新型コロナウイルス感染拡大に伴い、明かりが消えたスポーツ界。大学スポーツも開催予定だった各大会の中止や延期といった影響を受けています。4年間というタイムリミットがある大学スポーツ。このような出口が見えない状況の中、大学生アスリートたちはどのような思いで1日1日を過ごしているのか。中スポを通して、この1年を戦う選手・スタッフの皆さんの声をお届けできればと思います。第11回はソフトボール部。主将の増田尚弥選手(文4)にお話をお伺いしました。
※この取材は5月5日に電話にて行われたものです
▲インカレ(昨年)終了後の集合写真
――今の部の現状、部員の状況について教えてください
「今の部の現状は学校に入ることができないということで、練習は自粛している形です。部員には特に何かを強制してやらせてはいないので、各自トレーニングや素振りだったりはしているという状況です」
――監督、コーチから自粛期間を迎えるにあたって、指示はありましたか
「監督からはしっかり自粛するようにということと、外出した際は自分がどこに何時に行ったかという記録をしっかりつけるようにと言われました」
――新入生勧誘はどのように行っていますか
「主にインスタでの勧誘を行っています。インスタの公式アカウントで質問箱などを設置して、質問に答えられる状況を作っています。また学生団体のWAKAMONOさんに協力していただいて、コラボインスタライブを先日やらせてもらいました。そこで部活の紹介はやらせてもらったという感じです」
――この自粛期間で感じていることはありますか
「僕としては体を動かせないのが、ストレスでしょうがないということが1番かなと思っています。このまま練習を再開しても、みんな下手になっているだろうし、大会とか大丈夫かなという思いはすごくありますね。全体で練習できていない分、1人で素振りであったり、筋トレはできるのですが、やっぱり試合勘は絶対的に失われるものなので、厳しいところです」
――部員間でコミュニケーションは取れていますか
「最近、僕から部員一人一人に電話をかけて、『元気にしてるか?』といったことは行っています」
――先行きが不透明ですが、モチベーションを保てていますか。保てている場合、どのようにしてモチベーションを保っていますか
「そこが本当に難しいです。4年生は就活があったり、公務員の勉強であったり、みんな忙しくしています。最近、就活も忙しく、大会もあるか分からないので、どうやってモチベーション保っていいか分からないという話をみんなとしていました。モチベーションに関しては難しい状態ですね」
――自粛期間の中で、主将として意識すること、チームの皆さんに求めることを教えてください
「この自粛期間で外にも出られず、部員にも会えないので、とにかく先ほども言ったように部員とのコミュニケーションを大切にしようと思っています。短い3、4分という時間でもいいので、部員に電話をするといったことはしっかりやっていきたいと思います。コミュニケーションを頑張って取って、気持ちを聞きつつ、モチベーションを少しでも保てたらいいかなと思います」
▲今年度、主将に就任した増田
――今年のチームについて教えてください
「僕たちの代に日本代表(U23)のピッチャー(歳川幹大・経4)と東京国体にも選ばれている選手(道祖土拓真・商4)がいまして、その2人を中心にチームの活躍を期待しつつ、周りもその2人に聞きながら、各々自分の実力を上げていたという感じでしたね」
――具体的な目標を教えてください
「春のリーグ戦の目標は3位以内です。3位以内だとインカレへの出場が自動的に決まるので、それを目標にやっています。インカレではベスト4を目指しています」
――春季リーグ戦は延期という形ですか
「まだ正式な連絡が来ていないので、今のところは延期という状態ではあります。」
――春季リーグ戦が延期という話を聞いて、増田主将はどのように思われましたか
「延期となって最初は一応6月か7月という感じだったので、伸びた分練習もしっかりできて、新入生がしっかりリーグ戦を見に来れるのではないかと思いました。毎年4月の土日にリーグ戦が行われると、まだ新入生が入部という状態ではなく、なかなかリーグ戦を見に来れないので、1年生がリーグ戦をしっかり見れるということはプラスになるのではないかとその時は思いました」
――4年生はインカレで引退。インカレへの思いを教えてください
「自分が試合をできる大会が本当に少なくなってきているので、インカレではしっかりこの4年間積み上げてきたものを出せればいいかなと思っています」
――最後になりますが、今年の意気込みをお願いします
「普通に練習ができるようになったら、自分が今まで積み上げてきたものをしっかり出せるように、この自粛期間中に準備していきたいと思います」
――ありがとうございました
記事・写真:「中大スポーツ」新聞部