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”もう一つのインカレ”で期待の1年生が躍動!来年に繋げる走りに期待ー東京陸協ミドルディスタンス・チャレンジ

10月27日 駒沢オリンピック公園総合運動場陸上競技場

”もう一つのインカレ”と銘打ち、コロナ禍に苦しむ大学陸上競技選手のための中距離大会として今年に限り開かれた今大会。今年は陸上界でも多くの大会が中止となり、大舞台で「走る」ことを奪われた多くの選手が、自分の実力を再確認するために集まった。

感染防止対策を十分に考慮した形で取材を行っております

大会終盤の1500㍍、中大から長明泰成(文4)、森智哉(商3)、山田俊輝(経1)が出走した。
山田は今年関東インカレ以降大会に出場する予定は無かったが、日本選手権の標準が切れず、「どうしても一年目に切りたいという思いがあった」と出場を決意。レース最終の5組目で積極的な走りを見せた。

▲積極的なレース展開を見せる森(左)、田母神(中央)、山田(右)

1周目から5番手以内の好位置をキープすると、3周目にペースメーカーが外れてから先頭に抜け出した森に食らいつく。そして残り1周で力強い走りで先頭に躍り出ると、そのまま1位でフィニッシュ。結果は3分43秒73で好タイムをたたき出し、「今日は勝負強さを証明できたことがうれしかった」と今年1年を満足した形で締めくくった。最後の1周で前との差を縮められなかった森も5位でフィニッシュし、チーム全体として上を目指していく強い意志を見せた。

▲1位でフィニッシュし、ガッツポーズをする山田

同じく5組には中大陸上競技部のOBであり、昨年度は中距離選手として名を馳せながら箱根駅伝への挑戦を決め、チームを引っ張った田母神一喜(阿見AC)の姿もあった。結果は3分54秒60で11位と納得のいく結果は出せなかったが、「こういう場を一緒に盛り上げられて良かった」と大会を振り返る。自身の記録だけではなく、陸上競技全体の発展を見据えた田母神の、プロとしての矜持が垣間見えた。


▲レース直前、胸に手を当てる田母神

レースを終えた4年生には主催者側から花束が贈られた。走ることの喜びを噛み締め、満足した表情を見せる選手たち。今年は多くの大会が中止や無観客での開催になるなど、異例の年となった。そんな中でも中大陸上競技部のフレッシュな1年生が躍動する姿はとても心強い。コロナ禍に気持ちが沈む多くの中大生や陸上ファンに期待と勇気をもたらした選手たちは、来年さらなる高みを見据え、走り続ける。

 

◆大会結果◆

男子800㍍

9組⑦長明泰成(文4)1分57秒74

10組①宇野祐亮(文3)1分51秒91

男子1500㍍

4組⑫長明泰成(文4)4分06秒66

5組①山田俊輝(経1)3分43秒73

⑤森智哉(商3)3分47秒60

記事・写真:「中大スポーツ」新聞部