2人目はチーム最年長で駅伝初出走を狙う園木大斗(法4)。前半戦終盤の記録会で10000㍍の記録を約25秒も縮め、チーム全体4番目の記録を樹立した。6月までなかなか調子が上向かず、復調の機会をうかがっていた中での大幅な記録更新。直前の記録会で良い結果を出し、「自己ベストは出る」と確信していたが、「こんなに更新できると思ってなかったので、自分自身驚いている」と成長を実感するレースとなった。合宿前に好記録を出せたことを「自信になりました」と語り、うれしさをにじませた。
▲28分台前半のタイムを叩き出し、チーム4位のタイムを持つ園木(写真中央)
今回の夏合宿では「スピードの強化」を重点的に取り組んだと語る。高地で酸素が比較的薄い中でのトレーニング、指導陣からの助言などを受けて、体が順応した後半からは与えられたポイント練習などを全てこなすことができたと振り返った。
中大が最後に箱根駅伝予選会を走ったのは2020年。現役部員の中でこのコースを走った「最後の一人」である園木は久しぶりの予選会の舞台に「前回は全くチームに貢献できなかったので、今回は出走は当たり前と考えてチームの予選通過に貢献できる走りをすることがマスト」と思いを語り、「調子が良くてもタイムを気にし過ぎると足元をすくわれてしまうので、ハーフは経験も大事」と自身の持つ予選会での経験をチームに還元していきたいと意気込んだ。
「箱根駅伝を走るために中大に来た」と語る園木は未だ出走をかなえられていない。目指す初出走に向けてメンバー入りをまずは念頭に調整を進めている。希望区間はアップダウンの激しい8、9区。今まで園木自身が何度か試走をしているコースであり、「ちゃんと知っているのでレースプランも立てやすく、1番実力を発揮できる」と適性などを踏まえた希望を述べた。今夏で培ったスピードと、5年間の経験を糧に箱根路を駆ける園木をこの目に焼き付けたい。
(記事・写真:大畠栞里、大日方惠和)