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全国の舞台でつかんだ2勝、下級生の躍動も目立つ-2024年度日本学生選手権水泳競技大会水球競技

2024年8月28~31日 東京アクアティクスセンター

5月から6月にかけて行われた関東学生水球リーグ戦では1部最下位という結果に終わり、入れ替え戦でなんとか勝利し残留を果たした中大。前年のリーグ戦では強豪校を破り3位に入ったが、今年は苦しい戦いが続いた。多くの試合を3年生以下の少数精鋭で戦い抜き、チーム内最多得点を記録した佐賀慶(文1)を中心に1年生も主力として戦った。インカレに向けて練習試合を重ね徐々に連携を高めてきたなかで、インカレを迎えた。


▲シュートを放つ木庭

昨年、15年ぶりにベスト4に食い込んだ中大は3位を目指して臨んだ今大会の初戦、対広島大戦を第3ピリオド(以下P)開始20秒足らずでコールド勝ちという快勝で終えた。

終始中大が主導権を握って試合を進め、広島大を圧倒したが、特筆すべきは木庭幸輝(文2)と中山和亮(経1)の活躍だ。

まずは木庭。第2P序盤、西森郁未(文4)が広島大のシュートを止めると、敵陣にいた佐賀にパスをする。佐賀がゴールに向かって前進し、ディフェンスを引きつけつつ、木庭にボールを託すと、木庭はワンタッチシュートを放ち、キーパーに反応することさえ許さず得点した。終盤には、6メートルラインからシュートを放ち、ゴールの左角に突き刺し、チームメイトらを大いに盛り上げた。

次に中山。第1P終盤、広島大の緩いパスを見逃さず、中大がボールを奪取すると、ゴールに向かって泳いでいた中山までパスをつないだ。中山はキーパーとの一対一の勝負に打ち勝ち、点差を9点に広げた。第2P中盤、再びキーパーとの一対一というチャンスを得ると、1点目を決めたときよりもより素早く、より力強く腕を振りシュートを放った。中山のシュートはキーパーの右手の下を通ってゴールを揺らした。そして、あと1点取ればコールド勝ちという状況で迎えた第3P。久保田啓友(文1)がセンターボールを取り開始されると、鈴木海斗(文1)からパスを受けた中山は、ミドルシュートを放ち、試合を終了させた。

 


 

大会初日対広島戦を快勝で終えた中大は、大会2日目の準々決勝で成蹊大と対戦した。6月に行われた関東学生水球リーグ戦の入れ替え戦で対戦した際には、8-6で中大が薄氷の勝利を収め1部残留を果たしている。

第1P、最初の得点を奪ったのは中大。お互いチャンスを生かしきれない時間が続いた中で、船水淳希(文3)が均衡を破った。相手が流れに乗り切れないなかで攻め切った中大はコンスタントに得点を重ね、最初のピリオドを4ー0で終えた。

第2Pは相手に決定機を作らせず順調な滑り出しに成功した中大がこのまま勢いを継続するかに見えたが、最初に流れを掴んだのは成蹊大。連続で得点を奪われ流れが傾くかと思われたが、吉村光貴(文3)が流れを中大に戻す。ファールでもたついた隙を突いてゴールを奪うと、その後ペナルティースローからの得点を含め2点を挙げ、第2P終盤にかけ3点を一気に決めた。ここまで守備でも光るプレーを見せていた吉村は「1点目を決めたときから今日調子いいかなと思い始めて、そこからチームの雰囲気をいい方向に持っていけたのでよかった」と相手の追い上げを許さない流れを引き寄せた。

合計スコア7-2で前半を終え迎えた第3Pは一進一退の展開となった。GK安田康太郎(文2)が至近距離から打たれたシュートを連続で弾くと、難しい体勢から鈴木、タイミングをうまく見定めた吉村のゴールが立て続けに決まる。このピリオドの得点は4-4と差は詰められたが、5点のリードを保ち第4Pへ。第3Pと変わらず互角の戦いが前半は展開されたが、粘り強い守備で流れを渡さず、佐賀と鈴木の1年生コンビよる崩しからの得点など着実に1点を積み重ね、17ー11で勝利。2年連続のベスト4入りを決めた。

 

◆試合結果◆

○中大 22(12-2、9-0、1-0)2 広島大●
※大会規定によりコールドゲーム

○中大 17(4-0、3-2、4-4、6-5)11 成蹊大●

 

(記事:琴寄永里加、福田菜緒 写真:福田菜緒)

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