• Twitter
  • facebook
  • instagram

決勝進出4人!実業団選手に食らいつき実りのある大会に─第108回日本陸上競技選手権大会・第40回U20日本陸上競技選手権大会─3・4日目

2024年6月27日~6月30日 新潟・デンカビッグスワンスタジアム

3日目

大会3日目となる29日は、U20男子400mで田邉奨(商1)、女子400mHで松岡萌絵(経4)、益子芽里(文3)が予選を突破。松岡、益子はともに自己ベストを塗り替える走りを見せた。


U20男子走幅跳決勝では工藤匠真(法1)が出場した。1日目のU20男子三段跳決勝では5位入賞を果たし好成績を収めたものの、走幅跳の結果は1回目の6m97から更新できず、12位に終わった。

▲U20三段跳に続きU20走幅跳に出場した工藤

U20男子400m予選3組には田邉奨(商1)が出場し見事に決勝進出を勝ち取った。得意のコーナーでの出力も外側である8レーンであったためスピードを上げ切ることができなかった。「ラストの直線で踏みこめなくて、上手く走って帰って来れないところがあって悔しかった。(決勝では)しっかり勝負して46秒台を出すというところを目標に頑張りたい」と語った。また、同種目に出場した正野匠磨(経1)は48秒25で予選敗退となった。

▲決勝へ駒を進めた田邉

男子100m予選では中大から藤原寛人(法4)、三井一輝(法3)、黒木海翔(法1)が登場。組3位でフィニッシュし準決勝に駒を進めた藤原は「やりたい動きができた」と予選を振り返った。惜しくも予選落ちとなった三井、黒木は「目標にしているプランには近づけたのでこれを参考にして次につなげていきたい」(三井)、「タイムはあまりよくなかったが、走りの感覚は戻ってきてよかった」(黒木)とそれぞれ今後に向けて収穫を得たレースとなった。

▲予選5組に出場した黒木

▲予選7組に出場した三井

準決勝には予選で10秒37というタイムを出した藤原が進出。力強い走りを見せたが組9着となり決勝に進むことはできず、「中盤の我慢対決に負けてしまって力んでしまった」と反省点を口にした。大学ラストイヤーの藤原は、最後となる第93回日本学生陸上競技対抗選手権大会(以後、全日本インカレ)などの後半シーズンの大会に向け「僕自身がもっともっと活躍することでチームが勢いづいてくると思うので、自分が持っている中大記録を更新していきたい」と意気込んだ。

▲準決勝で力強い走りを見せた藤原

女子400mHには松岡萌絵(経4)、益子芽里(文3)が出場し、どちらも翌日に行われる決勝に進出した。「順位を気にしていたので1着を取れて安心している」とレース後語った松岡は決勝に向けて「前半を大幅において行かれないように自分の走りをして同じポイントを出して優勝できるように」と意気込んだ。また、益子は9レーンでの走りだったことについて「自分との戦いだなと思って冷静に始められた」と落ち着いてレースを進め、決勝進出を決め「もう1回自己ベストを出して上位に食い込めたら」と目標を語った。

▲組1着で決勝進出を決めた松岡

▲自己ベストを更新する走りをした益子

 

4日目

翌日、30日に行われた大会最終日では、女子400mH決勝で松岡萌絵(経4)が3位に輝いたほか、同種目で益子芽里(文3)、U20 男子3000m決勝で寺田向希(文1)、U20男子400m決勝で田邉奨(商1)がそれぞれ自己ベストを更新する大活躍を見せ、4日間にわたる日本選手権は幕を閉じた。


U20男子3000m決勝に寺田向希(文1)が出場した。雨が降りしきる中8分09秒73という自己ベストを更新する走りをし、6位入賞を果たした。序盤から1位集団の中でレースを進め粘りを見せていたが、ラスト1周で離され惜しくも表彰台には届かなかった。前々日に出場した1500mをメインに練習する寺田にとって3000mは距離が長くなる分きつくなることは想定しており「どこまで前の方で粘ってラストスパートをかけて勝ち切れるか」という部分が勝負だったが、「持久力的な部分」に悔いが残った。しかし「レースの位置どりなどは1500mで学べたもので、それを使って自分の場所を確保してという部分はできた」と収穫も得たレースとなった。

▲自己ベストを大きく更新した寺田

U20男子400m決勝に出場した田邉奨(商1)は、46秒76というタイムで自己ベストを更新し5位でフィニッシュした。前日に行われた予選後に語った「(決勝では)46秒台を出したい」という目標を達成したが、結果について「優勝が目標だったので全く満足できない」と話した。しかし「残りの100mの直線でしっかり前に追いついて勝ち切る力がまだ足りない」と課題は明確になった。今後に向けて「けがをせず、この夏しっかり力をつけて全日本インカレで決勝で戦えるように」と前を向いた。

▲決勝の舞台で走る田邉

今大会における中大勢最後の種目となった女子400m決勝では、前日の予選でともに自己ベストを更新した松岡萌絵(経4)、益子芽里(文3)が登場。隣のレーンで走り、松岡が3位、益子が4位という大活躍を見せた。レースを振り返り「自己ベストを狙っていたのと、優勝を狙っていたので悔しい」(松岡)、「順位は良かったがタイムはあまり納得いくものではなかった」(益子)とそれぞれ反省を口にした。9月に控える全日本インカレに向けて「芽里と一緒にワンツーとることと、自己ベストそして56秒台をだして、56秒台をもっとコンスタントに出せるように、根本の走力を上げられるようにしたい」(松岡)、「萌絵さんと一緒に表彰台に乗りたい」(益子)とさらなる活躍を誓った。

▲レース後健闘をたたえ合う松岡(左)と益子

 

4日間にわたり開催された第108回日本陸上競技選手権大会・第40回U20日本陸上競技選手権大会。長距離、短距離ともに多くの中大選手が決勝進出、自己ベスト更新と大舞台で自らの力を発揮した。今後開催されるホクレンや全日本インカレなどそれぞれの目標に向け、Cを背負う選手たちの勝負は続く。

 

◆試合結果◆

3日目

U20女子5000m決勝
⑬武田胡春(文1)16.39.59
㉖鈴木瑠夏(文1)18.10.51

U20女子400mH予選
3組
⑦佐伯風帆(経1)1:02.78

U20男子400m予選
2組
④田邉奨(商1)47.13(決勝進出)

3組
⑧正野巧磨(経1)48.25

U20女子200m予選
2組
⑤三浦夏恋(経1)24.87

U20男子走幅跳決勝
2組
⑫工藤匠真(法1)6m97

U20女子100nH予選
3組
⑥佐伯風帆(経1)14.50

男子100m予選
3組
③藤原寛人(法4)10.37
5組
⑧黒木海翔(法1)10.57
7組
⑥三井一輝(法3)10.47

女子400mH予選
1組
②益子芽里(文3)58.11 PB(決勝進出)
2組
①松岡萌絵(経4)57.25 PB(決勝進出)

女子200m予選
④吉永葉月(文2)24.62

男子100m準決勝
⑨藤原寛人(法4)10.49

 

4日目

U20男子3000m決勝
⑥寺田向希(文1)8:09.73 PB

U20男子400m決勝
⑤田邉奨(商1)46.76 PB

女子400mH決勝
③松岡萌絵(経4)57.61
④益子芽里(文3)58.07 PB

 

(記事・写真:大畠栞里・功刀萌恵・琴寄由佳梨・土屋日向・村野風珈・山崎響)

公式X(@chudaisports
Instagram(@chuspo_report