「新紅の挑戦」というスローガンを掲げ、新しいスタートを切った今年度の中大陸上競技部。新体制での練習も始動し、新入生も続々とチームに加わった。今回は、新入生の中で5000㍍のタイムのトップ3である七枝直(法新1=関大北陽)、岡田開成(法新1=洛南)、三浦彰太(文新1=須磨学園)の3名にインタビュー。高校時代の話から今後の目標、私生活についても取材した。(取材は3月7日に行いました)
(聞き手、構成:功刀萌恵、琴寄由佳梨)
▲Cポーズを決める3人(左から)岡田、七枝、三浦
ー中大に入ろうと思ったきっかけ
岡田
「他の大学さんとも迷っていたんですけど、1番は監督の考えっていうのが自分の考えと一致したっていうのが大きくて、あとはやっぱり駅伝だけじゃなくてトラックやクロスカントリー、海外レースなどいろいろな方面に力を入れているので中央大学を選ばせていただきました。」
三浦
「やっぱりトラックと駅伝を両立できるっていうのはすごく自分にとってプラスになったと考えていて、やっぱり自分はトラックもしたいし駅伝も力を入れたいということで中大を選びました。」
七枝
「2人からもあったように、トラックもやっていきたいなと思っている中で自分個人としてのトラック競技っていう面もかなり見てくるなっていう風に思ったのが中央大学で、あとは監督の指導も自分に合っているなと感じたのとスカウトに来てくださった山本亮コーチに自分がかなり良くしていただいて、それをきっかけに中央大学に入ろうと思いました。」
ー進学を決めたのはいつ頃か
岡田
「自分は3月末なんで高校3年生になる前に決めました。」
三浦
「僕も2、3月ごろに決めました。」
七枝
「自分も3月入る直前くらいに決めたと思います。」
ー中大の練習の雰囲気
岡田
「全員が見ている方向が一緒というか、上を見て練習をしているので一緒に練習をさせていただいて気持ちよく走れますし、全員が同じ方向を向いているので楽しく走れるなという感じです。」
三浦
「練習面はすごくピリッとしていて、練習の楽しさっていうのはあるんですけど練習以外のところで先輩方の挨拶だったりだとかがしっかりしているので、でも休むところはしっかり休んだりとメリハリがすごいあるなと思いました。」
七枝
「普段の生活と練習面とで一気に切り替わるなという風に思っていて、普段であれば寮生活でそれぞれが各々したいことをして生活しているんですけど、練習になったときにアップから集中していくのをすごく感じました。」
ー2月の宮崎合宿どうだったか
岡田
「さっきと一緒ではあるんですけど、ON・OFFの切り替えがしっかりできていて、合宿なんでOFFの時間の方が一緒にいるのが長いんですけどそういう時はリラックスされていて、ただ練習になったら切り替えていかれているっていう、すごくそういう雰囲気はいいなと感じました。」
三浦
「さっきも言ったと思うんですけど、練習ではピリッとしていてすごく居心地のいい環境だなと思いました。」
七枝
「自分も結構一緒になっちゃうんですけど(笑)、ピリッとしているところと普段の生活面とで分かれているのが、競技をする上ですごく居心地がいいなと感じました。」
ー同期とは仲良くなれたか
一同
「そうですね〜。」
ーもともと同期と面識はあったのか
三浦
「もともと関西とかは面識があって、(岡田と七枝をさしながら)ここら辺とかは。」
ー他の関東出身の選手とも喋るか
一同
「そうですね(笑)仲良くはなれました。」
ー宮崎が初対面?それよりも前から会っていた?
一同
「入試で(会いました)。」
ー同部屋は誰か
岡田
「僕は山平(怜生=法3)さん。」
三浦
「僕は本間(颯=経1)さんですね。」
七枝
「自分は柴田(大地=文1)さんです。」
ー同部屋の先輩の雰囲気はどんな感じ?印象変わったりした?
岡田
「結構変わる面はあったんですけど、山平さん結構ゲームとかされるんで、そういうのを見てなんかちゃんと大学生なんだなっていう(笑)」
ー一緒に(ゲーム)やったりとかは?
岡田
「一緒にはやらないんですけど、ずっと楽しそうにやられてます(笑)」
ー本間選手は?
三浦
「結構第一印象通りだなっていう。」
ーちなみに本間選手に対してどんな印象を持っていた?
三浦
「陸上に対して真面目であったり、私生活も緩いところは緩いところであったり(笑)メリハリが。」
ー柴田選手は?
七枝
「まだ自分は第一印象通りですね。柴田さんは強くてハーフマラソンも速くて、みたいな。意識高いなと感じる面が多いですね。」
ー陸上を始めたきっかけ
岡田
「小学校の頃に結構持久走とかも速かったんで自信がついて地元の大会に出たんですけど、その時に結構な大差をつけられて負けちゃって。それが結構悔しかったので中学校入ってリベンジしようと思って、それが陸上を始めたきっかけです。」
三浦
「僕が陸上を始めたきっかけは、小学生の時に駅伝大会みたいなのがあって、小学校がすごく強いチームで、それでやらないかという誘いで入ったら次第に速くなっていったっていう感じですかね。」
七枝
「自分は結構長くなっちゃうんですけど、もともと中学までトライアスロンをしていてトライアスロンを高校までやるつもりだったんですけど、自分の目指していた大会が結構トライアスロンだと国内の大会じゃなくて海外の大会がメインになっていて、ちょうどその時にコロナが流行って海外に出ていけないってなっていった状態で、そこで自分の目標が絶対に達成できない中でトライアスロンを続けていくのは自分の中でちょっと面白くないなと思って。陸上をやってみたいなと思って陸上の強豪校の見学に行ったところ、自分のフォームを評価してくださる人がいてその先生のもとで高校3年間は陸上をやろうと思って。3年間だけ陸上やろうと思って始めて今こうなった、っていう感じですね。」
ー高校時代の印象に残ってるレース
岡田
「1番印象に残っているのは悪いレースになっちゃうんですけど、高校1年生のときの都大路で優勝候補って洛南が言われていた時に選んでいただいて、その時に5区を走らせていただいたんですけど2番で渡されて自分が追いつけば優勝できるっていうタイミングで足が動かなくなって離されてしまって、っていう。それでかなり悔しい思いをしたっていうのが1番印象に残っています。その悔しい思いがあってここまでこれたので一応感謝しているレースでもあるのでそういう面でも印象に残っています。」
三浦
「僕が印象に残っているレースは高校3年生の県インターハイで、近畿インターハイって(県インターハイで)6位以内に入らないと進めなくて実力的に全然近畿インターハイにも行けましたし練習もすごくできていてもう万全の状態で挑んだんですけど、いざレースとなるとあまり体が動かなくて、それで練習だけできてちゃだめだな、ピーキングとかそういうのもしっかりやっていかないとなと、勝つ選手になれないなとそのレースで学びました。」
七枝
「自分は2人があまり良くない印象のレースだったので1番嬉しかったレースの話になるんですけど、高校2年生のときの近畿インターハイでそれまで自分の持ちタイム的にも全国の中でトップではないけどトップから少し下みたいなタイムを学年でも全体でも持っていたんですけど、その時の近畿インターハイがかなりレベルが高くてそこから6人全国に行けるっていう中でかなり上がるのは至難の業、みたいなレースで。そこでめっちゃ暑い中でのレースで吐きそうになりながら(笑)、最後ゴールして6番に入って、本当に6番と7番の差も0.5秒ないくらいの僅差で6位に入って全国インターハイに行った、っていうときのレースが印象に残ってます。そのレースで一気に自分が見てる世界が変わったかなって思って、それまで見ていた自分の陸上の世界って近畿くらいで止まっていて全国っていうのはあまり見ていなかったので、そこで全国に出場できたのは自分の陸上人生を大きく変えたきっかけかなとは思っています。」
ートラックの目標
岡田
「自分は5000㍍ではタイムで言ったら13分30秒切るくらいを出すのをイメージしていて、大学4年間では1万㍍を主にやっていきたいなと思っているので、まず直近の大会で1万㍍があるのでそこに向けて頑張っていこうと思います。」
三浦
「僕はやっぱり岡田とかの速い選手に勝ちたいので13分30秒切りをしっかりやりたくて、まあでもトラックだったら1万㍍を大学でトップレベルと争えるくらいになりたいです。」
七枝
「自分は13分30秒切りと27分台っていうのが大学生の中でトップレベルと言われると思うので、大学トップを目指すからにはそこを目指したいかなと思うので目標にそれは設定して、なるべくそれを早くクリアした上でどれだけ勝負できるかっていうのをやっていきたいなと思っています。」
ー駅伝の目標
岡田
「自分はやっぱり箱根で走りたい区間っていうのは2区、華の2区を走りたくてそこで区間賞とか区間新記録とかそのくらい出せる選手になりたいなと。そういったところを目標にして頑張りたいと思います。」
三浦
「僕は高校時代はあまり駅伝が得意じゃなかったので、どの区間で走るってよりもゲームチェンジャーのような存在になれる選手になりたいです。」
七枝
「自分も三浦と結構被るんですけど、駅伝見る上で「〇〇のおかげで勝ったな」って言われる選手になりたいのでどの区間っていうよりは、自分が走ったところで何かを変えられたりできるような区間で走りたいです。」
ー4年間で達成したい目標
岡田
「自分は一個高校からずっと目標にしていることがあるんですけど、他校の選手になるのですが駒沢大学の佐藤圭汰さんっていうのが自分の憧れの先輩でその先輩に一回でも勝ちたいっていうのがあるので、大学4年間の中で佐藤圭汰さんに勝つっていうのが自分的には成し遂げたい目標です。」
三浦
「僕は大学4年間で1番強い選手になりたいです(笑)めっちゃ漠然としてますけど、トラックでも駅伝でも両方でこいつには勝てないなっていうくらいの選手になりたいです。」
七枝
「自分の体格とかフォームとか手足の長さっていうのはあまり他の日本人の選手にはないかなと思うのでどんどん海外に出ていって勝負したいなと思っていて、自分のフォームは海外に行ったらさらに磨けると思うので海外レースとかにチャレンジしていってタフな選手になりたいなって思っています。」
▲チュー王子を持つ3人
ーそれぞれの第一印象
岡田
「三浦は初めて会ったのが中学の全中(=全日本中学校陸上競技選手大会)の時で、第一印象といったら同じ関西だったんで気が合うなっていうのと表彰式の時とかは結構喋ったんですけど、面白い人だなっていう(笑)七枝の第一印象は(お互いに)大阪出身で、自分は大阪から出ていって京都の洛南に行ったんですけど大阪の情報とかたまに聞いたら「大阪にも速いやつがいる!」みたいなの言われて、聞いたことない名前だったんで(笑)さすがに大阪から出たからにはこいつには負けたらあかんな〜と思ったのが第一印象です。」
三浦
「岡田の第一印象は、全中じゃなくて中学1年生の時の近畿選手権みたいなのがあったんですけど、多分岡田忘れているだけかもしれないんですけどそこで会っていて(笑)なんか賢そうだな〜って思いましたね。」
岡田
「あの時一言も喋ってないけど(笑)」
三浦
「顔覚えとるわ。」
岡田
「顔覚えとんの?」
ーじゃあそれが本当の初対面?
三浦&岡田
「そうですね(笑)」
岡田
「喋ってはないっすね。」
ーそれが印象に残っているのはすごいですね。
三浦
「そうですね、それも多分なんか(岡田から)言われた気がする、「会ってたね」みたいな。」
一同
「え?」
三浦
「なんかでもちょっと怖いから(覚えていたのかも)、目つき悪いから(笑)」
岡田
「それは申し訳ない(笑)」
ー三浦さんから見た七枝さんの印象は?
三浦
「七枝はなんかすごい走りにセンスがあるなって思いました。足めっちゃ長いですし、すごい選手だなって思いました。」
岡田
「全然ちゃうやん俺と…(笑)」
ー七枝さんから見た岡田さんと三浦さんの印象は?
七枝
「僕の岡田の印象は、さっき岡田が言っていたように僕は大阪にいた側で岡田は出ていった側で直接対決もないから(高校に)入学した頃からこういうやつがいる、っていうのをずっと顧問の先生から聞かされていて、ひたすらにもう「倒せ!」みたいな(笑)焚き付けられた状態での印象だったので「倒したんねん絶対に!」って思ってたんです。それが第一印象で、それに(岡田は)目つきも鋭くて敵全員潰すみたいな感じだったんですけど、その後喋って、賢いっていうのも聞いていたのでやっぱりいい子なんやろな、っていうような印象ですね。育ちがいいっていうんですか(笑)そういうような印象を受けて。三浦の第一印象は、自分が三浦と初めて面会したのが入試の時でもう喋ったこともなくて須磨学園とは自分の高校があまり繋がりがなくて一緒のレースになったってこともほとんどなかったんで、そこで初めて会って1番最初に部屋入ってきた瞬間に「七枝調子どうなん?」って」
一同
「え!?(笑)」
七枝
「お〜、ガツガツ来るな〜って(笑)ガツガツ来るな〜って思ったんですけど、逆にそれのおかげでかなり合宿中は仲良くできましたし今はこんなに笑いながら喋れると思うので、まあよかったなっていう風に思いますね(笑)」
ーなぜそんなガツガツした感じに?
三浦
「折田(壮太)っていう須磨学園の選手から七枝のこととか聞いていたんで…、え、俺「調子どう?」って言ったっけ?」
七枝
「言った言った(笑)「おい!七枝!調子どうだ!」って(真似しながら)。俺、びっくりした。最初探り合いかな〜って思ってた(笑)」
ー意識している選手、ライバル
岡田
「もちろん(三浦と七枝を指しながら)ここもライバル視しているんですけど、同じ大学の並川(颯太)は7年間一緒になりますしずっと練習もしてきたんでライバルっていうかお互い高め合って3年間やってきたんで、そういう面ではライバルなのかなって思っています。」
三浦
「折田壮太っていう選手には大学で勝ちたいと思っています。高校3年間で嫌というほど強さを見せられて、本当にどうやったらこいつに勝てるんやって高3の時は考えていたのでやっぱり大学では距離も伸びますし勝てるチャンスもあると思うので、しっかりそこでチャンスを掴んでいきたいと思います。」
七枝
「自分は高校の先生に焚き付けられた過去もあってその熱はまだ冷めてないんで、第一印象が変わろうが何があろうが1番負けたくない相手で自分の中で強いなって思う相手は岡田なんでまじで負けたくないです(笑)」
岡田
「同じくですね、それは(笑)」
ー憧れの選手
岡田
「中央大学じゃないんですけど佐藤圭汰さんかなと。中央大学じゃないのが申し訳ないんですけど、佐藤さんを倒すために中央大学に入ったのでやっぱり憧れの選手だなと思います。」
三浦
「吉居駿恭(法2)さんにすごく憧れていて、5000㍍も強いですし駅伝も強いですしもちろん1万㍍も。実力がすごくありますし、走り方がすごく好きで憧れています。」
七枝
「自分も中央大学じゃなくて駒澤関係になるんですけど、自分の高校のOBの小林歩さんっていう、こばやんチャンネルの(笑)自分の持っている自己ベストも小林さんが引っ張ってくださって出した自己ベストで。(小林さんは)大学時代は結構苦労された方って聞いています。実業団行ってから力をどんどんつけていっている方なんですけど、深く自分は小林さんと関わることができたのであの人の面白さというのも知った上で自分はあの人に憧れています。なので、そういう風になりたいというかあの人のような感じで走れたらな、と思いますね。」
ー(岡田のみ)洛南の先輩たちの活躍見てどうか
岡田
「先輩方、結構つよくて自分たちの刺激になりますし、特に柴田大地さんは結構一緒に練習してきてライバルの話でもあったんですけど柴田さんのことも自分はライバル視していて、柴田さんのような結果を出すためには自分も負けていられないっていう思いが出てくるので、そういった面では高め合っていく、モチベーションを上げてくださるような良い存在だなと思っています。」
ー中大でかっこいいと思った先輩
岡田
「吉居大和(法4)さんがやっぱり宮崎合宿で一緒になった時にすごくかっこいい先輩だなと思いました。」
三浦
「やっぱり吉居駿恭さんですね、めっちゃ顔イケメンなんで。かっこいいなと思いました。」
七枝
「自分は中野翔太(法4)さんです。箱根駅伝での3区の区間賞も見ていましたし、自分が高2の時にここの大学に見学させていただいた時に(学年が)被るわけでもないのに良くしていただいてかっこいいなっていうのと、やっぱり顔もかっこよくて、サングラスつけて走っているのも大人らしくてかっこいいなと思っています。」
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