2023年6月4日 東京都・中央大学硬式野球場会場
全勝優勝という好成績で春季リーグを終えた中大。予選会で一勝さえすれば全日本選手権出場を決められる大事な一戦の対戦相手は日大三崎町。エース石井竜弥(商4)が5回50球で相手打線を抑え、また中大打線もつながり5回10ー0で快勝し、全日本選手権出場を決めた。
試合は1回から動いた。先頭打者が見極めて四球を選び出塁し、続く打者が確実に送りバントを決め、1死二塁のチャンスを作る。続くバッターは好調の功刀史也(文3)。低めの直球をライト方向にうち、これが適時二塁打となり1点先制する。功刀の盗塁成功で一死三塁とチャンスを広げると、後続打者の犠牲フライで功刀が生還し1点追加する。その後四球で出塁し、盗塁を成功させ2死二塁とチャンスを作ると、岩井大和(経2)がセンター方向の適時打を放ち3ー0とリードを広げた。
▲先制点を決めた功刀
先発投手は石井。石井と言えば三振を取るピッチャーであるが、今試合は夏の全日本選手権を見据え、打たせて取るようなピッチングを意識したという。1回に相手走者が二塁に進む場面もあったものの、その後はすべての回三者凡退で抑え5回たった50球で相手打線を封じた。
▲工夫し新たな投球スタイルを見せた石井
その後なかなか追加点を奪えない中大打線であったが、5回に再び試合が動く。1死の場面で功刀がフルカウントから自慢の足を生かし内野安打とすると、続く山口剛大(文1)が相手二塁手のファンブルにより出塁し1死一、二塁とする。次の打者も相手遊撃手の後逸により出塁。失策の間に一塁走者が二塁へ進み、二塁打者は生還し1点追加する。続く岩井は2ストライクと追い込まれるも「内容は拘らず勝ちに行く」(岩井)と甘く入った球をレフト方向へ運びさらに1点追加した。その後小栁翼(商4)がセーフティーバントで1死満塁とチャンスを作り、主将山崎大翔(商4)がセンター方向の適時打を放ち2点追加する。
ここで相手ピッチャーが変わるも、続く相野七音(文2)があわやホームランの大きなあたりをレフト方向に放ち1点追加に成功する。後続は春季リーグ打率成績五割を超える松浦祥真(経2)。松浦は低めの球をセンター方向に打ちさらに2点追加し、10ー0の5回10点差コールドで試合終了となった。
▲いい当たりを放った相野
今試合で全日本選手権を獲得した中大。大量得点で快勝したものの「中盤に点が取れなかったのは課題」と小泉コーチは語る。今試合石井選手が三振を取る投球スタイルから打たせて取る投球スタイルに挑戦したように、多くの選手がそれぞれ現状に満足せず改善しようと努力している姿が印象的であった。全日本選手権では2年連続ベスト8という結果になっているが、今年こそ悲願の全国制覇となるか、中大から目が離せない。
◆試合結果◆
〇中大 - 日大三崎町●
チーム 123 45 =計
中 大 300 07×=10
日大三崎町 000 00 =0
◆お知らせ◆
次戦は6月9日に行われる東都大学準硬式野球THE ROOKIE TOURNAMENTの予選リーグです。
(記事:菅澤澪生、写真:高橋若夏)
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