11月14日 上柚木公園野球場
初戦をコールドで制し、勢いに乗る中大。初回の佐藤龍之介(商2)、伴野匠(経2)の二者連続本塁打に始まり、続く2回にも河野翔吾(商4)が本塁打を放ち、打線が猛威を振るう。ここ最近打たれる試合が続いていた先発近野佑樹(法2)の投球も冴えわたり、投打で慶大を圧倒した。今日の試合で敗北すれば4年生の引退が決まる大一番。応援団の声援に後押しを受け10-3と大差で勝利を飾り、決勝へと駒を進めた。
▲初回、2点本塁打を放った佐藤
中大は初回に1死一塁の場面をつくる。先制のチャンスで打席に立ったのは3番佐藤。立ち上がり、制球の定まらない相手投手の甘いストレートを逃さずとらえ、レフトスタンドに飛び込む2点本塁打を放った。「この1打席にかけていた」という言葉通り、この打席をものにする。続く4番伴野もインコースのストレートを確実にとらえ、佐藤に続き左越え本塁打を放った。2年生の二者連続本塁打がベンチ、スタンドを沸かせ、最高の形でスタートを切った。
▲初回、二者連続本塁打を放った伴野
その裏、中大の先発は近野。ショート河野の好プレーなどもあり、慶大を三者凡退に抑える。2回、攻撃の手を緩めない中大打線。1死二塁の場面で9番河野に打席が回ってくる。「思いっきり振っていこうと思っていた」と話したように、迷いのないスイングでこの試合チーム3本目となる左越え本塁打を放った。4年生で唯一レギュラーを張り続けている河野の本塁打に、ベンチも最高の盛り上がりを見せた。その後中大は5回にも羽渕達哉(商2)の三塁打からチャンスをつくり1点を加え、6-0と慶大を突き放す。近野は安定した投球で、5回まで無失点の好投を見せた。
▲2回、チーム三本目の本塁打を放った河野
6回、中大は投手近野に代わり石井竜弥(商1)を投入。慶大1番打者の左前安打、二盗によりチャンスを広げられ、3番打者の遊ゴロの間に1点を返される。それでも7回に8番高橋孝成(商2)の左越え二塁打から再び中大打線が爆発し、この回一挙に4点を追加。石井は7、8回に味方のエラーも絡み慶大に各回1点を奪われたが、9回から登板した大澤魁生(商4)が無失点に抑え試合終了。初戦に続いて二桁得点と打線がつながり、10-3で準決勝を快勝した。
▲先発し、5回まで無失点の近野
決勝の相手は、秋季リーグ戦で鎬を削りあったライバル日大。日大は秋季リーグ戦で中大に二連敗を喫したため、リベンジに燃えているに違いない。初戦、準決勝のような試合運びとはいかないかもしれない。現在のメンバーで戦う最後の試合となる日大戦は、4年生の集大成にふさわしく有終の美を飾って欲しい。今大会を通しての下級生のさらなる進化も望む。中大の選手たちの闘志みなぎるプレーに注目したい。
◆試合結果◆
チーム 123 456 789 =計
中 大 320 010 400 =10
慶 大 000 001 110 =3
◆お知らせ◆
関東地区大学・社会人準硬式野球王座決定戦の次戦は11月15日、上柚木公園野球場にて行われる対日大戦です。試合は10時開始予定です。
また、アルシスコーポレーションカレッジベースボールカップにも出場中です。中大は11月18日に上柚木公園野球場で国士大と予選リーグ第2戦を戦います。試合は13時15分開始予定です。
記事・写真:「中大スポーツ」新聞部