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1500mでW表彰台 千守「チームに勢いを与えられた」ー第91回日本学生陸上競技対校選手権大会

W表彰台を決め、喜ぶ中野倫(左)と千守(右)

2022年9月9日~11日 京都・たけびしスタジアム

第91回日本学生陸上競技対校選手権大会、通称・日本インカレが行われ、中大は男子総合の対校得点が33点で9位だった。個人は男子800m金子魅玖人(商3)の準優勝が最高成績だった。

大会初日、中大が中距離種目で存在感を示した。男子1500mは千守倫央(商4)と中野倫希(経2)がW表彰台を果たした。準優勝の千守は「最大の目標だった表彰台に立つことを達成できてよかった」と笑顔を見せると、「自分の持ち味のラストスパートを決勝でも発揮できてよかった」と中野倫も充実した表情で語った。

千守は夏合宿の期間中、長い距離をじっくりと走り込んできたが、蔵王合宿あたりからスピード練習を増やしてピークを合わせてきた。「8月もけがなく合宿で練習を積めていた。今大会もコンディションが良かった」。一方の中野倫は、「夏合宿はあまり調子が良くなく、今まで決勝に残っても順位が良くなかったので、表彰は考えておらず入賞することを目指していた」と大会前の状態は万全ではなかったことを明かした。

主要なトラックレースはこれでひと段落。駅伝シーズンに突入する。中野倫は、「今のチームはすごく層が厚い。持ち味のスピードをもっと磨き、自分の得意な距離で勝負したい」と意気込む。4年生として最後の駅伝シーズンを控える千守は、「今回の表彰台はチームに勢いを与えられたと思う。4年生として関東インカレに続いて結果を残せたことは大きな自信になった」と語った上で、「ラストイヤーは駅伝で活躍しチームに恩を返せるように頑張りたい」と集大成の走りを見せる決意だ。

大会2日目、男子110mH 準決勝2組に登場した宮崎匠(法3)は13秒94のタイムで決勝進出を決めた。決勝では13秒87でフィニッシュし4位入賞と堂々の結果を残したが、目標に掲げていた3位にはあと一歩届かなかった。「PBからは程遠いタイムとなり勝負しに行くことすら出来ませんでした」とレースを振り返った宮崎。「大事なところで記録を出せるような選手を目指していきたいです」。来年のインカレでは「3位入賞は最低にPB更新もしていきたい」と抱負を語った。

初の決勝進出を果たした宮﨑

続いて行われた男子4×100R決勝。中大は39秒49の記録で6位と奮わなかった。「自分が今出せる最大限の走りだったが、他大学選手との力の差や自分の力不足を感じました」と1走の鷹祥永(法2)。藤原寛人(法2)は「2走の自分が思ったよりも他の大学との差を作れなかった」と悔しさをかみしめたが、「バトンタイムは関東インカレを上回ることができた」と力を入れてきたバトン練習の手ごたえを感じたという。3走の宮﨑は「このタイムが今の4継チームの実力」としつつ「来年のインカレでは今のメンバーがそのまま残るので表彰台のいちばん高いとこに登りたいと思います。最強だった中大を取り戻したい」と決意を述べた。4走、藤井和寿(商2)は「決勝では想像以上の混戦で体に力が余計に入ってしまいました」と無念の思いを明かす。「次のレースではどんな状況であっても自信をもって冷静に走れるような練習を積んでいきたいと思います」と成長を誓った。

フィニッシュラインに飛び込む藤井

最終日は午前中から強い日差しの中で開催された。
男子5000mでは吉居駿恭(法1)と溜池一太(文1)のルーキーコンビが出場。吉居駿は惜しくも表彰台を逃し、溜池は入賞まであと一歩というところでレースを終えた。
各大学の留学生が集団を引っ張る中、集団は徐々に長くなり中盤で控える両選手は段々と前から離れた。それでも吉居駿は食らいつき、4着でフィニッシュ。ルーキーながら日本人選手3位という結果も「順位としては良かったが満足していない」と振り返った。入賞を逃した溜池も「今日も自分の悪いところが出てしまった」と反省を口にした。

▲フィニッシュ時の吉居駿

男子800mでは6月の日本選手権を制した金子魅玖人(商3)が出場。4月の学生個人、5月の関東インカレと、学生のレースで勝てずにいた松本純弥(法大4)と今回もマッチアップ。残り200mのところで松本、金子の順で抜け出し最後の直線で激しく競り合うもわずかに及ばず準優勝となった。

▲惜しくも準優勝となった金子

◆大会結果◆
9月9日
男子1500m 予選1組
⑧吉中祐太(文1)3:47.05

予選3組
①千守倫央(商4)3:49.04

予選4組
①中野倫希(経2)3:52.00

男子100m 予選2組
⑧山本未来(法4)11.09(-1.1)

予選5組
⑤藤原寛人(法2)10.60(-0.9)

男子400m 予選1組
⑧森周志(法4)49.80

予選3組
⑥西山雄志(法1)48.00

予選5組
⑤稲川慧亮(法2)47.48

男子110mH 予選1組
①宮﨑匠(法3)14.00(-2.2)

男子1500m決勝
②千守倫央(商4) 3:46.08
③中野倫希(経2) 3:46.23

男子4×100mR予選7組
①39.50
鷹祥永(法2)
藤原 寛人(法2)
宮﨑匠(法3)
藤井和寿(商2)

9月10日
男子110mH 準決勝2組
③宮﨑匠(法3) 13.94(+0.5)

男子200m 予選1組
⑤三好涼太(商3)21.65(-1.0)

男子800m 予選2組
⑨吉田力(商2)1:57.20

予選7組
①金子魅玖人(商3)1:51.22

男子4×400mR 予選4組
③3:10.51
西山雄志(法1)
三好涼太(商3)
稲川慧亮(法2)
志田原康太(文2)

男子110mH 決勝
④宮﨑 13.87(+0.7)

男子4×100mR 決勝
⑥39.49
鷹祥永(法2)
藤原 寛人(法2)
宮﨑匠(法3)
藤井和寿(商2)

9月11日
男子5000m 決勝
④吉居駿恭(法1)13分59秒21
⑨溜池一太(文1)14分9秒96

男子800m 決勝
②金子魅玖人(商3)1分48秒49

男子三段跳び 決勝
⑬小松航(商3)15m22(-0.2)

(記事:若林拓実、鈴木咲花、杉浦瑛俊、写真:若林拓実、杉浦瑛俊)