昨シーズン1部昇格を逃し、今シーズンは宮沢正史新監督就任や中村憲剛氏をテクニカルアドバイザーとして迎え、チーム体制が大きく改変された。その新体制で挑む中大サッカー部に、静岡学園や関東第一をはじめとした選手権常連校や川崎フロンターレ、鹿島アントラーズといったJリーグユース出身者など期待の新入生たちが続々入部。中でも名門である静岡学園で9番を背負った持山匡佑と、川崎フロンターレユースの田中幹大(商1)の2人の攻撃陣に注目が集まる。
※「中大スポーツ」第170号2面の本文を掲載しております。
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▲選手権出場の持山
展望の要
昨季、中大のリーグ総得点は35点。1位の東京国際の40点とは5ゴール差とそう大差はない。この成績を実現させた背景にはFWの得点力ももちろんだがMFの展開力も必要不可欠である。よくMFは「◯◯の心臓」と称されるほどゲームにおいては重要であり、今年度そのようなポジションに粒ぞろいの選手たちが加わる。
淵上涼太(商1)は足元の技術を持ち、懐深いボールキープからスピードに乗ったドリブルを仕掛けられるため、確かな打開力そして得点力を併せ持つ。砂田匠(文1)は北海道コンサドーレ札幌U-18のキャプテンとして秀でた展開力でチームを日本クラブユース選手権(U-18)大会準優勝へと導いた。その他にもプリンスリーグ四国でアシスト王となった富永拓斗(経1)、高いキック精度が武器の寺嶋日出郎(キラヴァンツ北九州U18出身)と10番をおのおののチームで背負った者たちがユースからは入部予定者に名を連ねた。また、選手権4強入りした関東一高からは豊富な運動量でゲームをコントロールする藤井日向(商1)。そして藤枝東で10番をつけた前島陵汰(商1)、巧みなスキルを持ちサイドバックもこなせるユーティリティの高さを魅せる武本射雅(経1)と選手権常連校からも実力者たちが集う。
攻守兼備
おととしから主力選手のけがでDFの層に少し不安を感じられる中大だったが、明るい兆しが見えてきた。
持山と同校出身の西村湧志(経1)はかつてウイングをメインとしてきたドリブラーだったためスピードとテクニックを兼ね備える。倉上忍(経1)は高い精度の左足と推進力溢れるオーバーラップが武器というその希少価値の高さは言うまでもないだろう。両サイドバックに一気に充実感が生まれた。センターバックでは185㌢の長身と足元の技術を生かしたストッパーの立石直也(経1)、攻守における鋭い認知力と空中戦にも強いという部分を買われU-18日本代表候補にも選ばれている原圭佑(商1)が入部予定だ。
最後の砦
GKは岩瀬陽(経1)、黒田海渡(文1)、近野勝大(商1)、服部孝太郎(学部学年)の4人が加入予定。中でも注目なのが岩瀬と近野だ。岩瀬はJクラブもかなりの関心を寄せるほどのシュートストップ能力を持つ。そして近野は189㌢という確かなサイズを持ち、柏レイソルのトップチームに2種登録されていたほどの実力者だ。
神戸に内定が決まった坪井に次ぐ新守護神誕生に期待がかかる。
(記事:奥村杏、佐々木絢子、写真:畑京介)
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