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【箱根駅伝直前特集2026/熱烈峻厳】第1回 柴田大地(文3)×藤田大智(文3)

10月の出雲駅伝では10位という悔しさの残る結果に終わった中大。しかしその後の11月の全日本大学駅伝では2位入賞、そしてMARCH対抗戦、八王子ロングディスタンスでは多くの選手が自己ベストを更新するとともに10000㍍27分台の選手も続出するなど勢いを取り戻した。30年ぶりの箱根駅伝優勝を手にし、真紅の歴史に新たな1を刻むことはできるのか。選手たちの思いを連載でお届けする。

 

第1回は2人の「だいち」、柴田大地(文3)と藤田大智(文3)。競技に関することから日常生活の様子などを2人に語ってもらった。(取材は12月4日にオンラインで行いました)


ー今シーズンを振り返って点数をつけるとしたら

藤田:80点です。
5000㍍と10000㍍は狙っていたぐらいのタイムが出たんですけど、日本選手権と学連をちょっと合わせきれなかったのが20点マイナスかなという感じです。

柴田:50点です。
1つ目標として世界陸上を目指していたので、全く届かなかったところは結構減点かなと思うんですけど、過程で得られたものはあったと感じますし、自己ベストは出なかったんですけど最低限8分30秒を出せたので、来年以降には繋がるかな。後期は駅伝に向けて夏合宿以降チームでやろうって思って、3年間で1番いい夏ができたのは良かったと思っているので。前期は低めなんですけども、後期である程度やりたいことができたので、トータル50点ぐらいかなという印象です。

ーMARCH対抗戦改め振り返って

藤田:27分台出ると思っていたので、想定通りかな。結構自分はいっぱいいっぱいでレース進めていたんですけど、黒田さん(青学大)は自分よりもずっと余裕で先頭を引っ張っていたので、差は結構感じたかなっていう風に思います。

ー全日本では久しぶりの駅伝だったが

柴田:前回が結構体調不良者とかいっぱい出たところで回ってきた箱根だったので。久しぶりのロードレースっていうのもあって、どうやって走ったらいいのかがわかんなかったんですけど、ポジションが良くてトラックレースのような感覚で走れたので、きついところはやっぱりチームの走れなかった選手とか、この先あと4人繋ぐっていうところを考えれば、自分だけのレースではないって考えて走れたので、とても楽しかったレースかなと思っています。

ーお二人の襷リレー実現しましたが何か感じたことなどはありますか

柴田、藤田:、、、、

藤田:そんなないやろ笑笑

柴田:ないかー笑笑

藤田:やっぱり同期と繋げるのは嬉しい。それくらいかな。

柴田:初めてやったしな

ー柴田さん→藤田さんの箱根10区はどのように見られていたか

柴田:7区の岡田の給水をして10区の応援で、直前まで藤田と並川どっちが走るかわからない状態から藤田が走りますってなって。準備はしてきたと思うんですけど、急にいざってなると難しいと思うんですけど、1つでも前の順位を追う走り。次に繋がるなと思いましたし、負けん気の強さが藤田の良さだと思うので、往路うまくいって、復路乗れなかった部分もあったと思うんですけど、最後、藤田がうまく駅伝としてチームをまとめてくれたのかなっていう風には思って見ていました。

ー藤田さんいかがですか

藤田:まぁまぁまぁ笑 あれやんな?ラスト3キロ地点くらいにおったよな?

柴田:そうそう。交差点のところ。絶対見えるところや。はい。気づいてくれてたらしいです!

ー今年一年成長したこと

藤田:・・・

柴田::ない?なかったらないで笑

藤田:いやあんのよなあ多分。
今年、安定して高いレベルで結果出せてたのが後半崩れずに辛抱強く走れてたかなっていう風に思うんで、メンタル的に強くなったかなって思います。

柴田:連戦こなせるようになったのと、去年までだとうまくいかない時期で投げ出すというか、「自分勝負するところここじゃないから」って、どこかで言い訳作ってやっちゃっていたのが、今年は駅伝でチームに貢献しようっていう、上級生になって取り組みの意識とかは変わったのかなと思いますし、夏合宿も去年は全く走れてなかったんですけど、今年は人に対する期待というか、チームに対する気持ちっていうのも今まで以上に出てきた結果が、うまく夏走れたことに繋がったのかなという風には思っています。

▲肩を組む2人

ーお互いの強みはどんなところ??

藤田:柴田は1つ目はラストの勝ち切る力、鐘がなるまで先頭いれば絶対に勝ってくるんで、そこは1つ。これずっと言ってるんですけど、自分はほんまに柴田のその能力が欲しいなって、ラスト一周までそこにいれば絶対に勝てるっていう武器がこっから先とても大事になってくると思うので、本当に羨ましい。
あともう1つは、大舞台に強い。練習では結構「何してんの?」みたいな、「そんな練習しとって大丈夫なん?」みたいなことは多いんですけど笑
でも試合になると、全員の予想を超えてくるというか、この前の全日本みたいに、ここぞという時に絶対に結果を出すので本当にすごいと思ってます

柴田:あざます。(笑)まぁそんなことないんですけどね!(笑)

藤田:黙れや~(笑)

柴田:藤田はやっぱり、なんて言うんすかね、もう今年1年間特にだと思うんですけど、

藤田:あげてけあげてけ〜!!笑

柴田:今までもそうだったんですけど、やっぱ気持ちの強さっていうのがとても藤田あって。正直今まで、こんなん言ったらあれですけど、「どんくらいほんまに陸上真剣にやってんのかな」ってちょっと思ってたんですけど

一同笑い

柴田:今年入って本当に陸上に対する熱意っていうところはすごいですし、ストイックさが今年の結果に繋がってると思いますし、練習でも、みんな終わってから1人残ってトレーニング、自分の課題に向き合って、そういうのをみんなが見てて、その結果が全日本とかの走りに繋がってると思うので、やっぱ陸上に対する姿勢っていう部分はすごいなっていう風に思いますし、多分なんでもできるタイプの人間だと思うんで。短い距離から長い距離もそうですし、アップダウンあるレースとか単独走とか、追う展開も逃げる展開とかも全部マルチにこなせるランナーなのかなっていう風に思いますし

藤田:いいねぇ。

柴田:やっぱり安心して使いやすい選手なのかなっていう風には思いますね。見てて安心できる選手だと思います。

藤田:俺ストイックかなぁ

柴田:なんかマジでそんな陸上本気やと思ってなかったんよ

藤田:それは俺でもよくわからへん

柴田:今年入ってから。マジであいつちょっと陸上本気になったのかなっていう。

藤田:ようやくね?(笑)

ーこれだけは絶対に負けないもの

藤田:むずっ!!!

柴田:ほんとに何でもだったら食べる量は絶対に負けないです!

一同笑い

柴田:こいつ全然食わへんのもあるんすけど僕めちゃくちゃ食うんで(笑)

藤田:そんなんお前土俵がちゃうやろ(笑)

柴田:俺絶対負けない(笑)

藤田:俺の苦手分野で戦うなよ(笑)

柴田:いやだって俺の得意分野やもん。得意分野はいいところやもん。

藤田:ちゃうちゃうちゃう。それやったら質問が何が得意になりますかになるから。

柴田:得意と得意で戦う必要ないねん。得意と苦手で戦ったらええねん。

一同笑い

藤田:お前に勝てるやつなんやろな

柴田:いっぱいあるやろ

藤田:いや。ありすぎて。

柴田:おーい(笑)そんないっぱいはないよ。

藤田:俺何がすごい??

柴田:陸上やったら何でも勝つよ

藤田:イケメンくらいちゃう?

柴田:いいねーー!!

ーちょっと真面目路線でいくと?

藤田:真面目だと思われてないやん(笑)

ーすみません(笑)

藤田:なんやろな(笑)やっぱり陸上になるよな。柴田はラストの100かな。

柴田:藤田に勝てるものか。勝てることあるか俺。マジでないわ。藤田はレース外さないんで。そこはやっぱ勝てない。自分で言うのはあれですけど、当たる時は当たるんですけど、外す時は割ともう途中見ててもわかるようなレースなんですけど、藤田はないですし、今の勢いなんて本当にエース級で全然2区でも勝負できる強さを持ってるんで、レースでのハイアベレージ出し続けるところとか、ある程度練習うまくいかなくてもその中で自分で修正できるっていうのは

藤田:らしいです!!!

ー同じ名前ですがお互い中大行くとわかった時何か意識されたりは

柴田:初めて喋ったのが近畿駅伝の表彰の時。それまではあんま知らんかったよな。

藤田:名前くらい。

柴田:インターハイ行ってる西脇の強い人たちいんなーみたいな。笑

近畿でちょっと喋って、宮崎合宿でお前にだいち取られたからな笑 全部俺

藤田:名前の対抗心はないけどな?笑

柴田:別にそれはどっちでもいいよ。

藤田:俺は高校の時おったし。だいち。またおんなーって笑

柴田:おい!笑

ー共通点

藤田:俺らめっちゃ真逆じゃない?

柴田:(藤田指しながら)食べるのめっちゃ早いんですよ。俺食べるのめっちゃゆっくりなんすよ。で(藤田は)全然食べないけど(柴田)めっちゃ食べるんすよ。

ー、、、、なるほど

藤田:迷惑でしょ、めっちゃ。ほんとに遅くて(笑)早く食べろよって(笑)

柴田:こんな感じでいいですか?(笑)

-お互いの第一印象

藤田:The洛南高校。坊主で。なんかThe男くさいみたいな。今の印象は~うん、よく食うなぁ!まぁ陸上に対しては真面目なんじゃない?あとはめっちゃ細かい。自分が強すぎる。芯が強い。

柴田:まったく引かへんもんな。

ーどういう時に感じる?

藤田:ミーティングとかで、柴田は出した意見をずっと貫き通すみたいな。

柴田:そんなふうに見てたんや(笑)

藤田:結構ズバズバ言うよね。

柴田:藤田は本当に、今もちょっと半分ぐらいあるんですけど、本当に何考えてるかわかんない、なんかボケーっとして生活してるやつみたいなのが第一印象で、本当に何考えてるかわかんない。何考えてるというか、なんも考えてなかったよな?

藤田:それめっちゃ言われる。

柴田:それでもやってこれたんやなっていうのが、第一印象で。今はやっぱり陸上にしてもそうですし、1つ1つ責任感を持って行動してるなという風に思いますし、陸上にかける思いっていうのは人一倍強くなったのかなとは思いますね。

ー3年生の中でのまとめ役・ムードメーカー

柴田:まとめ役は藤田かな。みんな好き勝手いうことが多いんですけど最終藤田がまとめてくれるかなって感じですね。

柴田、藤田:ムードメーカーは鈴木(耕太郎・法3)かな。部屋にいつも誰かしらいますね。

ー同期の存在

柴田:僕は同期の活躍嬉しいタイプで。一緒に練習してる同級生が結果出せるってことは、自分もそこにいける可能性はあるのかなって考えることが多いので、藤田が27分台とか出したり、本間(颯・経3)の27分台もそうですけど、ああいう結果を同期が出してるの見ると嬉しいですし、自分もそこまではいきたい、いかないといけないなって思えるので、高め合っていけるメンバーだと思います。

藤田:ちょっと柴田と視点は違うかもしれないですけど。自分が頑張ればみんなも頑張ろうっていうか、俺もこれぐらいいけるんだっていう風に思ってくれるのかなっていう風に思いながらやってるので。それが柴田とちょっと少し形が違うかもしんないですけど、それが逆に自分のモチベーションというか。自分が(記録)出して同期が強くなってくれるなら頑張ろうかなっていう風に思えるので、それは支えになってるんかなって思ってます。

ー日常生活のルーティーンなど

藤田:ルーティーンを作らへんことを心がけてるかな。ルーティーンが崩れた時に不安になるのが嫌やから、試合の時も決めずに感覚でじゃあ今からやろうかなとか、逆にルーティーンをあんまり作らないようにはしてます。

柴田:基本試合の時とかはやりたいことも全部決めて、うまくいった時をベースにしながら、流れとかは絶対前日の夜までに作ってます。日常的には特にないんですけど、基本的には自分で決めたことはやっぱ貫きたいなっていうのはあるので

ーオフの日の過ごし方

柴田:まず目覚めたら昼やんか(笑)

藤田:せやな。それで一旦ゴロゴロしようってなって、、あれ?暗なってね?(笑)

柴田:それでみんなでご飯行くよな(笑)

▲互いにモチベーションとなっている同期との写真(左から本間、藤田、佐藤蓮、柴田)

ー今の4年生に対する思い

藤田:中大から吉居っていう名前が来年なくなるんで、そこは1つなんか、ね?
柴田:うん
藤田:駿恭(吉居・法4)さんと溜池(一太・文4)さんがやっぱり常にチームの光というか希望だったんで、その2人が抜けるっていうことは、1つ大きなことかなと自分は感じています。

柴田:普段の行動とか、陸上に対するストックさっていうところで、チーム引っ張ってくださったのは4年生かなと思うので、代わりじゃないですけど、学年の色があっていいと思うんで僕らが全く同じことをする必要はないと思うんですけど、大黒柱が抜けることも考えると、存在感はとても大きくて、競技力としても4年生に支えられてると思います。

ー来年は最上級生としてチームを引っ張っていくが

柴田:誰かが引っ張らないとチームって良くならないと思いますし、今の4年生は結果で常に前を引っ張ってくださってたと思うんで、学年の色でいいと思うんで。僕らはどんなところを目指していきたいかっていうのは学年でしっかり話して。常に4年生がどんな形であってもチームを引っ張って、1年生が見て学ぶっていうのがいいチームの形なのかなと思うので、後輩から憧れられるような存在になれればいいのかなとは思ってます。

柴田:喋れよ(笑)

藤田:笑笑

柴田:二人の意見でお願いします(笑)

ー箱根駅伝で走りたい区間と理由

柴田:僕は1区走りたいと思ってて。やっぱり中大って1区から流れくると本当に強いなと思いますし。そこで自分が区間賞とってチームにうまく流れれば強い中大の駅伝ができるのかなっていう風に思ってるので、目指してやっていきたいと思ってます。

藤田:自分は、今はどこでもいいかなと思ってます。平地ならどこでも勝負できるというか、そういう人間が多分今の中大には正直いないと思ってるので、そこを担えたらと思ってます

ー溜池さんがキーマンとして挙げていましたが

藤田:自分、溜池さんがキーマンかなと思ってた。エースにそう言ってもらえて嬉しいんですけど。
終わった後に、お前のおかげで勝てたって言ってもらえるように頑張りたい

ー今回の箱根駅伝での注目選手

柴田:僕は本間ですね。2本駅伝走って、まだ本来の強さは出せてないと思ってますし、チームでもトップレベルの爆発力がある選手だと思うので、本間がどこでどんな走りをしてくれるのかっていうのは、僕らからしたらやっぱり去年以上の走り求めてるので注目選手ですね

藤田:自分も本間です。唯一中大のなんかアドバンテージって言ったらあれですけど、去年の走りを見ると、やっぱり本間のところで後続と差をつけるっていうか、差を作れるポイントなのかなっていう風に思ってるので、区間新期待していいんじゃないかなっていう風に思ってます。

ー箱根駅伝で自身に求める役割など

藤田:難しい展開で来ることがほとんどかなと思ってるので、後ろで来たら自分のところで振り出しに戻す、先頭で来れば勝負を決められるような走りができればいいかな。

柴田:僕は全日本は1番走りやすい位置でもらったんで、ある程度の走りはできたと思うんですけど、箱根ではやっぱりどこかでうまくいかない部分はあると思うので、その中でさっき藤田が言ってたような、うまくいかない駅伝っていうのは悪い流れを止めれる人が湯浅仁さん(令6卒)からいないので、そういった役割を、どんな状況でもやっぱり前を追うであったり勝負するような選手が必要なのかなと思うので、そういうポジションになれれば

ー意気込みをお願いします

藤田:どの区間になるかわかんないですけど、どの区間になってもやることは少しでも前の位置で襷を出すことだけだと思うので、まずは自分の力をしっかりと100パーセント出せる準備をして、チームの優勝に貢献できればいいかなっていう風に思います。

柴田:駅伝は1人でっていうスポーツじゃないと思うので、全日本であれだけチームがうまくハマったって言っても、駒沢とは2分の差があって、そこが現実と思ってるので。中大の強さはやっぱり爆発力だと思うので、自分が優勝に貢献できるような走りをして、チームが勝てればいいのかなとは思います。

ー最後にお互いにメッセージなど

柴田、藤田:笑笑 メッセージ、、、(笑)

柴田:藤田にかかってるので区間新でお願いします!!

藤田:言いづらいな、、、(笑)まぁ楽しんで~。

柴田:笑笑

▲ガッツポーズを決める2人

 

(聞き手:大畠栞里、村野風珈、構成:大畠栞里)

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