今季は出雲駅伝３位、全日本大学駅伝７位という結果の中大。三大駅伝はとうとう箱根駅伝を残すのみとなった。「総合３位以内」という悲願に向け、勇往邁進。大会を直前に控えた選手たちは何を語るのか。
第５回は４年生の千守倫央（商４）。ブランクを乗り越え、今季見事な復活劇を果たした千守。４年間の競技生活やブランク当時の心境、そして最後の箱根に懸ける思いについて伺った。（取材は12月２日に行いました）
▲全日本駅伝で１区を力走した千守
山あり谷ありの４年間
──今シーズンの結果を振り返って
「そうですね、今シーズンは充実したシーズンを送れているのかなと思います。練習、試合ともに充実したシーズンだと思います。」
──１、２年目の箱根の結果を振り返って
「１年目の結果は、あの頃の実力を出しきれたというところは良かったと思います。でも、出し切ってのあの順位だったので、まだまだ弱いなと感じました。２年目は１ヶ月前に５千、１万㍍で自己ベストを出した状態で臨んで、タイムもそこそこ早く走れていたにもかかわらず、実力を全く出せずに終わったので不甲斐ない走りになったなというのが感想です。」
──３年目の結果について
「シーズン通して一度もいい走りができなかったなと。辛くはあったのですが、あの３年目の苦しい時期があっての今の充実したシーズンを送れているというのがあるので、あのどん底の経験が結果論としてよかったのかなと思います。どん底という経験をすることはあまりないので。去年のシーズンの悔しさをバネに今シーズンやって来れているので、経験できて良かったのかなという感じですね。」
──４年目のシーズンの飛躍の背景は
「自分が走れていなくて、正直腐っていたときに花田コーチが諦めずに自分のことを指導してくれてここまで立ち直れたというのもありますし、同期の仲間にも支えられて、親だったり高校の顧問の先生だったり、色々な方に支えられているというのを再認識できて、そういう人たちに恩返ししないといけないなという気持ちが強いのと、やっぱり４年目なので。最後のシーズンということで４年生として結果を出さないといけないというのが大きいですね。」
──トラックから駅伝への変換で難しい部分はありましたか
「あまり苦労はしなかったですね。もともとトラックの1500㍍のときも短い距離をガッツリやってたわけではなくて、わりと長い距離もしつつスピードも磨いてという感じだったので、あまり1500㍍から駅伝の長い距離への対応というのは苦労しなかったですね。」
──６月の男鹿駅伝の区間賞は駅伝として大きかったか
「そうですね。３年目以降序盤は長い距離で結果を出せていなかったので、10キロ以降の距離に不安が残っていたなかで、10キロ以上のレースをいいタイムで区間賞とれたというのはひとつ自信を取り戻せたなという。自分の中では大きかったです。」
▲取材時も仲睦まじい様子をみせた４年生（左から）中澤、千守、若林
チームメイトの印象
──同学年の中澤雄大（経４）選手や若林陽大（法４）選手の印象
「難しいですね。中澤も若林もそうですけど、学年全体ですごい仲が良くて、常にバカやってる。印象か…仲が良過ぎて逆にわからないかも。中澤は変わり者、変人です。若林は難しいですね、ヤンキーしか出てこない（笑い）」
──クール系ですか
「クールそうに見えるじゃないですか。クールそうに見えてそんなにクールではない。意外とふざけたりする。あの見た目によらずって感じです。若林が怒鳴ってるのは見たことない。」
──吉居駿恭選手（法１）の印象
※ここで吉居駿が合流
「イケメン好きで人懐っこい甘えん坊。赤ちゃんみたい。そこら辺の幼稚園生より甘えん坊なので大変です、かまってあげるのが（笑い）」
▲日本インカレでは1500㍍準優勝を果たした
箱根に向けて
──過去箱根駅伝では１区を走られました。リベンジのような思いはありますか
「１区はトラウマなので。ただ、チーム状況によるので監督から１区と言われれば覚悟を持ってやりますし、本当にチームのために任されたらやります。でも自分から希望はしないですね。」
──全日本大学駅伝の取材時には10区を走りたいとおっしゃっていました
「今のチーム状況と自分の調子的にあまり10区というところは見ていないですね。往路の３、４区、あとは復路の７区と自分では見てます。１番走りたいのは７区なんですけどね。」
──７区を希望する理由は
「個人的な理由で、今年若林が６区で中澤が８区なので、その通りの区間配置になればもしかしたら同級生で襷（たすき）をつなげるかもしれないというのがあるからです。まだ２人とも決まったわけではないのですが。自分が７区で復路に回れるくらいのチームの層になったら、３位以内、もしかしたら優勝もありえるのかなと思っています。７区って復路の中で大事というか、６区でスタートを切ったところから後半の8、9、10区に向けて勢いをつける大事な区間なので、そういうところを４年生としてしっかり区間賞をとっていい流れを作れたらいいというので７区ですね。」
──箱根駅伝に向けての意気込み
「これが最後の箱根駅伝になるので、４年生として走りで、結果でやっぱり示して、最後は後輩たちにいい思いをさせて卒業ができればいいのかなというのと、個人的には１、２年生で苦しい思いをしているので、その悔しさを晴らせるような走りができたらいいなと思います。」
（取材：小幡千尋、二村沙羅、松本あゆみ、構成：小幡千尋）
特集「勇往邁進」はこちら
Twitter（@chudaisports）
Instagram（@chuspo_report）
