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攻守のミスから好機を演出できず敗戦 優勝逃す─関東対抗戦第4試合 日体大戦

2025年5月11日 東京・日本体育大学世田谷多目的グラウンド

4月上旬より開催されている関東対抗戦で中大は1戦目の成蹊大戦、2試合目の学習院大戦で白星。3戦目の青学大戦では引き分けで最終戦を迎えた。今試合の相手は昨年度ファイナル4にも進出した日体大。ここまで2勝1分と優勝に向けて負けられない一戦であったが、中大は序盤から巧みなパスワークと隙を逃さないディフェンスに翻弄され、5対10で敗北し優勝を逃した。


試合はグラウンドボールの取り合いから始まる、激しい立ち上がりに。テンポの早いパスワークで、積極的にエリア内へ切り込もうとする日体大に中大は翻弄され、開始5分、7分、11分とディフェンスの不和から連続失点を許してしまう。アタックの河瀨柚花(商3)を中心に抗いたい中大ではあったが中々ゴールへと結びつかず、3点ビハインドで第2クオーター(以下、Q)へ。

続く第2Qも日体大ペース。青木優希(総4)がエリア内に切り込み、ファールを奪おうとすれば、神田愛子(商4)は積極的なマークで反転攻勢を図るなど、なんとしてでも好機を作り上げたい中大。しかしながら、日体大の一瞬の隙をついたブレイクは第1Qからの勢いを加速させ、中大はさらに3失点を許し前半を終える。

▲積極的なマークを見せた神田

優勝に向けて、これ以上の失点は避けたい中大。自陣を盛り上げるべく応援席のメンバーも必死にエールを送ると、それに応えるかのように第3Qではエースが奮起を見せる。グラウンドボールを確実に回収して得点につなげる日体大に対し、河瀨は持ち前のスピードでファールを奪取。4分、終了間際と2得点を決め、最終Qに向けてチームを鼓舞した。

▲持ち前のスピードが光った河瀨

2対8。3戦目の青学大戦まで、優勢もしくは均衡している戦況で進んでいた中大にとって、今試合の第4Qは試練の15分間となった。笠原光莉(法4)を中心にダブルチームでプレッシャーをかけるも、「もっと攻撃的なディフェンスができるところで引いてしまって、相手のオフェンスを好きなようにやらせてしまった」という言葉通り立て続けに失点。残り3分に差し掛かり、優勝へは赤信号が灯りかけるも、中大はアタックを中心に矜持を見せつける。ラスト3分、長峰和奏(総4)が右サイドからフェイクでマークを外して得点すると、青木もゴールに離れた位置からのシュートで後に続く。終了間際に長峰が再度得点を重ねたが、無情にもホイッスルが鳴った。スコアは5対10。中大は今大会を2勝1敗1分で幕を閉じた。

▲ディフェンスで軸になった笠原

▲長峰は主将の意地で2得点を決める

▲難しい位置からのシュートを決めた青木

試合後、ディフェンス強化を務める笠原は今試合を振り返って、「個々のディフェンスっていう部分(の課題や)、オフェンスでいうとディフェンスでつないだパスを大事にできず、奪い取った後の一歩を大事にできなかったっていう課題が見えたかなと思います」と振り返った上で、「合宿とか短い期間で課題を修正していって、男女ともに必ず勝てるようにします」と5月下旬の中立戦へ、抱負を力強く口にした。

「超克」をスローガンに掲げて、今年度が始動した中大女子ラクロス部。その初陣となった関東対抗戦は優勝という目標には届かなかった。見つかった課題、立ちはだかる全国への壁。彼女らは今後、数々の困難に対してどのように打ち克っていくのだろうか。次戦以降も目が離せない。

 

◆試合結果◆
●中大 5-10 日体大〇

 

◆コメント◆

笠原光莉(法4)

──今試合を終えて、率直な感想
やっぱりチームの完成度というか、そういう部分で日体大に負けていて。こっちもやっぱりミスも多かったですし、ディフェンスの連携もなかなか取れていなかったので、これまでは結構勝ちが続いていたと思うんですけど、ここで負けていい課題が見つかったというか。残りリーグ開幕まで2カ月もないので、そこまでの課題が見つかったかなと思います

──具体的にどういった面に課題を感じたのか
個々のディフェンスでいったところのっていう部分と、オフェンスでいうとやっぱりディフェンスでつないだパスを大事にできないというか、やっとオフェンスボールになったのにそこでミスになってしまって、またディフェンスっていう。結構ディフェンスが長かったと思うので、そこで奪い取った後の次の一歩を大事にするっていう課題が見えたかなと思います

──グラウンドボールを取ったりとか、取ってからの初動が中々上手くいかなかった感じで
そうですね、多分負けていたので焦りもあってそういうミスも続いてしまったと思うので、負けていても自分たちのペースに持っていく必要があったかなと思います

──ご自身の反省点はどこなのか
自分の反省で言うと、何回も同じようなプレーで失点をされていたりしたので、そこで修正が中々加えられなかったことが自分の中で課題かなと思います

──関東対抗戦全体の反省は
もっと自分たちの強みであるワンワンだったり、私たちワンワンが強みだと思うんですけど、そこで相手に押されて自分たちのプレーができなかったり、ディフェンスでももっと攻撃的なディフェンスができるところで引いてしまって、相手のオフェンスを好きなようにやらせてしまったっていう課題が全体的にあったので、今回の課題もそうなんですけど、全体としてももっと自分たちのプレーっていうのができれば、リーグ戦でも勝てるのかなって思います

──一方で全体を通して良かった点はどういったところですか
良かった点で言うと、下級生が多いので下級生の成長が見られたという部分は良いと思ったし、まあでも試合を通して徐々にコミュニケーションも増えていって、そういう連携が最初と比べたら取れるようになってきたのかなって思います

──今年に入って初めて出場する選手が増えてきたなかでも、試合を重ねる内に連携が上手く取れていった感じで
そうですね、はい

──次戦中立戦になりますが、一言意気込みをお願いします
昨年負けてしまった中立戦なんですけど、今年もあと1カ月もないんですけど、合宿とか短い期間で今日見つかった課題なども踏まえて修正していって、男女ともに必ず勝てるようにします

 

◆お知らせ◆
次戦は5月31日(土)にアミノバイタルフィールドで行われる中立戦です。

(記事・写真:日向野芯)

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