2024年5月6日 東京都・スリーボンドベースボールスタジアム上柚木
春季リーグ戦を6勝1敗と順調に勝ち星を伸ばしている中大。迎えた帝京大との第1戦は序盤に先制されてしまうも、すぐさま逆転して7つ目の勝ち星をあげた。これにより、次戦の勝敗によっては春秋を通じて9季連続の優勝に王手をかけた。
前の試合10得点をあげて7回コールド勝ちを喫した中大打線だが、帝京大のピッチャーの制球に苦しんだ。真ん中から低めに球を集める軌道に慣れず3回まで無安打に抑えられてしまう。先発は前の国士大戦で見事完投を果たした三浦凌輔(商2)。しかし立ち上がりに苦戦し、3回裏には帝京大打線に長打を浴び、先制点を献上した。
▲完投勝利を達成した三浦
しかし続く4回表、中大打線が反撃に出る。DHの佐竹秀也(商4)がライト方向に二塁打を放ち、続く高垣昂平(商4)が相手の捕球ミスの間に二塁へ進み、2アウト2、3塁とチャンスを呼び寄せる。そして相野七音(文3)が2球目をライト方向へ打ち返し、返球が大きく逸れたところに2人が生還し、2得点をあげて見事逆転に成功した。また三浦も調子を回復し、4回以降三振や打たせて取るピッチングで無失点に抑えた。その後7回に相手のリリーフ陣が乱れている間に押し出しで追加点を加え、中大が勝利。リーグ戦7勝目をあげ、三浦は2試合連続で完投を成し遂げた。
勝ち投手である三浦は自身のピッチングについて「野手を信じて点数を取られてしまったんですけど、次の回っていうのを意識して投げました」と自身の技術だけでなく後ろの守備や直後の攻撃に委ねるといった信頼を大事にしていると語った。
小泉監督は「(先制点を)取られてから後は心配なくやれたっていうのは、彼の修正能力かなって思う」と三浦のピッチングを絶賛、また逆転打を放った相野には「(このままリードされる展開が)ズルズル行くよっていうのは言ってたんで、思いっきり振ってこいとしか言ってないです」と打席に入る前に激励した。
また勝利投手の三浦は「絶対勝たないといけない試合だったので、1球1球丁寧に投げました」と自身のプレーを振り返り、先制点を取られた後でも「野手を信じて、次の回を意識して投げました」とミスを引きずらないと語った。
ひとつのイニングで大量得点や、ロースコアでも投手の冴え渡るピッチングで勝利を収めていく中大、関東大会の優勝で幕を開けた2024年シーズン、常勝軍団の躍進は止まらない。
◆試合結果◆
〇中大3 -1 帝京大●
中 大 000 200 100 =3
帝京大 001 000 000 =1
(記事:大日方惠和、写真:高橋若夏)
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