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今季唯一の負け越しも収穫のある3戦ー東都大学準硬式野球春季リーグ戦レポート国士大戦編

2026年4月30日、5月3日、5月15日 東京都・スリーボンドベースボールパーク上柚木他

 「宿敵」の名がふさわしいほどに中大に立ちはだかったのは、過去に10季連続優勝を阻止され、全国の舞台でも苦しめられてきた国士大だ。今季も対戦成績は1勝2敗と負け越し、ここまで春季に限ると2年連続で全勝優勝には大きな壁となっている。優勝という喜びの中でも悔しさの残る対国士大の3戦を振り返る。


4月30日 1戦目

中大の先発は葛西陸(文2)。初回からコースを突く丁寧なピッチングで相手打線を翻弄すると、3回までは二塁を踏ませない完璧な投球を披露。4回にピンチを招くも落ち着いて後続を断ち、最終的に6回を3被安打7奪三振と文句ない内容でまとめ、その後は佐々木悠真(経3)、萬谷大輝(商4)、齋藤舜介(商3)が無失点リレーでチームの完封勝利に貢献した。

▲先発の葛西

一方の打線は度々チャンスを作るも得点にはつながらず、両チームとも5回まで無得点の緊迫した投手戦となった。しかし6回先頭の吉井愛斗(経4)が中安打で出塁すると、村上太一(経2)の送りバント、大森燦(商3)の中安打で1死一、三塁のチャンスを作る。この絶好の機会に回ってきた4番・山口剛大(文4)が追い込まれてからの1球をライト前へ振り抜き、この打球を相手ライトが後逸している間に山口自身も生還。右適時打と失策が記録されたが、形としてはランニングホームランとなった一打にチームの雰囲気も最高潮に達し、一気に流れを引き寄せた。その後、9回にも相手の失策が絡み1点を追加した中大は4対0で快勝した。

▲この日3打点の山口

この日の山口に対し小泉監督は「役目を果たしてくれた」と評価した一方で、8回に1死三塁となった場面での凡退については「あそこの1点がどれだけ大きいかっていうのは、4番としてちょっと考えて次戦以降打席に立ってほしい」と4番を担う主砲への期待も口にした。

 

◆試合結果◆

〇中大4-0国士大●

チーム 123 456 789 計

中 大 000 003 001|4

国士大 000 000 000|0


5月3日 2戦目

ブルペンデーとなったこの日の先発は公式戦初先発となった川口修生(商2)。初回こそ不運な当たりの内野安打を許すが、2回を投げて出した走者はその一人だけと好投。続く2回も三者凡退に抑え無失点でマウンドを降りる。試合後、川口は「去年まではけがでチームに貢献出来ていなかったので、自分ができることを精一杯やって少しでも貢献できるように頑張ろうと思った」と話した。3回からは佐々木が登板。四死球によるピンチを作る場面もあったが、安打を許すことなく3回と4回を無失点で抑える。5回からは齋藤が登板し、四球こそ出すも無失点で抑えると6回は三者凡退。7回からも継投の葛西が2イニングを完全投球で相手打線を沈黙させ、9回は味方のエラーによる走者が出るも、盗塁死により結果的に三者凡退。両者無得点で迎えたタイブレークとなる10回から登板したのはエース・三浦凌輔(商4)。10回こそ無失点に抑えるが、11回に味方のエラーで2点を失いついに均衡が破れ、その裏に追いついて迎えた12回も無死二、三塁から中適時打によって勝ち越しを許す。

▲先発の川口

一方の打線は序盤からチャンスを作るもあと一本が出ず、タイブレークとなった10回も含め無得点。しかし2点を先制された11回に、1死満塁から岡部匡十(経4)の遊ゴロの間に相手のエラーも重なり、チーム初得点で同点となる。その後も長野凪斗(経2)が四球を選び、2死一、二塁と再びチャンスを作るも後続が続かず、勝負は12回に持ち越しとなった。その12回に、相手にさらに2点を追加され後がなくなった中大は、並行カウントから敢行したバントの失敗が重なり、得点することができず敗戦。

▲この日チーム唯一の得点を挙げた岡部

この日の度重なるエラーに、小泉監督は「やり直しはきかないので、少し反省して次の試合に臨むようにっていうところだけは、当事者意識ですよね」と話す。また、この日多く起用した1年生に対しては「底上げっていうところは私の中でも常々頭には入っている」とした上で「(3、4年生を)脅かす存在として、彼らがどんどん出てきてくれればいいかなと思います」と全国の舞台に標準を当て、新星がチームに好影響をもたらすことに期待した。

 

◆試合結果◆

●中大2 - 4国士大〇

チーム 123 456 789 10 11 12 計

国士大 000 000 000  0   2   2| 4

中 大 000 000 000  0   2   0| 2


5月15日 3戦目

春季リーグ最終戦となったこの日、先発の川口の制球が定まらず、ボークや失策も重なったことで初回から3失点を喫(きっ)する。この回以降はテンポよく投げ、3回途中からは齋藤にマウンドを譲り、味方打線の反撃を待つ。一方の打線は、4回に先頭の山口が四球で出塁すると、阿波根裕(経1)の送りバント、田中元輝(経4)の四球で1死一、二塁のチャンスを作る。続く川原海来(商3)は一飛に倒れるが、8番・井ノ上拳汰郎(経4)が四球を選びチャンスを拡大し、この一打同点の場面で古積充(経3)がこの回4つ目の押し出しとなる四球を選び1点を返す。しかし後続の村上が遊併殺に打ち取られ、反撃はここまで。5回の齋藤は味方の失策による出塁から1点を許し、1対4で前半を折り返す。

▲押し出しの四球を選んだ古積

6回も齋藤がマウンドに上がり三者凡退の完璧なピッチングを披露すると、打線も好投に応えるかのように田村颯丈郎(商1)の四球や大森燦の中安打などで1死満塁のチャンスを作る。この一打同点の場面で代打・佐野敬悟(文2)が初球からレフトへの犠牲フライを放ち1点を返す。続く6番・田中がストレートの四球を選ぶも後続は続かず、この回も1点止まりとなる。

▲犠牲フライを放つ佐野

7回からは萬谷が登板。内野安打と失策でピンチを作るもこの回は要所で出力を上げる投球で抑える。しかし8回は先頭に中二塁打を許すと、続く打者には中適時三塁打を浴び1点を失う。ここで萬谷は降板し、このピンチの場面で佐々木がマウンドに上がるも、捕逸や相手の小技を含めた多種多様な攻撃に流れを奪われ、結果この回に3点を献上する。攻撃陣もその後の回ではチャンスこそ作るもあと一本が出ず、リーグ最終戦で悔しい敗戦。

度重なる失策での失点に小泉監督は「本当に出てはいけないミス。そこがやっぱりうちに足りてない、弱さですね」とした上で「(下級生は)エラーとかミスとかもいくらでもしていいんですよ。その時にやっぱり上級生がしっかりとした声かけ、尻拭いをするような芯のあるチームに仕上げないと」とチーム全体のレベルアップにはっぱをかけた。一方リーグ全体については「若手も使えたいいリーグ戦になった」とした一方で「三浦と葛西が主になってくるなかで、2人では勝てないと。なので齋藤であったり佐々木であったり、萬谷もそうなんですけど、やっぱりそこの取られてはいけないところで失点をするっていうところは、夏までに仕上げたい」と投手陣への更なる成長に期待した。

◆試合結果◆

●中大2-7国士大〇

チーム 123 456 789 計

中 大 000 100 100|2

国士大 300 010 030|7

 

(記事:国広直秀 写真:篠原ひなた、国広直秀、伊藤凛音)

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