2024年3月23日 東京アクアティクスセンター
予選競技の最終日である7日目。予選の男子100㍍バタフライでは矢澤祥太が自己ベストを更新したほか、200㍍個人メドレーの澤野莉子(文1)、50㍍自由形の池本凪沙(法3)が午後の準決勝に、1500㍍自由形の井本一輝(法4)が明日の決勝に駒を進めた。午後の決勝競技では、池本が全体2位の泳ぎで最終8日目の決勝に進んでいる。
男子100㍍バタフライ予選
2組で矢澤が出場した。序盤から好スタートで前に出ると、50㍍を24秒54の2位で折り返し、首位争いを繰り広げる。最後は53秒62の3着でフィニッシュした。全体23位となったが、自己ベストを更新の泳ぎを見せた。
3組の山田悠太(総3)。スタートは若干出遅れたように見えたが、25㍍付近で前に出ると3位で50㍍を折り返す。終盤もペースを崩さず泳ぎ切り54秒11の4着となった。全体では32位。
松川晟士(法3)が最終6組で出場。本多灯(イトマン東京)らが泳ぐレースの中、序盤は後方につけ24秒77の6位で折り返す。ラストも激しいレースとなり結果53秒84の8位となった。全体順位は25位。
▲自己ベスト更新の矢澤
女子200㍍個人メドレー予選
3組で出場した澤野。最初のバタフライでは同列のレース展開となり29秒14の5位で100㍍へ。次の背泳ぎでは中盤以降から遅れ7位で折り返した。150㍍からの平泳ぎでは後方での順位争いとなり5位まで浮上。最後の自由形で粘りを見せさらに順位を一つあげて、2分16秒49の4着でゴールした。全体順位では10位となり、準決勝進出を決めた。
▲後半追い上げ準決勝に進んだ澤野
女子50㍍自由形予選
3組4レーンで池本が出場。終盤から一気に抜け出し2位と体一つ分ほどリードを広げ25秒14の1着でゴール。池江璃花子(横浜ゴム)の25秒20を下し全体1位で準決勝へと駒を進めた。
▲スタートする池本
男子1500㍍自由形予選
3組の中山響(総1)。50㍍最初では横並びのレースで2位につけると、100㍍まで順位を維持した。150㍍の折り返しでは1位に躍り出たが、200㍍では3位に転落。その後250㍍で5位、300㍍では6位となり、そのままこう着状態が続く。5位に1秒差未満まで迫る場面もあったが、1300㍍付近で再度差が開き、最後は15分29秒99の7着でフィニッシュ。全体では18位となった。
▲1500㍍自由形を泳ぐ中山
4組で井本が出場。序盤は様子を見つつ2位から3位の順位を泳いでいたが、900㍍地点での折り返しで1位に。後半も疲れを感じさせることなくトップを泳ぎ、15分19秒17の1位でゴール。全体7位で決勝進出した。
レース後、何やら険しい表情でミックスゾーンに入ってきた井本。大丈夫か尋ねると「お腹がつってしまって」とレース中のハプニングを明かした。中盤にはすでに違和感を感じていたというが泳ぎを継続。ラスト100㍍はほぼ腹部がつった状態で、「何とかタッチ」したという。選考会では400㍍と800㍍自由形を決勝まで泳いだ中で迎えた同種目。「3種目目なのでけっこう(疲労が)きてるかな」と苦笑いした。
決勝で派遣記録突破を狙うにあたっては「今大会の800㍍のトータルタイムが7分56秒だったので、それに近いタイムで、1500㍍(決勝)で800㍍前半入らないと派遣は見えてこない」とした上で「その800㍍を意識した入りをして、なおかつ後半グイグイと上げていけるレースをダメだなと思います」と話した。また学生最後のレースとなる明日の決勝への思いを聞くと「1500㍍で派遣記録を切れなかったら水泳は引退かな」と自身の進退について言及し「最後のレースだと思って、今までやってきたことを出し切れるように明日頑張りたいと思います」と意気込んだ。
▲進退をかけ最終日の決勝に挑む井本
予選結果一覧
名前 | 種目 | タイム | 結果 |
---|---|---|---|
矢澤祥太 | 男子100㍍バタフライ | 53秒62 | 23位 |
山田悠太(総3) | 54秒11 | 32位 | |
松川晟士(法3) | 53秒84 | 25位 | |
澤野莉子 (文1) | 女子200㍍個人メドレー | 2分16秒49 | 10位(準決勝進出) |
池本凪沙(法3) | 女子50㍍自由形 | 25秒14 | 1位(準決勝進出) |
中山響 (総1) | 男子1500㍍自由形 | 15分29秒99 | 18位 |
井本一輝(法4) | 15分19秒17 | 7位(決勝進出) | |
(備考)男子1500㍍自由形は予選と決勝のみ |
女子200㍍個人メドレー準決勝
1組で出場した澤野は、50㍍では予選を上回る29秒05でバタフライを泳いだが、順位は8位となる。100㍍までは大きなストロークで順位を上げ5位につけるも、150㍍で7位に。しかし後半追い上げを見せ6位に浮上しそのままゴールした。全体では11位で、惜しくも決勝進出を逃した。
▲平泳ぎを泳ぐ澤野
女子50㍍自由形準決勝
2組の4レーンを泳いだ池本は、序盤から前に出る積極的な泳ぎを見せた。大きく差は出ないきっ抗したレース展開となったが、最後までペースを崩さず25秒32の1着でフィニッシュ。池江に続く形の全体2位で、選考会最後の種目の決勝進出を決めた。予選よりタイムが落ちた点は「起き上がりがしっくりこなかった」と振り返った一方で「得意の伸びのある泳ぎで、最後はまあまあ良かったのではないか」と準決勝でも好調さをうかがわせた。決勝については「24秒台を狙っていって、璃花子さんに競り勝って自信につなげたい」と目標を掲げた。またリレー種目での代表選出について問われると「選ばれたらチャンスをいただいたのでもっと頑張っていきたいなと思いますし、選ばれなかったらいったんお休みをいただいて、気持ちを切り替えて次に向けて修正していきたいと思っているので、どちらにせよ気持ちの切り替えはできるのではないかなと思っている」とコメントした。
▲レース後笑顔を見せる池本
決勝結果一覧
名前 | 種目 | タイム | 結果 | 派遣記録 |
---|---|---|---|---|
澤野莉子(文1) | 女子200㍍個人メドレー準決勝 | 2分15秒81 | 11位 | ― |
池本凪沙(法3) | 女子200㍍自由形準決勝 | 25秒32 | 2位(決勝進出) | ― |
(記事:桑沢拓徒、写真:塚越香都)