2024年11月17日 東京都・スリーボンドスタジアム八王子
目標である四冠(春季、秋季、全日本、東日本)へ、東日本大会決勝の相手は秋季リーグで最終戦でコールド負けを喫した明学大。強敵に対した中大は相手に抑え込まれる厳しい展開も、粘りに粘り最終回に逆転サヨナラ3ランホームラン。優勝という最高の結果で四冠を達成した。
▲牧・寺沼樹(商2)のバッテリー
先発は2連投2完投中のエース牧温人(法3)。彼ら3年生はこの試合が引退試合となる。中大は初回からランナーを出すもけん制アウト、必勝パターンである先制点を取ることができない。牧は2回3回と得点圏にランナーを背負うも味方の好守と粘りのピッチングで無失点に抑える。守備からの流れを何とか攻撃へと転じたい中大だったが3回までノーヒットに抑え込まれてしまう。なんとか粘りたい牧であったが4回表、ヒットと四球でピンチを作ると、ここで痛恨の3ランホームランを浴びてしまう。その裏、中大は海老沼樹喜(経2)がチーム初ヒットを放つも後続が併殺打に倒れるなど重い空気が漂う。
しかし5回裏、3年生がこの空気を打ち破る。この回先頭の牧がヒットで出塁すると2つの進塁打で2死三塁のチャンスを作る。「ファールを打つたびにいい感覚になってきた」とこのチャンスを3年生織田尚(商3)が逃さずタイムリー、1点を返し逆転へ望みをつないだ。
同期の一打に触発され、牧は6回から1本のヒットも許さない圧巻のピッチングを披露する。9回表、エースとしての最後のマウンドを牧が0で締める。そしてその裏、中大は最後の攻撃に臨む。
2点を追いかける9回裏、先頭海老沼が四球で出塁する。際どいセカンドゴロで1アウトとなるも4番福島諒平(文3)が3年生の意地を見せ四球を獲得し、1死一、二塁のチャンス到来。ここで打席には牧を迎えるも一打は出ず、2アウト。追い詰められた中大、最後の打者は1年生唯一のスタメン若松虎太朗(文1)。「ここはもう自分が決めるしかない」とバットを振り切ったその打球はライトの頭をそしてフェンスも飛び越える逆転サヨナラ3ランホームラン。劇的逆転打で見事東日本大会優勝を成し遂げた。
▲サヨナラ本塁打を放った若松
中大軟式野球部はこれで念願の四冠を達成。強豪を支え続けた3年生を最高の形で送り出した。
主将のバトンは牧から海老沼へと引き継がれるという。「気緩むんじゃなくてもう1回四冠しようというチャレンジャーの気持ちをもって」と語る海老沼新主将。まごうことなき最強のチームとして君臨した今年度を終えた中大。はたして来季はどんな戦いを見せてくれるだろうか。
▲優勝後胴上げを敢行する部員一同
◆試合結果◆
〇中大 4×-3 明学大●
123 456 789
明学大 000 030 000 =3
中 大 000 010 003×=4
(記事:湊谷昂太郎、写真:小林陽登、紀藤駿太)
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