けを糧にできたんじゃないかなとは思ってます」
──春季リーグ戦を通して感じた、そのチームが優勝するために必要なことは何だと思いますか
「やっぱり自分は根拠、まあ言語化っていうのと、それをやるにあたっての根拠がすごい大事かなと思ってて。負けた試合もそうですし、勝った試合でもなんで勝てたのか、なんで負けたのかっていうのをちゃんと言語化できなきゃフィードバックもできないですし、課題も見つけられないままいってしまうので。そういう意味でやっぱり自分の中だと、言語化と根拠をもってやるっていうのは大切にしてます」
──秋季リーグ戦で自分の注目してほしいところってどこかありますか
「やっぱり一番はストレートですかね」
──秋季リーグ戦で、中大のキーマンとなりそうな選手っていらっしゃいますか
「十川(奨己=商2・立命館宇治)ですかね、やっぱり身長も大きい分それだけ扱いも大変なんですけど、めちゃくちゃフォームが安定しててコントロールも良いんで。その安定感を生かして、あとはマックスも今150を超えてくるんで、自分としても魅力的なだなと思ってます」
──対戦してみたい東都のバッターっていらっしゃいますか
「誰だろうな、ちょっと1回対戦しちゃってるんですけど、渡部海(青学大)選手」
──開幕戦がその渡部選手のいる青学大、どんなふうに抑えていきたいですか
「まあ一番はやっぱり、渡部選手がキーとなるチームのイメージもありますし。だからやっぱり一番は打ち取る、アウト取る、気持ちよく打たせないっていうところが一番かなと思ってます。チームの要でもある選手なんで、そこを抑えられれば相手にもプレッシャーになりますし、逆に自分らは勢いづかせることができると思うので、抑えられたらいいですね」
──1個上の4年生がラストシーズンとなりますが、4年生に対しての思いなどはありますか
「自分、4年生と仲良くさせてもらってたんで、やっぱりそういった意味では結果で恩返しするのが一番かなと思いますし、4年生のためにもまずは0で抑えるっていうところを一番に考えてやっていきたいです」
──今、高校の1個下の井上和(法大)選手、だいぶ活躍してますけど刺激になったりとかしますか
「そうですね。中学から一緒なんですよ。なんで、まあ良い刺激に本当になってますね、あと結構、そうですね、良い刺激をもらえてます」
──秋季リーグ戦の意気込みを個人とチームそれぞれでいただきたいです
「秋リーグは、まずはチームとしてはリーグ優勝と日本一を目標で、個人としては、負けなしで」
◇平井智大(ひらい・ちひろ)◇
学部学科:文学部・人文社会学科
身長体重:190㌢・96㌔
出身高校:駿台甲府高校
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