2023年4月14日 東京武道館
東京武道館にて行われたJOC杯クイーンズカップU20の部62㌔級に出場した佐々木すず(法1)。昨年度、同大会において優勝を果たした佐々木。しかし、今大会は初戦でその姿を消した。開始早々、相手のペースに飲まれ、そのまま流れを引き込むことができず、悔しい敗戦となる。試合後、悔しさから目には光るものを浮かべながらも、「(次戦では)自分が優勝するという気持ちで負けないようにする」と次戦での活躍を誓う。
▲攻め込む佐々木(赤)
相手は「以前練習でやったことがある相手で、 ずっとやりにくいなっていう風には思ってた」と、佐々木が苦手意識を持つ手足が長い選手。試合開始から相手のペースにのまれ、場外へ押し出されて相手に先制点を許す。気を取り直して組み合うもなかなか攻め込めず、消極的とみなされた佐々木にパッシブが入る(2分11秒)。膠着した状態のまま第1ピリオドを終える。
相手に1点リードをとられている状態から開始した第2ピリオド。自身の体を叩き、気合いを入れ直した佐々木は、序盤から果敢に攻め込む。相手の右足を取り、先に展開を作ろうとしてグラウンドの状態に持って行くも、逆手に取られてテイクダウンで相手に2点を奪われる(3分34秒)。
その後も佐々木が相手の体勢を崩し床に投げつけ、得点したかのように見えたがチャレンジの結果は失敗。さらに相手に1点が追加され、後がなくなる。残り時間がわずかとなりさらに攻撃の手を強める。ラスト10秒を切ったところで攻撃を仕掛けるも、相手に隙を突かれて相手に4点が追加される。その後必死に抵抗するも、覆すことができず、0―8で敗北を喫した。
試合後、佐々木は目に涙を浮かべながら「今思えばですけど、始まる前から、もう自分が負ける時のパターンで来てしまっていたなと思います。アップの時とか、試合の時にあんまり集中できていなかった。特別強い相手とやるときじゃなくて、ちょっと勝負がどうなるかわからない相手と試合する時に負けてしまう時の流れで来ていたので、自分が悪かった」と悔しさを滲ませながら語る。
今大会、怪我に苦しめられた佐々木。「怪我があるからとか、そういうことを言ってしまうと、これから自分が今まで以上の練習をしなくていい言い訳みたいになってしまうので、こういう状況でも勝ちきれない自分の弱さ」とストイックな姿勢を見せた。しかし、「1番響いたのは肩の怪我。肩の怪我がもう試合前からあって、しょっちゅうやっぱりそんな(怪我を繰り返す)感じ」(山本監督)と怪我が続き、支障が出ていることは明白である。まずは怪我を完治させ、次の大会に向け準備を進める。今大会の悔しさを晴らすような活躍に注目だ。
◆試合結果◆
●佐々木すず(法2)0 - 8竹元紫凛(丹後緑風高)〇
◆お知らせ◆
4月27、28日に横浜武道館でJOC杯ジュニアカップが行われます。
(記事・写真:塚越香都)
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