10月13~14日 全日本学生レスリング選手権大会 東京・駒沢体育館
駒沢体育館で全日本学生選手権が行われ、フリースタイル125㌔級で出頭海(法2)が優勝した。中大在籍選手のインカレ優勝は尾形颯氏(令2卒)以来3年ぶり。上級生にひるむことなく試合を勝ち抜いた出頭は、残りの2年で尾形越えのインカレ連覇を狙っている。
※「中大スポーツ」第167号2面の本文を掲載しております。
◇ ◇ ◇
▲決勝戦で奮闘する出頭
逆境を乗り越える
一度は中止になったインカレが、延期開催された新型コロナウイルスの影響を受け、部が練習を再開したのは大会の3週間前。「全グレ(全日本大学グレコローマン選手権)にも出たのですが、準備期間の不足があり、不安だった部分もありました」(出頭)。準備不足で迎えたインカレは上級生も多く厳しい戦いが予想された。この状況でも出頭は「(相手が)4年生だと今しか戦えないかもしれないのに、弱腰になって何もしなかったら自分が損ですし、全力で戦わなければ、自分も後悔しますから」と自身が下級生であることを物ともせずに全国の舞台へ挑んだ。
優勝するしかない
決勝戦の相手は5月の明治杯で出頭が敗北を喫した森(中京学大)。「この人に当たるまでは絶対に負けたくないし、この人に勝ちたいという気持ちがあったので、優勝するという気持ちで臨みました」とこのリベンジ戦に持ち込むために勝ち抜いてきた。敗北した明治杯では、技術のある森に勢いで押されてしまい自身の持ち味である前へ出ていくレスリングができなかった。そこで出頭はトレーニングを行い12㌔の増量をした。ただ増量するだけでなく「動かないと勝てない、走らないと勝てない」という考えから、ランニングも行った。そのおかげで、持ち前の機動力を残したままパワーを上げることができた。山本監督から「自分のパターンを崩すな。徹底して自分のいい位置を常に取っておけ」というアドバイスを受け、前へ前へと攻め続ける姿勢でプレッシャーを与え続けた。結果は3-1で見事優勝、念願のリベンジを果たした。「僕は2年生という立場で尾形さんは1回しか優勝していないので、ここから連覇を積み上げていきたいなと思っています」とまだまだ出頭は記録を積み上げていくつもりだ。
さらなる高みへ
12月に行われる天皇杯の出場選考枠を獲得している出頭は、「出場が決まったら明治杯で負けてしまった山本泰輝さん(自衛隊)に挑んでいって、全日本の中でもトップレベルで争っていきたいです」と次は社会人相手への勝利を狙っている。
(記事:守屋七菜、写真:若林拓実)
Twitter(@chudaisports)
Instagram(@chuspo_report)
2021年11月29日(月)付で「中大スポーツ」第167号を発行いたしました。詳細はこちら