6月6日~8日 和光市総合体育館
近年、中大女子卓球部がシングルス・ダブルスともに優勝し、強さを見せている今大会。今年も、ダブルスでは瀬山咲希(文4)・山本笙子(法3)組が準優勝、瀬山がシングルスで優勝するなど他大学のエースたちに競り勝った。
ダブルス
6日に行われたダブルスでは瀬山・山本ペアとともに優勝が期待された森田彩音主将(法4)・梅村優香(文2)組がまさかの準々決勝で敗退。終始、拮抗したゲーム展開を繰り広げたが、最後まで粘り切ることができず、悔しい結果に終わった。
瀬山と山本は準々決勝を優位に進め、準決勝に進出。準決勝は東京富士大の畠山・小村組を相手に逆転勝利を収め、決勝に挑んだ。
決勝の相手は森田主将・梅村ペアに白星をあげたライバル・早大の岩越・笹尾組。優勝を懸けた5月の春リーグ最終戦でストレート負けを喫した相手だ。第1ゲームを大差で落としたものの、第2ゲームと第3ゲームでは持ち直し勝利。先に優勝への王手をかけたが、第4ゲームで猛攻に圧倒されセットカウント2-2と並ばれてしまう。迎えた最終セット、途中までリードしていたが、終盤の大量連続失点が響き敗北。ライバルにまたも悔しい敗戦となった。
▲ダブルスで準優勝を果たした瀬山・山本ペア
◆シングルス
7日から2日間にわたった女子シングルスの1日目は2回戦から5回戦まで行われた。3年連続の優勝が懸かった中大からは10名が出場した。春季リーグでほぼ全試合に出場した森田主将、瀬山らは4回戦からの出場となった。
森田主将の5回戦は苦しい展開となる。挑戦者として強気に攻めてくる東京富士大・松岡の勢いに飲み込まれ、フルセットにもつれ込む。最後まで相手を打ち崩すことができず、敗戦を喫した。試合後森田は「相手の流れを変えるような作戦を考えて、今までのやり方ではなく頭を使った卓球ができるようにしたい」と振り返った。
一方青木千佳(法1)は2回戦からの出場だったが、連戦の疲れを見せずパワフルな戦いを見せ、1年生ながら堂々のランク入りを果たした。また山本にとっては2連覇が期待されているプレッシャーのかかる大会だが、青学大・三條の追い上げにも屈さず、接戦をものにした。また瀬山、中澤紬(文4)、梅村も難なく勝利を収め、翌日の6回戦へと駒を進めた。
▲1年生ながらランク入りを果たした青木
シングルスの2日目は6回戦からのスタート。勝てばベスト8進出となる大事な一戦だが、山本、梅村、青木の三人はここで敗戦。残る中澤、瀬山の二人は勝利しベスト8進出となった。
中澤は準々決勝で早大の加藤と対戦した。序盤劣勢の展開から持ち前の気迫あるプレーで粘るが、最後は力尽き2-4で惜しくも敗戦。ベスト4進出はならなかった。
瀬山は準々決勝で千葉(東京富士大)に対してストレート勝ちを収め、難なくベスト4入りを果たす。続く準決勝は3-3で第7セットに突入する苦しい展開に。しかし最終セットを11ー6で危なげなく奪い、フルセットまでもつれた試合をものにした。
▲準決勝に臨む瀬山
見事決勝進出を果たした瀬山の相手は、準々決勝で中澤を下した早大の加藤。これからユニバーシアードで世界を相手にする瀬山は「ここで負けていられない」と試合に臨んだ。序盤から第1セット、第2セットを続けて奪われる厳しい展開となったが、ここからギアを上げた瀬山は第3、4セットを取り返し2-2で試合を振り出しに戻す。その後第5、6セットは互いに取り合い、3-3で最終セットを迎えた。普段は表情を変えずにプレーをするのが特徴の瀬山だが、この決勝では1ポイント入るごとに大きく声を上げて自らを鼓舞する。その気迫のこもったプレーが違いを生み出したのか、最終セットを制したのは瀬山だった。最後の得点を決め、優勝が決定した瀬山はこの日一番のガッツポーズと笑顔で試合を締めくくった。
▲大事な場面でポイントを取り、ガッツポーズをとる瀬山
3日間の関東学生を終え、矢島監督は「4年生になって技術だけでなく人間的にも成長したことが今回の結果につながった。この結果はチームにとってプラスになる」と今大会大活躍の瀬山を称え、「この勢いをキープして、この結果に甘んじることなくやっていきたい」とインカレに向けて意気込んだ。
ここまで春リーグ、新人戦とあと一歩優勝に届かなかった中大だが、今回の瀬山の優勝でチームも勢いに乗りそうだ。残り1か月を切ったインカレに向け、勢いそのままに優勝を狙う。
◆試合結果
ダブルス
②瀬山・山本ペア
ベスト8=森田主将・梅村ペア
シングルス
①瀬山
ベスト8=中澤紬
記事・写真:「中大スポーツ」新聞部